スマホの所有は、シニア世代にも広がっている。そこで気になるのがセキュリティ対策をどのようにしているかだ。モバイル社会研究所では、2025年1月に全国の60歳~84歳の男女1,300人に訪問留置調査※を実施した。シニア世代のスマホのセキュリティに対する意識とその対策について紹介する。
※調査員が訪問し調査を承諾頂いた方に紙の質問票を配布し、後日回収

スマホのセキュリティ対策 60代「画面ロックを利用」70%で最多

シニア世代におけるスマホのセキュリティ対策は、60代の70%が「画面ロックを利用している」が最多で、そのほか「提供元不明なアプリはダウンロードしない」52%、「提供元不明なWi-Fiには接続しない」38%と、60代はセキュリティ対策に何かしらの意識を持って取り組んでいることが見て取れる。一方、70代・80代と年齢が上がるにつれ、スマホのセキュリティ対策をしている割合は低下し、80代前半の41%は「特に何も対策をしていない」という結果になった。
また、スマホの利用時間が1日1〜2時間以上と長くなるほど、何かしらのセキュリティ対策を講じる傾向にあるが、それでも特に何も対策をしていない人も一定数いるようだ。
スマホのセキュリティ対策が十分にできない理由とは何だろうか。
スマホのセキュリティ対策「何をどこまですれば十分かわからない」シニアが多数

スマホのセキュリティ対策が十分でない理由を尋ねると(複数回答可)、「何をどこまですれば十分なのかわからない」がどの世代でも約6割が回答しており最多となった。そのほか「不審なメールが届くことがある」が全世代とも約4割を占め、「対策の実施方法がわからない」は80代前半の約5割が回答した。
調査から、スマホのセキュリティ対策はどこまで必要なのかわからないというシニアが多い結果となった。年代が上がるにつれ、どのような対策方法があるのか知らないシニアが増加傾向であり、このことから周囲のサポートの必要性が感じられる。多くのシニアがスマホを所有する時代になったが、それに伴い安全に利用できるよう、サポートの環境整備が求められるだろう。
出典:【モバイル社会研究所】
※サムネイル画像(Image:「photoAC」より)