今や、サブスクリプションを契約すると映画やアニメ、ドラマ、動画など、あらゆる映像体験を気軽に楽しめる時代。フラー株式会社は今回、アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するデータをもとに、動画配信アプリの動向や特徴をまとめた「動画配信アプリ市場調査レポート2025」を公開した。調査は、国内約40万台のAndroid端末から収集したサンプルデータのうち、一定の条件を満たしたものを抽出・分析。動画配信ビジネスに携わる方、アプリを通じたエンタメ戦略・コンテンツ流通を検討・推進する方にもぜひご覧いただきたい内容となっている。

日間で1人当たりドラマ・アニメ1話分程度、動画を見ていることが判明

動画配信アプリの市場調査レポートでは、数字で見る市場実態が公開された。YouTubeやTikTok、Amazonプライム・ビデオなど、動画配信アプリは世の中に237個も存在するということが判明。そのうちGoogle Playで評価4以上のアプリは88個にのぼるという。アプリの月間平均利用個数は2.3個で、日間では約1個弱のアプリを利用していることが分かる。アプリの月間平均利用時間は289.7分で、日間は22.1分と、毎日1人当たり、アニメやドラマ1話分程度の動画を視聴していることが明らかになった。
スマホ利用者と動画配信アプリ利用者の性年代別構成を比較すると、基本的には同様の結果となったものの、60代以上の男性は全体よりも割合が高く、60代女性は低い傾向にあり、30代は男女ともに全体よりもやや低い割合だという。

また、関連して動画の視聴時間帯についても調査を行ったところ、15時から21時にかけて利用率が増える傾向にあることが判明。朝方の利用率は全体的に低いものの、10~20代は他の年代よりも際立って高いという意外な結果になった。
日本全国でYouTubeとTikTokは視聴率がずば抜けている

動画配信アプリのカオスマップを見てみると、8つのグループに分類され、非常に多くのアプリが存在していることが分かった。特に近年、ショートドラマ形式の動画が流行し、このタイプのアプリ数も増加している。

都道府県別のアプリ利用者ランキングを見てみると、全ての調査対象地域でYouTubeが1位、TikTokが2位ということが判明。東京・愛知・大阪・福岡では、3位にPrime Videoがランクインし、北海道・宮城・千葉・新潟・広島・沖縄ではTVerがランクインした。YouTubeやTikTokなどの動画共有プラットフォームは、自由度の高い動画が見られるだけでなく、映画やドラマ、アニメなどの切り抜きも非常に人気が高く、手軽に刺激的なワンシーンを見られることが利用者拡大につながっているのかもしれない。
今回の調査では、現代において動画コンテンツが人々の生活の一部となっていることが分かる結果となったのではないだろうか。
出典:【フラー株式会社】
※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)