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ダイソーの懐中電灯、どれが“買い”か?防災士が選んだ買うならこの1本に決まり

ダイソーでは、ここ数年で防災関連商品のラインナップが充実してきました。特に、懐中電灯の種類は豊富で、どれを選んでいいのか迷うほどです。そこで、今回は110円で買える定番の懐中電灯から5種類をピックアップし、防災士である筆者の視点から使い勝手や性能を検証してみます。

災害時に適した懐中電灯の選び方とは?

最近の懐中電灯は高性能化が進み、3,000円程度で超高輝度や長距離照射に対応した製品を購入できます。もちろん、このような製品はすばらしいのですが、家族が多い家庭などで人数分揃えるとなると費用がかさんでしまいます。

そこで、頼りになるのがダイソーをはじめとする100円ショップです。今回はダイソーで税込110円で販売しているハンドライト型の懐中電灯の中から5種類をピックアップしました。各商品について詳しく見ていきますが、その前にまずは懐中電灯を選ぶ際のポイントを簡単に押さえておきましょう。

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筆者の自宅から最寄りのダイソーでも多種類の懐中電灯が陳列されていました。今回は比較的オーソドックスな小型~中型のハンドライトをランダムに5種類選んでみました
この記事の画像(18枚)

電源の種類

最近はリチウムイオン電池を搭載した充電式の懐中電灯も多くありますが、災害時には充電するための電源を確保できないケースがあります。そのため、災害時に限っていえば乾電池で動くものがベターです。

明るさ

明るさは「ルーメン(lm)」という単位で表されます。この数値が高いほど光源から放出される光の量が多くなり、より遠くまで照射することができます。ただし、ルーメンが高いものは足元などを照らす場合は眩しすぎてかえって使いづらいことがあります。また、100円ショップの商品の場合はそもそもルーメンの記載がない場合もあります。

連続点灯時間

連続点灯時間とは、新品の乾電池を装着して点灯し続けられる時間です。もちろん時間が長いほど安心ですが、少なくとも10時間くらいは欲しいところです。

操作性

明るさや連続点灯時間などに目が行きがちですが、実は筆者が重要視しているのが操作性です。スイッチの切り替えや電池交換がしやすく、手に持ったときに安定感があり動かしやすいものがおすすめです。

全部110円! 5種類の懐中電灯を実際に使ってみた!

それでは、ここからは筆者が実際に購入した5種類の懐中電灯を試してみた結果をご紹介しましょう。すべてが110円の商品ですが、予想以上にさまざまな違いがありました。

筆者の独断と偏見にはなりますが、各商品を5つ星で評価しましたので参考にしてください。

「2WAY LED懐中電灯」(株式会社ミツキ)

【電源】単3乾電池×1本
【明るさ(ルーメン)】記載なし
【連続点灯時間】記載なし

●総合評価
★★☆☆☆

1LEDの懐中電灯に加え、本体下部にはCOBライトが付いておりランタンとしても利用できる2WAYタイプ。単3乾電池1本のみで使えますが、ルーメン数値や連続点灯時間の記載はありませんでした。

懐中電灯の明るさはLEDライト1つだけなので平凡ですが、ランタンはLEDチップを直接基盤に貼り付けたCOBライトなので非常に明るいです。

ただ、スイッチにガタツキがあり、操作性には難があります。そのせいなのか、本体を傾けたりするとライトが一瞬消えてしまうようなときもありました。

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パッケージにはルーメン数値や連続点灯時間の記載がありません。スイッチを上に動かすと懐中電灯が、下に動かすとランタンが点灯しますが、このスイッチがとにかく不安定で使いづらいです(筆者撮影)
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【左】懐中電灯はLED1つだけなので、ごく平均的な小型ライトといった印象です。【右】ランタンはCOBライトで非常に強力。ただ、前面だけなので大きな範囲は照らせません(筆者撮影)
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懐中電灯を黒い壁に照射してみると、光の強さ自体はそこそこですが照射範囲はそれほど大きくありません(筆者撮影)

「2WAYライト」(株式会社グリーンオーナメント)

【電源】単3乾電池×1本
【明るさ(ルーメン)】記載なし
【連続点灯時間】約10時間

●総合評価
★★★☆☆

こちらも懐中電灯の尾部にランタンが付いた2WAYタイプです。懐中電灯は1LEDですが、光はくっきりと安定しています。ランタンは5SMDを採用。小さめですが円環状なので、全方位に光を照射してくれます。

電源は単3乾電池1本だけで動作でき、連続点灯時間も懐中電灯とランタンともに10時間あるのでコスパも十分といえるでしょう。

スイッチもスムーズに切り替えができ、軽量コンパクトで取り回しも上々。ところが、この商品にはひとつだけ大きな問題がありました。なんと、電池ボックスのカバーがネジ式なんです……。電池交換する場合、いちいちドライバーを使わなくてはいけません。

性能自体は非常にバランスがとれた商品ですが、ネジ式のカバーは災害時に使うには致命的な欠点になってしまいます。

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1LEDの懐中電灯と5SMDのランタンの2WAYタイプ。本体もコンパクトできわめて軽量です。SMDとはLEDチップをパッケージ化して実装したもので、小型ライトに適した仕様です(筆者撮影)
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非常に残念だったのが、電池ボックスのカバーがネジ式だったことです。災害時を想定すると、常にドライバーを携帯する必要があり、また交換にも時間がかかってしまいます(筆者撮影)
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【左】ルーメンの記載はありませんでしたが、1LEDライトなので平均的な光のパワーです。【右】ランタン部分は円環状に付いているので全方位をまんべんなく照らすことができます(筆者撮影)
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懐中電灯の光を照射してみると範囲は比較的狭めですが、明るさ自体はくっきりとしています(筆者撮影)

「3LED懐中電灯BIG」(株式会社グリーンオーナメント)

【電源】単1乾電池×2本
【明るさ(ルーメン)】18lm
【連続点灯時間】約15時間

●総合評価
★★★☆☆

その名の通り、3LED搭載のやや大ぶりな懐中電灯。単一乾電池を2本利用するため、ズッシリとした重さを感じます。3LEDということもあって照射範囲は広く、光のパワーもそこそこあります。

機能も構造もシンプルで、昔ながらの「ザ・懐中電灯」といった面持ち。大きな欠点もありませんので、110円で定番の懐中電灯が1本欲しいという人にはピッタリかもしれません。

ただ、単一乾電池を2本使うので決してコスパが良いとはいえず、重量もけっこうあるので、非常持ち出し袋に入れるなら、もう少し軽量でコンパクトなものが良さそうです。

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デザインも構造もごく一般的な3LED懐中電灯。「BIG」とは謳っていますが、やや大ぶり程度のサイズで握りやすいです(筆者撮影)
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3つのLEDライトを搭載。スペック上の明るさは18lmなので、それほど高い数値ではありませんが見た目には十分な明るさがありそうです(筆者撮影)
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実際に使用してみると、強い光は中央部分に照射され、その周囲を淡い光が包んでいるような印象を受けました(筆者撮影)

「ランチャーライトV9」(株式会社グリーンオーナメント)

【電源】単4乾電池×3本
【明るさ(ルーメン)】19lm
【連続点灯時間】約20時間

●総合評価
★★★☆☆

9LEDを搭載した小型の懐中電灯。ちなみにランチャーライトとは、狭い範囲に光を集中して照射するのが特徴で防犯や防災用に適しています。

本体は非常にコンパクト。持つというよりはつまむ感じで簡単に扱えます。スイッチは本体底部にあり、ボタンを押すことで点灯できます。連続点灯時間は今回の中では最長の20時間。これなら暗い場所での長時間の移動や作業も安心でしょう。

ランチャーライトということもあって、光の強さはかなり感じます。一方、明るさの範囲は一般的な懐中電灯よりやや狭く感じました。

単4乾電池を3本消費しますが、9LEDで光が強く、点灯時間も長いのでコスパもそれほど悪くないと思います。

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女性やお子さんでも扱いやすい軽量コンパクトな9LEDランチャーライトでストラップも付いています(筆者撮影)
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本体底部のボタンスイッチを押して点灯します。9LEDがギュッと詰まっているので、それなりに力強い光を照射できます(筆者撮影)
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ランチャーライトなので、狭い範囲に強い光が照射されます。広い範囲を照らす用途にはあまり向いていません(筆者撮影)

「ランチャーライト ストロング」(株式会社グリーンオーナメント)

【電源】単4乾電池×3本
【明るさ(ルーメン)】40lm
【連続点灯時間】約12時間

●総合評価
★★★★★

特殊レンズを採用した1LEDランチャーライト。「ストロング」と銘打っていることからもわかるように、ルーメン数値の記載は40lmもあります。しかし、「1LEDしか搭載していないのに本当に明るいの?」と、筆者も実際に使うまでは半信半疑でした(笑)。

サイズや重量感、さらにスイッチに関しては、先ほどご紹介した「ランチャーライトV9」とほぼ同様です。この商品の最大の特徴は、中央が凹んだ特殊レンズを採用していることで、1LEDのライトとは思えないほど強力な光を照射できます。

さらに驚いたのが、先端を取り囲むパーツが半透過仕様になっていること。これにより、一般的なランチャーライト以上に広い範囲を明るくできるようになっています。光の強さ、照射範囲ともに高レベルで、文句なく5つ星を付けたいと思います。

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ポケットに収まるコンパクトなサイズからは想像もつきませんが、「ストロング」の商品名に違わぬ性能でした(筆者撮影)
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特殊レンズは中央が凹んだ円錐状になっており、1LEDながらもパワフルな光を照射できるのが特徴です(筆者撮影)
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先ほどご紹介した「ランチャーライトV9」と同様に、本体底部のボタンスイッチで点灯できます。先端周囲がランタンのように放射状に光るのも工夫のひとつです(筆者撮影)
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壁に照射してみると、特殊レンズの効果で力強い光が広がります。光の範囲も大きくて、従来のランチャーライトのイメージを良い意味で覆されました(筆者撮影)

結論:「ランチャーライト ストロング」がおすすめ!

今回試した5種類の中からひとつだけ選ぶなら、筆者は迷うことなく「ランチャーライト ストロング」を推奨します。真ん中が凹んだ特殊レンズを採用したことで光が力強くなり、なおかつ照射範囲が大きくなっているのが特徴です。連続点灯時間も12時間と十分な長さを確保できています。

欠点はほとんどありませんが、かなりコンパクトなサイズですので、手が大きい人は慣れるまで使いづらく感じるかもしれません。一方、小柄な方や子どもには扱いやすく、非常用持ち出し袋はもちろん、ポケットにも収まるサイズなので携帯性にも優れています。

正直言ってあまり期待していなかったダイソーの懐中電灯でしたが、思いがけない掘り出し物にめぐりあえました。

まとめ

いかがでしょうか? 今回はダイソーの5種類の懐中電灯を試してみました。懐中電灯は明るさも重要ですが、スペックには表れない実際の使い勝手も重要なポイントです。災害時を想定して、できるだけ操作しやすいものを選びましょう。

今回の商品の中では、明るさ、連続点灯時間、操作性ともにバランスのとれた「ランチャーライト ストロング」が筆者のおすすめです。これが、わずか110円で手に入るのですからダイソーは本当に侮れません。

※文中の価格はすべて税込です。
※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2025年8月)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。

宮下由多加

宮下由多加

スマホ、パソコンなど、IT関連の雑誌やムックを中心に活動している編集・ライター。防災やマネー分野にも造詣が深く、防災士資格も保有。近年はITを活用した防災テクニックのアドバイスや支援活動も行う。著書に「スマホで防災 家族も自分も守る! スマホで始める最新防災マニュアル」(ジャムハウス)など。

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