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詐欺電話を防ぐ新機能が逆にトラブル?iPhone「通話スクリーニング」の意外な落とし穴

皆さんは、愛用のiPhoneをiOS 26にアップデートしましたか?

iOS 26ではデザインが大幅に刷新され、さまざまな新機能が追加されています。メッセージアプリの文章を自動翻訳するライブ翻訳、電力供給を効率化してバッテリーの持ちを良くする適応型電力制御、そして迷惑電話を事前に見抜くことができる通話スクリーニング機能。この記事では、通話スクリーニング機能の利便性と、意外な“落とし穴”について解説します。

現状、この通話スクリーニング機能は「便利」でありながら、場面によっては一転「不便」になってしまうことも。

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(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています
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迷惑電話をあぶり出す「通話スクリーニング機能」

この記事を書いている最中、筆者はテレビのニュース番組で「固定電話を解約している人が増えている」という話題を目にしました。

友人知人からの連絡は専らスマートフォン、それもLINEなどのメッセージアプリの通話機能を使っているという人が大多数になりました。一方、今日びの固定電話にかかってくるのは明らかに詐欺と分かる迷惑電話ばかり。にもかかわらず、月々の利用料が発生します。こんな無駄なことはない、だから解約してしまおう……という人が相次いでいる模様です。

しかし、迷惑電話がかかってくるのは何も固定電話ばかりではありません。スマホにも、そうした電話がある日突然かかってくることがあります。そこでここ最近注目されているのが、通話スクリーニング機能です。

知らない番号からかかってきた電話に対して、着信音を鳴らす前にまずは自動音声が対応します。そこで電話をかけた人の名前と用件を聞き出し、それを画面に文字起こしするという仕組みです。この機能はiPhoneだけでなく、Android OSのスマホにも実装されるようになりました。

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(筆者撮影)

「ワンクッション置いて考える」ための文字起こし

筆者のiPhone 16eはすでにiOS 26にアップデート済みで、通話スクリーニング機能も有効にしています。

この機能が、まさにコンセプト通りの役割を果たした場面が何度か訪れています。ごく最近の例を挙げると、「サービスを2時間以内に停止させていただきます。オペレーターへおつなぎする場合は1を押してください」という、明らかに詐欺と分かる電話を文字起こししてくれた出来事です。

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(筆者撮影)

しかし、このような突然の電話に心を乱されてしまい、「1」を押してしまう人が相次いでいるのも事実。だからこそ、「ワンクッション置いて考える」ということが重要になります。上の電話の場合は「サービスを2時間以内に停止」という文言を真っ先に伝えていますが、冷静に考えてみるとそんな急に料金を請求するサービスはまず存在しません。

通話スクリーニング機能で相手の声を文字起こしすることにより、それを周りの人と共有することもできるようになります。「自分ひとりで抱え込まない」というのは、特殊詐欺の基本的な対策でもあります。

自動音声に戸惑う作業員さん

一方、通話スクリーニング機能をONにしていたせいでむしろ不便を被ってしまったという場面も筆者は経験しています。

先日、筆者は住まいのある静岡県静岡市から、千葉県習志野市へ車で行きました。その帰り道、何と車が故障。ブレーキペダルを放しても車体後方のブレーキランプが消えないというトラブルです。この状態で長時間駐車をしてしまったため、バッテリーが上がってしまいました。

幸い、筆者はJAFに加入しているため、無料でJAFの作業員を呼ぶことができます。ところが、JAFのオペレーターを介して作業員に筆者の電話番号を伝えた場合、通話スクリーニング機能をONにしているとちょっとしたトラブルが発生します。作業員からの電話に対しても、この機能が働いてしまうのです。

さらに悪いことに、この作業員さんは通話スクリーニング機能に慣れていない様子でした。録音・文字起こしできた言葉は、慌てた様子の「何?」だけでした。恐らく、自動音声に戸惑ってすぐに電話を切ってしまったものと思われます。

これはちょっと、作業員さんに悪いことをしてしまったなぁ……と反省しています。結局、筆者が折り返しの電話をすることになりました。

それでも通話スクリーニング機能の普及に期待する理由

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(筆者撮影)

このような具合に「電話帳には登録されていないけれど、こちらにかかってくる予定の重要な電話」は日常の隅々に案外多くあるのではないでしょうか。

上述のJAFの作業員さんのように、通話スクリーニング機能にまだ慣れていない人も少なくないようです。今のところはそういう人にも配慮して、機能のON/OFFを切り替える必要があるかもしれません。

ですが、これも時間が解決してくれる可能性があります。

現状、万人が自分の愛機に通話スクリーニング機能を適用しているというわけではなく、それゆえに自分自身が機能の対象になったら「この自動音声は一体何だ?」と慌ててしまいます。しかし、これから数年かけて通話スクリーニング機能が一般的な機能になったらどうでしょうか。そうしたトラブルもなくなっていくはずです。考えてみれば、かつての留守番電話機能もそんな具合に少しずつ受け入れられてきたのではないでしょうか。

通話スクリーニング機能の普及により、悪質な詐欺電話の被害に遭う人が減ることを願わずにはいられません。

※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

澤田真一

澤田真一

フリーライター。静岡市出身相模原市育ち。経済、ゲーム、ガジェット、ライフハック等のメディア(@DIME、メルクマール、週刊エコノミスト、GameSparkなど)で記事を多数執筆。

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