各キャリアで使用する方法 SIMカードはそのまま使えるのか?(機種変更)

ここでは、もしApple StoreでiPhoneを買ったとして、今使ってるSIMカードはどうなるのか? について解説します。
そもそも、今使っているiPhoneには通信契約しているSIMカード(eSIM)が入っていますが、これを新しいiPhoneに入れた場合、いったいどうなるのかということですね。
まず、ドコモ(ahamo含む)、楽天モバイル、povo&LINEMO、Y!モバイル&UQmobileの場合は、SIMカードをそのまま入れ替え可能です。
新しいiPhoneが届いたら、ただSIMカードを入れ替えるだけですぐに使えます。ただし、Y!モバイルとUQmobileは、SIMカードの「APN設定」が必要になる場合があります。
次はソフトバンク。これもほとんどの場合でSIMカードを入れ替えれば終わりです。ただし、古いiPhoneやAndroidだと交換になる可能性もあります。
実は、ソフトバンクではかつてiPhone専用やAndroid専用SIMがあって、その場合はそのまま入れ替えることができず、SIMカードの交換が必要になるんです。
その手数料は店頭だと4,950円、オンラインだと3,850円かかります。とはいえ、これは当分の間は無料になっていますが……。
auはちょっと複雑で、5G契約ならそのままSIMカードを入れ替えてもOK。たとえば、iPhone 12あたりなら大丈夫でしょう。
ただし、4G端末からの機種変はプラン変更&交換が必須。たとえば、iPhone 11の場合はプランを5Gプランに変更させられますし、SIMカードも交換となります。しかも、店頭でもオンラインでも3,850円の手数料が取られんですよ。
ちなみに、auでは「157」に電話してプラン変更のみで可能な場合もあるそうです。単純に機種では判断できず、契約時期や内容でも対応が違うようなので、もし、SIMカードがダメなときはとりあえず157に電話してみましょう。
最後はmineo、IIJmio、イオンモバイル、日本通信といった格安SIM。これらは、SIMカードを入れ替えたあとAPN設定が必要になることがあります。
その場合は、Webサイトで「会社名 APN設定 iPhone」などと検索してみましょう。iPhoneの場合は「プロファイル」をダウンロードするだけで完了します。
実際に、「日本通信 APN設定 iPhone」で検索すると、すぐにいちばん上に表示されます。今回はMacの画面で紹介していますが、実際にはWi-Fiに接続したiPhoneのSafariで検索してください。
日本通信の場合は、まず、「ネットワーク設定方法(プロファイル・APN)」でiPhoneを選択します。注意点としては、格安SIMでは2つプロファイルをインストールできないので、過去のものは必ず削除しておくこと。
あとは、新しいプロファイルをダウンロードし、画面の指示に従って進めれば問題ありません。インストール後は、iPhoneを再起動することですぐに使えるようになりますよ。これはどの格安SIMでも同じです。


各キャリアで使用する方法 実際の手順(機種変更例)

新しいiPhoneを買ったときの手順を紹介しましょう。ひとつめは、SIMカードの対応がどうなっているのかを、先ほどの一覧表を見て調べておきます。
2つめはiPhoneを購入。これはApple Storeでも中古でもいいでしょう。
3つめはデータ移行。旧iPhoneから新iPhoneにデータを移行します。実はこれがもっとも面倒なんですが、今のiPhoneのデータ移行は本当に簡単になりました。基本的には、新・旧両方のiPhoneをかざすだけでいいんです。
4つめはSIMカードを入れ替えるか、店頭でSIMカードを交換します。旧iPhoneからSIMカードを抜き取って新iPhoneに挿しましょう。
ドコモや楽天モバイル、povo、LINEMOあたりは、本当にこれだけで終わりです。ただ、ソフトバンクやauの場合は交換が発生する場合があります。
注意点としては、トラブルに備え、この作業は日中に行うのがおすすめ。もし、うまくいかないときでも、日中ならすぐに店頭で相談できます。
また、格安SIMはAPN設定が必要になります。iPhoneならプロファイルをインストールすれば終わりですが、旧プロファイルは必ず事前に削除しておきましょう。
各キャリアで使用する方法(その他、多い質問)

最後に、SIMカード交換に関して多い質問に答えましょう。
ひとつめは、「機種変更と通信会社の乗り換えを同時に行いたい場合、どちらを先にすれば良いか」です。これは、基本的に手間は同じなのでどちらが先でもOKです。順番の違いで問題が起きることはありません。
ただし、APN設定が必要な場合は、本体を新しくしてからAPN設定したほうが手間は1回で済みます。先に乗り換えてしまうと、機種変更の前と後でAPN設定が必要になります。
2つめは「4G回線契約だが、5G対応端末に機種変更した場合でも差し替えだけで動作するのか」。その答えはズバリ「5G対応端末は4Gにも対応しているので動作します」です。もちろん、5G対応iPhoneでも通信契約が4G回線なら5Gでの通信はできません。4Gとしては動作するということです。
これができないのは今のところauだけ。auだけは、なぜか5Gプランにも交換させられるし、4G対応SIMカードのままだと動きません。
3つめは「eSIMの場合はどうすれば良いか」です。eSIMは物理的なSIMカードではないので、どうしても新端末で再設定が必要になります。
とはいえ、iPhoneはデータ移行中にeSIMのことも転送するか尋ねられますので、そこで転送することが可能となっています。
ただし、転送中にトラブルが起きるとあとで面倒なことになるので、私としては新iPhoneへのデータ移行後に、eSIMの転送をすることをおすすめします。
4つめは「データ移行のタイミングはいつか」ですが、これはいつでも大丈夫です。SIMカードには契約情報しか記録されていないため、データ移行とはまったく無関係です。いつデータ移行してもOKです。
5つめは「キャリアメールはどうなるのか」です。当然、「@docomo.jp」といったキャリアメールは、新iPhoneにデータ移行したとき再設定が必要になります。
とはいえ、APN設定と同じでプロファイルをダウンロードしてインストールするだけでOKです。「ドコモ メール データ移行」などで検索すれば、すぐにプロファイルが見つかるでしょう。
6つめは「SIMロックとは何か。解除しないと機種変更できないのか」です。これは勘違いしている人が多いんですが、そもそも、“SIMロック”はiPhone本体にかかっているもので、SIMカードにはかかっていません。そのまま使えます。
本体のSIMロックに関しても、iPhone 13以降の機種はすべてSIMフリーであるため、SIMロックに注意が必要なのは、iPhone 13より前の機種だけです。
7つめは「SIMカードを抜いた本体は使っても良いか」。これはもちろん自由に使ってください。SIMカードを挿さなくてもWi-Fiでネットに接続すれば有効活用できます。
最近は、サブ機として活用する人も増えています。用途はゲーム専用、SNS専用、動画専用などが多いようです。たとえば、スマホで動画を観ているときは、通知でジャマされないのがいいんです。
ほかにも、新たに通信契約をして子ども用にするのもアリ。自分は新たにiPhone 17を買って、使わなくなったiPhone 14を子ども用として活用するといった使い方もおすすめです。
※サムネイル画像は(Image:筆者YouTubeチャンネルより)