スマホの充電にはUSBケーブルを使いますが、USBはデータ転送も可能なのでホテルや空港といった公共のUSBポートに挿すと、ハッキングされる恐れがあります。そのようなときはデータ転送を遮断できるUSBアダプターがオススメ。そこで今回は、XYZAのUSBデータ遮断アダプター「USB Data Shield 3.0」を実際に購入してテストしてみます。
ホテルや空港、カフェなどのUSBポートは危険!?
出張や旅行中にスマホのバッテリーが無くなったときは、ホテルや空港、カフェといった公共のUSBポートを利用することがあるでしょう。
しかし、スマホをUSBケーブルで接続すると充電だけでなくデータ転送も可能なので、もし、ハッカーがUSBポートに何らかの仕掛けをしておくと、スマホがハッキングされてしまう恐れがあります。
もし、プライベート写真やビジネスデータが漏洩してしまったら、大変なことになりますよね。そのような事態を避けたいなら、データ転送を遮断できるUSBアダプターや充電専用ケーブルを利用したほうが安全です。
最近は100均やAmazonでも充電専用USBケーブルが販売されていますが、充電速度が遅いためイライラすることがあります。
そこで今回筆者が購入したのが、XYZAのUSBデータ遮断アダプター「USB Data Shield 3.0」です。これはUSB Type-A/A端子のアダプターですが、QC2.0/QC3.0といった急速充電規格にも対応しており、最大50V/5A=250Wでの充電にも対応できるというもの。
もちろん、汎用性の高いUSB Type-Aアダプターなので、先ほど紹介した100均のLightning専用と違い、どんなスマホでも対応できるのがうれしいポイントです。
Amazonでは1,999円で販売されていますが、本当に重要なデータの漏洩を防げるなら安いものですね。ちなみに、XYZAではUSB Type-C/Cタイプの「Type-C Data Shield」(最大120W)も発売されています。
本当にデータ転送はできない? 充電速度はどのくらいなのかを検証!
今回使用するUSB Data Shield 3.0ですが、本当にデータ転送ができないのか、「USB CABLE CHECKER2」でチェックしてみましょう。
まず、実験に使うUSB Type-A/Cケーブルをチェックしてみると、USB 3.0以上の高速データ通信を示す「TX1+/TX1-」「RX1+/RX1-」と、USB 2.0のデータ通信を示す「D-/D+」が点灯しているのが確認できました。
そこで、このUSBケーブルにUSB Data Shield 3.0を接続してチェックしてみたところ、USB 3.0の高速データ通信「TX1+/TX1-」と「RX1+/RX1-」は消灯しましたが、USB 2.0のデータ通信「D-/D+」は点灯していました。本当に大丈夫なのでしょうか? ちょっと不安になりますね。
少々不安になった筆者は、USB Data Shield 3.0を使って、実際にAndroidスマホをWindowsパソコンに接続してみました。
すると、通常はAndroidスマホ側でメニューが表示され、「充電のみ」や「ファイル転送」などが選択できるのですが、今回は何も表示されず充電が開始されたのです。
また、接続しているパソコン側には「USBデバイスが認識されません」と表示され、まったくスマホのデータをやり取りすることはできませんでした。
やはり、USB Data Shield 3.0側でデータ通信ができないように、何らかの処理が行われているようですね。これならスマホのデータが漏洩することはなさそうです。
最後に、USBケーブルのType-A端子にUSB Data Shield 3.0を接続した状態で、Androidスマホを充電してみましょう。
すると、9.07V/1.48A=13.4Wで急速充電することができました。安い充電専用アダプターだと4~5Wでしか充電されないこともありますが、これなら十分速いですね。
まとめ
いかがでしょうか? 今回は、ホテルや空港といった公共のUSBポートでスマホを充電するとき、データ転送を遮断してくれるXYZAのUSBデータ遮断アダプター「USB Data Shield 3.0」を、実際に購入してテストしてみました。
その結果、やはりパソコンではデータのやり取りができませんでしたし、Androidスマホは13W以上で急速充電することができました。これなら、安心して使うことができるでしょう。
もし、出張や旅行でホテルや空港、カフェなどを利用する機会が多い人は、万一のデータ漏洩を防ぐためにも、このようなUSBアダプターを利用してみてはいかがでしょうか?