近年はキャッシュレス決済の普及に伴い、提携企業やサービスで共通ポイントを貯めて支払いに使う「ポイント経済圏」の影響力が高まっている。多数の企業がポイントサービスを展開しているが、いったいどのポイントが人気なのだろうか。また、ユーザーは貯めたポイントをどのように活用しているのだろうか。今回は、MMD研究所の調査結果を紹介しよう。
楽天ポイントが最も活用されている

MMD研究所の調査結果によると、「活用しているポイント全て(MA)」については、「楽天ポイント(57.2%)」が最も多く、圧倒的なシェアを持っていることがわかった。次いで「Vポイント(39.1%)」「PayPayポイント(38.5%)」「dポイント(37.5%)」「Pontaポイント(37.4%)」だった。さらに、「WAON POINT(24.2%)」や「nanacoポイント(14.6%)」などのリテールサービス、「JRE POINT(Suicaポイント)(9.7%)」の交通系サービスのポイントも上位に食い込み、ポイントサービスの広がりがうかがえる。
その中で「最も活用しているポイント(SA)」については、「楽天ポイント(33.2%)」がトップとなり、2位の「dポイント(14.0%)」とは約20ポイント差をつける結果となった。
顧客接点の強さがポイントの貯めやすさに

では、どのような場面でポイントを貯め、使っているのだろうか。コンビニやドラッグストア、スーパーマーケットなど、「ポイントを貯める、使うの上位7項目抜粋」を見てみると、楽天ポイントは「ECサイト、アプリ」、WAON POINTは「スーパーマーケット」に強い顧客接点を持っている。一方、dポイントやPayPayポイントは特定の強い場所があるわけではないが、さまざまな場面で貯めたり使ったりできると言えよう。
ポイントを貯める場面においては、dポイントが「コンビニ」「ドラッグストア」「スーパーマーケット」「飲食店」「家電量販店」のどの項目でも高い結果となっており、実店舗で貯めやすいことがわかる。同様にコンビニでポイントを貯められるPontaポイント、Vポイントもドラッグストアやスーパーマーケットで40%以上の回答が見られた。
ほとんどのサービスにおいてポイントを貯める場面と使う場面の1位が同じだったが、Vポイントのみ異なり、ポイントを貯める場面の1位がコンビニであるのに対し、ポイントを使う場面はドラッグストアが1位だった。おそらく1.5倍分の買い物ができる「ウエル活」で活用していることがわかる結果となった。
買い物の金額や頻度によって、ポイントの貯めやすさが大きく変わる。また、同時にポイントの使いやすさもユーザーにとっては欠かせないだろう。ウエル活のように、貯めてよかったと思えるような施策を他のポイントサービスにも期待したい。
出典:【MMD研究所】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています