近年、スマホの普及に伴い、新たなキャリアが登場するなど、通信キャリアの選択肢も多様化している。では、「ドコモ」や「ソフトバンク」など、総務省から直接周波数帯を割り当てられ、自社の回線網で通信サービスを提供するMNO(移動体通信業者)のシェアはどうなっているだろう。MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所は今回、予備調査で18歳~69歳の男女4万人、本調査ではMNO利用者2,700人を対象に2025年9月12日~9月21日にかけて「2025年9月MNOのシェア・満足度調査」を実施した。その調査結果について紹介していこう。

MNOのシェアは90%を超える?

調査対象4万人のうち、通信契約済みスマホを所有している3万6,421人を対象に、メイン利用しているスマホの通信サービスについて尋ねたところ、「ドコモ」が27.7%でトップ。「ahamo」は6.6%、「au」は14.6%、「povo」は2.3%と「UQモバイル」は8.8%、「ソフトバンク」は9.7%、「LINEMO」は1.2%、「Y!mobile」は9.9%、「楽天モバイル」は10%という結果となり、従来プラン、オンライン専用プラン、キャリアサブブランドを含む4キャリアの割合は90.8%となった。そのうち、オンライン専用プランの割合は10.1%でキャリアサブブランドは18.7%、MVNOは9.2%だった。一方、サブ利用中のスマホ契約者4,721人にも尋ねたところ、「povo」と「MVNO」はメイン利用より割合が高いものの、大きな差はないことが明らかになった。

2024年2月~2025年9月までのMNO利用率推移を見てみると、楽天モバイルが0.6%、ドコモは0.3%伸びている。一方、ソフトバンクとY!mobileは0.4%、auは0.3%下がっていることが明らかになった。
MNOの総合満足度は「povo」がトップ?

MNOの総合満足度についても、利用者2,700人に調査を行ったところ、povoが742ポイントで最も高く、次いで楽天モバイルが735ポイントで2位、LINEMOが731ポイントで3位という結果になった。一方、ソフトバンクやドコモ、auといった主要キャリアは大きく差をつけてワースト3にランクインした。

MNO利用者に「家族や友人に勧めたいか」を尋ねた結果、サービス別のNPS®は「povo」と「LINEMO」が-15.3で最も高く、「楽天モバイル」が-18.0でそれに続いた。今後も各キャリアの動向に注目が集まりそうだ。
出典:【MMD研究所】
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