ソニー「WF-1000XM5」のメリット
ソニーのワイヤレスイヤホンは数種類発売されていますが、そのなかでもフラッグシップ機として君臨するのが「WF-1000XM5」です。値段は4万1,800円とかなり高いのですが、強力なANC機能への対応はもちろんハイレゾ音源にも対応できるなど、フラッグシップ機にふさわしい高性能機となっています。
ちなみに、ハイレゾ(High Resolution)はCDよりも高音質で高解像度のデジタル音源のことで、通常のイヤホンでは再現し切れません。
ソニーでは、ほかにもANC&ハイレゾ対応の「LinkBuds Fit」が2万9,700円、ANC対応の「WF-C700N」が1万6,500円、ANCやハイレゾには非対応の「WF-C510」が9,900円となっています(いずれもソニーストア価格)。
●ソニー「WF-1000XM5」(公式)は→こちら
そのようなWF-1000XM5に、どのようなメリットがあるのかをこのあと確認していきますが、この内容は、Apple「AirPods」のデメリットにもなります。
【1】ハイレゾ音源が楽しめる!
CD以上の高音質音源であるハイレゾを聴くためには、プレイヤー側とワイヤレスイヤホンが「aptX-HD」や「LDAC」といったハイレゾ用コーデックに対応している必要があります。
もちろん、WF-1000XM5はLDACに対応しているので、ハイレゾ音源を高品位な音質のまま楽しむことができるのです。音にこだわりのある人なら、ワイヤレスイヤホンがハイレゾに対応するかどうかは重要でしょう。ちなみに、AirPodsは最上位のAirPods Pro 2ですらハイレゾに対応していませんが、その理由は、そもそもiPhoneがBluetoothでのハイレゾコーデックに対応しないから。
もし、スマホで手軽にワイヤレスでハイレゾ音源を楽しむなら、LDACに対応したAndroidスマホ+WF-1000XM5の組み合わせになってしまうんです。
●ソニー「ハイレゾとは?」は→こちら
【2】専用アプリ「Sound Connect」がiPhoneでも利用できる
WF-1000XM5の専用アプリ「Sound Connect」は、イコライザーやANCの設定を自分好みに設定したり、複数機器での利用が可能な「マルチポイント接続」が利用できて非常に便利です。
実は、このSound ConnectアプリはiPhone用も用意されているので、iPhoneでもこれらの便利機能をほとんど使うことができます。逆に、AirPodsには専用アプリがないため、AndroidスマホではAirPodsの便利な機能がまったく使えません。
●ソニー「Sound Connect」アプリは→こちら
【3】WF-1000XM5はマルチポイントでいろいろな製品で使える
WF-1000XM5は「マルチポイント」機能に対応するので、2つデバイスと同時にBluetooth接続することも可能です。たとえば、スマホとハイレゾプレイヤーの2台を所有しているとき、わざわざ片方のBluetooth接続を切ってから別のデバイスに接続し直す必要はないんですね。
また、ノートパソコンとAndroidスマホを同時接続することで、ノートパソコンで作業を行いながら、スマホの着信を受けることなども可能となっています。AirPodsでも似たようなことはできますが、それはAppleデバイスだけに限定されるので、ノートパソコンがWindowsだったりすると、このような機能が使えないのです。
●ソニー「「マルチポイント接続」を活用しよう!」は→こちら
【4】WF-1000XM5のほうがバッテリーの持ちがいい!
バッテリーについては、WF-1000XM5のほうがAirPodsより持ちがいいのが特徴です。イヤホン単体の場合、WF-1000XM5の連続音楽再生時間はANCオンで最大8時間、ANCオフなら最大12時間も持つのに対し、AirPods Pro 2はANCオンで最大6時間、ANCオフでも最大7時間しか持ちません。また、ケース充電込の場合でも、WF-1000XM5が36時間なのに対しAirPods Pro 2は最大でも30時間となっています。
もちろん、これだけバッテリーが持てば、AirPods Pro 2でも日常使いでは気にならないレベルだとは思いますが、常に音楽を聴いているというヘビーユーザーならバッテリーの持ちはちょっと気になる部分でしょう。
■WF-1000XM5の連続音楽再生時間
【イヤホン単体】最大8時間(ANCオン)/最大12時間(ANCオフ)
【ケース充電込】最大24時間(ANCオン)/最大36時間(ANCオフ)
■AirPods Pro 2の連続音楽再生時間
【イヤホン単体】最大6時間(ANCオン)/最大7時間(ANCオフ)
※空間オーディオとヘッドトラッキングを有効にした場合は最大5.5?時?間?
【ケース充電込】最大30時間
まとめ
いかがでしょうか? 今回は高性能ワイヤレスイヤホンのApple「AirPods」とソニー「WF-1000XM5」のメリット&デメリットを比較してみました。
当然ですが、AirPodsはApple製品に最適化されているのでiPhoneとの相性が非常によく、iPhoneユーザーならやはりAirPodsを使ったほうがメリットが大きいでしょう。しかし、AirPodsの機能はAndroidスマホではほとんど使えないため、Androidスマホユーザーなら、断然WF-1000XM5のほうが使い勝手がいいはずです。
また、実際にiPhoneでAirPodsとWF-1000XM5を聴き比べてみると、AirPodsのほうが多少加工された派手な音質なのに対し、WF-1000XM5の音は素のままの非常にフラットな音質でした。どちらがいい音だと感じるかは人それぞれでしょうが、たとえば、アクション映画などを見るときはAirPodsのほうが迫力があって音がいいと感じる人が多いと思います。
なお、以前はiPhoneの「探す」アプリが便利で、よくイヤホンを失くしてしまう人にはiPhone&AirPodsのメリットが大きかったのですが、最近はAndroidスマホにも「デバイスを探す」アプリが追加されているので、もはやそのアドバンテージはないと言っていいでしょう。アナタはどっち派ですか?
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※記事中の商品は筆者(編集部)が購入時点のものです(2024年12月24日)。店舗によっては在庫切れ、取り扱いがない場合もありますのでご了承ください。