終電まではノロノロ運転、でも終電後はほぼノンストップで爆走!
夜行列車といえども普通列車の路線を走行するため、通常営業の列車が終わるまでは速度を出すことができません。
当然、今回の夜行E653系も例外ではなく、JR上野駅を出発して吹上駅に22時54分に停止後、2本の列車に抜かれてから発車しています。
また、夜行E653系は余裕のあるダイヤ編成が組まれているため、他の列車に遅れがあってもある程度調整ができるようになっています。そのため遅れがない場合は、何本か抜かされるように設定されているのです。

その後、籠原駅、高崎駅、新前橋に停車後、日付が変わって新前橋駅を0時7分に出発。このあたりから通常営業は終電となるため、徐々に列車の速度は上がって行きました。
深夜1時ちょうど、次の停車駅は上越線の水上駅になります。水上駅は高崎支社と新潟支社の系統分割がされる駅なので止まると思っていましたが予想通り。ただし、ここでも停車中にドアが開くことはなく数分ほどの停車で出発。ここから一気に夜行E653系が加速していきます。

ちなみに、営業が終わった駅は消灯していることが多いのですが、トンネルの中にあるJR土合駅は消灯せず照明がついていました。やはり、非常時に備えて消灯しない運営なのかもしれませんね。
また、ほぼすべての列車が停車するはずの越後湯沢駅ですが、夜行E653系が通過していたのはなかなか面白いと思いました。駅舎の照明も消されていたため、普段見ることができない車窓からの風景が夜行列車の醍醐味ですよね。
次に停車したのはJR長岡駅。約1時間半ほどノンストップで走行し、到着したのはなんと2時24分です。ここでの停車時間は1分程度でした。
おそらく時間調整で停車しただけで順調に走行していることが分かります。その後、2時59分に新津駅、3時43分には村上駅に到着し、いずれもすぐに発車しています。
なお、鉄道ファンはご存じでしょうが、村上駅と間島駅の駅間には直流電気と交流電気の切り替えポイントがあります。夜行E653系では3時47分に非常照明に切り替わり、デッドセクションを通過していきました。
そして、JR越後寒川駅には4時13分に到着。10分ほど停車したあと出発すると、5時10分ごろには空が明るくなり始めます。
夜行E653系の初めてのドアオープンはJR酒田駅だった
出発から初めてドアが開かれたのは山形県JR酒田駅でした。乗車してから7時間半後の5時22分に到着して、ここで30分間の停車です。当然、駅から出ることはできないので、多くのツアー参加者は駅や車両の写真を撮ったりしていました。
向かいのホームには5時27分発車の特急いなほ新潟行きが停車しており、待避線にもカラーリングの違うE653系が揃っていたのはなかなかエモい光景ですね。



次の停車駅はJR羽後本荘駅です。朝7時に到着して20分間停車しますが、この頃はすでに夜も明け、車窓からは日本海の荒波を堪能することができました。


そして、ついに定刻通りの8時6分にJR秋田駅に到着。駅員さんが「えぐきたなぁ~(よく来たね)」という旗を持って歓迎してくれました。ここからはツアー内容によって参加者がバラバラになるため、駅構内はかなり慌ただしい様子。
というわけで、約10時間という長旅でしたが、実際に乗ってみるとあっという間。筆者は、深夜帯にラジオを聞きながら過ごしましたが、若い頃に夜行であちこち旅行していたときを思い出して感傷に浸ってしまいました。
もちろん、乗り鉄の筆者としては流れていく夜景を眺めているだけでも十分に満足できるツアーです。また、ツアーで復活してくれると嬉しいのですが、できれば、土日限定で営業車として復活してもらえるといいですね。

まとめ
いかがでしょうか? 今回はJR東日本びゅうツーリズム&セールスが企画した夜行E653系「上野発(上越 羽越線経由)秋田行き」に実際に乗車したレポートをお届けしました。
夜行ということもあり乗車時はリクライニングを倒して寝ていたり、隣の席を使って横になっていたり、乗客の寝方もさまざまです。
ただ、E653系は非常灯はあるものの、減灯機能などはないため車内は常に明るく、アイマスクを持参しなかった人は、寝るのに苦労したと思います。

また今回の夜行E653系ツアーにはタオルとストラップの記念品が付いていました。これはツアー参加者だけの限定グッズなので、テンションが上がります。
ちなみに、タオルにデザインされている山は、特急鳥海のヘッドマークのオマージュでしょう。

