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新幹線の座席を1人で2席分購入して使うのはアリ? 意外と知らない新幹線トリビア4選

最近、インバウンドの需要も高まって平日でもけっこう混雑している新幹線ですが、体の大きな人が新幹線の座席を1人で2席分購入したり、大きな荷物を1人で何個も持ち込むのを見かけたりしませんか。しかし、これって何か問題はないのでしょうか? そこで今回は、意外と知られていない新幹線のトリビアを4つ紹介します。

【1】新幹線の指定席は1人1席しか購入できない!

体の大きな人が飛行機に乗るときは、座席が狭いので1人で2席分を購入することも可能ですが、新幹線で1人で2席分を確保してもいいのでしょうか?

実は、JRの旅客営業規則では“同じ列車で使えるのは1人1枚まで”という決まりがあります。そのため、1人で2席分を予約していても、使えるのは1席だけになるんですね。

■旅客営業規則第4章第1節147条5項
同一旅客は、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することができる。同一旅客が、同一区間に対し有効な2枚以上の指定券を所持する場合についてまた、同じ。

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JR東日本の旅客営業規則では、「1枚のみ使用することができる」と書かれています(画像はJR東日本公式サイトより引用)
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もし、体の大きな人が新幹線で快適に過ごしたいなら、シート幅が広いグリーン車やグランクラスを利用するのがいいでしょう。

また、静かに過ごすには不向きですが、新幹線にはテレワークができる「S Work車両」が用意されています。

これは、真ん中のシートがパーテーションで区切られ、1.5倍分のスペースがある「S WorkPシート」になっているので、通常の座席よりは窮屈感はないでしょう。

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こちらは筆者が8年前に乗車したグランクラス。座席は革張りで自動リクライニングやフットレスト、食事やドリンクのサービスがあり快適に過ごせました(筆者撮影)
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こちらがS Work車両のS WorkPシート。3列シートの中央にパーテーションが置かれ、人が座れなくなっています(画像はphotoACより)

【2】グリーン車指定席券なしで車両内を通り抜けてはいけない!

新幹線のグリーン車は普通車より値段が高く車両内設備も違うため、高級感が漂っています。

そのようなグリーン車ですが、グリーン車指定席券を持っていない人が車両内を通り抜けても問題ないのでしょうか?

こちらは、JR東日本の旅客営業規則第2編第1章13条に規定されており、“グリーン車内に入ることができる人はグリーン券を持っている人のみ”となっているので、厳密に言うとグリーン車の通り抜けもNG行為と考えられます。

もちろん、この規定は新幹線以外のグリーン車でも適用されますので、25年3月15日から正式運用が始まったJR中央線グリーン車も、グリーン券を持っていない人は車両内を通り抜けてはいけないのです。

■旅客営業規則第2編第1章13条
列車に乗車する旅客は、その乗車する旅客車に有効な乗車券を購入し、これを所持しなければならない。ただし、当社においてとくに指定する列車の場合で、乗車後乗務員の請求に応じて所定の旅客運賃及び料金を支払うときは、この限りでない。

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JR東日本の旅客営業規則では、「乗車する旅客車に有効な乗車券」と書かれているため、グリーン券がないとグリーン車に入れません(画像はJR東日本公式サイトより引用)

当然、グリーン車両内に立って乗ることもNGとなります。とくに通勤ラッシュの時間帯では、車両間の移動ができなくなっていることもあるので要注意。

もし、間違ってグリーン車に乗ってしまった場合は、速やかにほかの車両に移動するようにしましょう。

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最近、中央線にもグリーン車が導入されましたが、しばらくは通勤ラッシュ時に間違えて乗ってしまう人が多いかもしれませんね(写真はphotoACより)

【3】新幹線に乗るときは荷物の重さや個数に制限がある

新幹線で長期間旅行するときは、大きい荷物を持ち込むことがあると思いますが、実は持ち込める荷物には重さとサイズ、個数に制限があるのをご存じでしょうか?

JRの規定では、「1人あたり3辺の合計が250cm以内、重さ30kg以内のものを2つまで」となっています。頑張れば60キロまで持ち込めるんですが、さすがにこれを1人で運ぶのは厳しいでしょう。

また東海道・山陽・九州・西九州新幹線では、3辺の長さが160cm~250cmの荷物は、「特大荷物」というカテゴリに分類されます。

特大荷物は「特大荷物コーナーつき座席」の事前予約が必要となるため、自由席へ特大荷物を持ち込むことはできないんですね。

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3辺が160cm以内なら持ち込み可能ですが、それを超える特大荷物は事前に予約が必要になります(画像はJR東海公式サイトより引用)
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写真上は「特大荷物スペース」。写真下は「特大荷物コーナー」。いずれも利用するには予約が必要です(画像はphotoACより)

ちなみに、特大荷物を予約なしで新幹線に乗せた場合は、持込手数料として1,000円(税込)支払うことになり、乗務員が指定する場所に収納することになります。

ただし、ややこしいことに特大荷物の規定はJR東日本とJR北海道にはありません。そのため特大荷物でも予約は必要ないのですが、これは非常に分かりにくいので全国のJRでルールを統一してほしいところです。

●JR東海「東海道・山陽・九州・西九州新幹線への特大荷物のお持ち込みについて」は→こちら

【4】新幹線のコンセントで家電製品は使えない!

最新の新幹線には、全席コンセントが設置されていてとても便利ですよね。スマホやノートパソコンなどを利用する際に、コンセントを利用したことがある人も多いでしょう。

しかし、このコンセントでどこまでの家電製品を動かすことができるのでしょうか?

実は、JR東海より西の新幹線のコンセントは100V/2A(60Hz)で、JR東日本とJR北海道の新幹線は100V/2A(50Hz)となっています。

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こちらがN700系の車内にあるコンセント。100V/2A(60Hz)となっています(画像はphotoACより)

一般家庭のコンセントは100V/15Aなので、新幹線のコンセントで家庭用の電子レンジや冷蔵庫、ドライヤーなどの家電製品を動かすことはできないんですね。もちろん、実際にそのようなことをする人はいないと思いますが……。

また、新幹線のコンセントは状況によって停電や電圧が変動する場合があるので、やはり、消費電力が小さいスマホやノートパソコンなどの利用に留めておいたほうがいいでしょう。

まとめ

今回は新幹線のトリビアを4つ紹介しました。なかでも気になるのが、新幹線では1人1席しか利用できない点です。

飛行機などでは1人で2席使用も可能な場合が多いので、つい新幹線も大丈夫だと思いがちですが、JRではNGになっているんですね。

また、荷物の持ち込み規定については知らない人も多いと思うので、新幹線を利用するときは事前によく調べておきましょう。

※サムネイル画像(Image:yoshi0511 / Shutterstock.com)

西澤浩一

西澤浩一

アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。趣味は乗り鉄であり、休日はフリーきっぷ片手に日本全国を徘徊中。お気に入りは青春18きっぷで乗れるリゾートしらかみ。他にもゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も趣味のひとつ。

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