せっかく新幹線の指定席を取ったのに、乗り遅れてしまうこともありますよね? その場合は、後続の新幹線の自由席に座る人も多いと思いますが、これって何か問題はないのでしょうか?
指定席特急券で自由席に座るのは原則NGだった! ただし……

実は、指定席特急券を取った新幹線に乗り遅れてしまった場合、原則として後続の新幹線の自由席に乗ることはできません。これはJR東日本 旅客営業規則第172条「急行券の効力」で定められています。
それによると、指定席特急券は指定された乗車日、急行列車、旅客車、座席及び区間に限って乗車できます。そのため、新幹線の指定席特急券で後続の自由席に乗ることはできないんですね。
●JR東日本「旅客営業規則」は→こちら


■旅客営業規則急行券の効力 第172条
指定急行券を所持する旅客は、その券面に指定された乗車日、急行列車(未指定特急券にあっては、券面に指定された列車群に含まれる1個の特別急行列車)、旅客車、座席及び乗車区間(営業キロ地帯が表示されているときは、当該営業キロ地帯内の最遠の停車駅まで)に限って乗車することができる。
■旅客営業規則座席指定券の効力 第182条の4
座席指定券を所持する旅客は、その券面に指定された列車、旅客車若しくは座席に限って乗車することができる。
この旅客営業規則を額面どおり受け取ると、やはり指定席を取った新幹線に乗り遅れた場合、後続の新幹線の自由席には座れないことになるわけですが、もちろん、実際にはそのようなことはなく、乗り遅れた場合の特例が設けられていました。
新幹線に乗り遅れても特例で後続の自由席に座ることができる!
JR各社では、新幹線に乗り遅れてしまった場合の特例を設けています。
それによると、指定席特急券で乗り遅れてしまった場合、指定された乗車日の当日・同区間に限り、後続列車の自由席(全車指定席の特急列車のときは立席)を利用することが可能なんですね。
ただし、この特例には“同日の後続の列車”という条件があるので、もし、最終新幹線の指定席特急券の場合は、もう後続列車が来ないのでこの特例は適用できません。ご注意ください。
●JR東日本「予約した列車に乗り遅れてしまった時には、変更や払いもどしができますか。」→こちら

指定席特急券を持っているひとつ前の列車に乗ることは可能?
指定席特急券を持っている新幹線に乗り遅れた場合は、特例で後続の新幹線の自由席に乗れることが分かりました。
でも、逆に予定よりかなり早く駅に着いた場合、ひとつ前の新幹線に乗ることは可能なのでしょうか?
この場合は、えきねっとやEXアプリ、みどりの窓口などで指定席特急券の変更手続きを行えば大丈夫。しかも、手数料無料で変更することができるんですよ。
また、EXアプリを使っている場合、発券前なら自分のスマホから何度でも手数料無料で変更できるので、かなり便利ですね。
●スマートEX「予約した列車より早い時刻の列車に変更できますか?」は→こちら

まとめ
いかがでしょうか? 今回は指定席を取った新幹線に乗り遅れてしまった場合、どうすればいいかを解説しました。
原則として、指定席特急券はその新幹線以外で利用することはできませんが、JR各社は特例を設けて、当日に限り後続の新幹線の自由席に乗車することを認めています。これなら、新幹線に乗り遅れても安心して後続の列車を利用することができますね。
ただし、繁忙期には新幹線が全席指定になっていることがあります。この場合は立席のみ利用可能で、座席には座れませんので、ご注意ください。
※サムネイル画像は(Image:「photoAC」より)