メルカリモバイルは、フリマアプリ「メルカリ」の売上金やポイントを通信費に充てることができる新しい通信サービス。大手MVNOがキャリアに買収されるなど、レッドオーシャンと思われる通信事業へ、「ギガの売買」というメルカリならではの武器を引っ提げて登場した。IoTコンサルティングが運営するメディア「正直スマホ」による調査では、このユニークなサービスに対するユーザーの認知度や利用意向が明らかにされている。さっそく見ていこう。
メルカリモバイルのユーザー認知度はまだ低め

調査は2025年3月11日~14日、20代以下~60代以上の男女391人を対象に行われた。その結果、メルカリモバイルを「知らなかった(35.0%)」「名前は聞いたことがあるが詳しくは知らない(42.7%)」と回答した層が全体の約77.7%を占めている。メルカリというフリマアプリ自体は広く認知されていても、その派生サービスであるメルカリモバイルについては普及が進んでいないと言えるだろう。

また、メルカリモバイル独自の「ギガ売買」という仕組みに対して「興味はあるが仕組みがよくわからない(30.9%)」と回答した人が最も多く、次いで「何となく不安(売買トラブルなどが心配)(29.4%)」となった。具体的な利用方法やトラブル防止策などの情報不足が課題となっており、サービスの認知拡大には詳細な情報提供が必要となりそうだ。
ギガ売買と支払い方法が魅力でもトラブルへ不安感

料金についてはどう感じているだろうか。メルカリモバイルの料金プランは2GB/990円か、20GB/2390円の2種類だ。他社のオンライン専用プランの30GBプランと比べると、比較的安めの設定だが、音声通話定額はついていないため、人によっては高いと感じるかもしれない。だが料金設定については「妥当だと思う」と回答した人が全体の57%を占めており、価格面では一定の納得感を得ていることが伺える。

支払い方法については「とても魅力的(18.9%)」または「やや魅力的(46.3%)」と回答した人が65.2%に達しており、メルカリ売上金やポイントを活用できる点は家計管理や手間軽減という観点から評価されているようだ。

一方で、「今すぐにでも乗り換えたい」「半年以内に検討したい」と回答した層は約19.7%に留まっており、料金以外の要素で乗り換えを躊躇している人が一定数いるといっていいだろう。
メルカリモバイルには潜在的な魅力と市場拡大の可能性がある一方で、ユーザーへの具体的な情報提供や不安解消策が必要だ。今後、メルカリモバイルがどれだけユーザーに受け入れられるかは、企業側の情報発信力とサポート体制が必須と言えるだろう。
出典:【正直スマホ】
※サムネイル画像は(Image:「メルカリモバイル」公式サイトより引用)