2025年9月に登場したiPhone 17シリーズやAirでは、物理SIMカードが廃止され「eSIM」のみの対応となりました。そこで今回は、大手キャリアやサブキャリア、ネット専用プラン、そして、格安SIMでの「eSIM」対応状況を確認してみましょう。SIMカードからeSIMに変更すると、手数料を取られてしまうケースもあります。

SIMカードからeSIMに交換すると手数料を取られるの?
iPhone 17シリーズやAirが「eSIM」のみの対応になったことで、にわかに注目を浴びることになった「eSIM」。これは「Embedded SIM(埋め込み型SIM)」の略称になります。
つまり、抜き差しできる物理SIMカードに対して、eSIMはSIMカードの機能がiPhone本体のチップに埋め込まれているということです。
これにより格安SIMの場合、郵送されてくるSIMカードの到着を待たなくても、自宅にいながらeSIMの契約情報を書き換えるだけで、簡単に通信会社(キャリア)を乗り換えられるようになります。


もちろん、eSIMは2018年発売のiPhone XR/XSシリーズ以降の全機種が対応していますので、特別目新しいものではありません。
現在では、大手キャリアはもちろん、Y!mobileやUQ Mobileといったサブキャリア、ahamoに代表されるネット専用プランでもeSIMは利用可能ですし、多くの格安SIMがすでにeSIMに対応しています。
ただし、一部格安SIMはeSIMに非対応ですし、eSIMを別の端末に移動する際には再発行手数料がかかる場合もありますので、ここでは、そのあたりの状況をまとめて紹介しましょう。
大手キャリアやサブキャリアのeSIM状況は?
まず、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの大手キャリア4社はすべてeSIMに対応しています。
eSIMを別の端末に移動するには「再発行」手続きが必要になりますが、オンラインでやれば、楽天モバイルは手数料無料です。ドコモ、au、ソフトバンクについては、本来は有料ですが当面の間は無料としています。
また、楽天モバイルは店頭で手続きをしても手数料無料ですが、ドコモとソフトバンクの場合は4,950円、auは3,850円の手数料がかかるのでご注意をください。
次に、au(KDDI)のサブキャリア「UQ mobile」やソフトバンクのサブキャリア「Y!mobile」は親会社と同じ対応のようです。
ただし、Y!mobileは、同じ端末でSIMカード→eSIMへの変更は「再発行」扱いで無料ですが、新しいスマホにeSIMをインストールする場合は「機種変更」扱いになります。
そのため、他社で購入したiPhone 17の場合はオンラインで変更手続きができず、店頭での手続きとなり、手数料がかかってしまうのでご注意ください。
●【公式】Y!mobile「eSIMの機種変更について」は→こちら

続いて、大手キャリアのネット専用プランを確認しましょう。いずれも基本的には店頭での対応はありません。
まず、ドコモ系の「ahamo」はキャンペーン期間中で手数料が無料、au系の「povo」とソフトバンク系の「LINEMO」も本来は有料ですが、当面の間は無料となっています。

※1 機種変更時にeSIMにする場合は無料
※2 4G/5G/5GSA間の変更時は3,850円(当面無料)
※3 ドコモショップで手続きが必要な場合は4,950円かかることがある
格安SIMのeSIM対応状況はどうなっている?
ここでは格安SIMのeSIM対応状況を確認しておきましょう。まずはeSIMに対応する会社から。
格安SIM最大手の「IIJmio」で物理SIMカード→eSIMに変更する場合は、SIM交換手数料が2,200円発生しますが、2025年11月20日まではキャンペーンで無料となっています。
ただし、別途SIMプロファイル発行手数料として、タイプD(ドコモ回線)は433.4円、タイプA(au)は220円がかかります。
●【公式】IIJmio「音声限定!SIM交換手数料割引キャンペーン」実施のお知らせ」は→こちら
次に、格安SIMの老舗「日本通信」では、eSIMへの交換手数料がなんと年3回まで無料。ただし、4回目以降は1,100円の手数料が必要になります。
関西電力系の「mineo」は3キャリア対応ですが、eSIMへの対応はドコモ回線とau回線のみ。通常、eSIMプロファイル発行料が440円かかりますが、2025年11月25日まではキャンペーンで無料となっています。
ソニーの「NUROモバイル」も3キャリア対応ですが、eSIMはドコモ回線のみ。eSIMへの変更手数料は440円かかります。
実店舗もある「イオンモバイル」は、ネットだけでなく店頭での対応も可能。ただし、eSIMへの交換手数料はどちらも3,300円です。
旅行会社のH.I.Sと日本通信が立ち上げた「HISモバイル」では、SIMカード→eSIMへの変更やeSIMでの機種変更は1,100円の手数料が必要になります。
CATVでおなじみの「J:COM MOBILE」では、現在のところeSIMの再発行が無料で行えます。
また、動画や音楽のエンタメフリーが人気の「BIGLOBEモバイル」では、SIMカードからeSIMへの変更時にeSIMプロファイル発行料が433.3円必要になります(iPhoneでeSIMクイック転送を利用する場合は無料)。
IIJmioと提携しているビックカメラの「BIC SIM」は、SIM交換手数料として2,200円が必要になり、別途eSIM発行手数料としてタイプD(ドコモ回線)は433.4円、タイプA(au回線)は220円がかかります。
最後に、比較的有名な格安SIMでeSIMに対応していないのは、ヤマダデンキの「y.u mobile(ワイユーモバイル)」やTOKAIコミュニケーションズの「LIBMO(リブモ)」です。もし、iPhone 17シリーズやAirを購入しようと思っている人はご注意ください。

※1 2025年11月20日まではキャンペーンでSIM交換手数2,200円が無料
※2 ドコモとau回線のみ(ソフトバンク回線は非対応)
※3 ドコモのみ(au、ソフトバンク回線は非対応)
※4 イオンモバイルショップでも受付可能(有料)
※5 iPhoneでeSIMクイック転送を利用する場合は無料
まとめ
いかがでしょうか? iPhone 17やAirでは物理SIMカードが使えず「eSIM」のみの対応になります。大手キャリアならeSIMに対応しますし、当面の間はeSIMへの変更手数料も無料になります。
しかし、格安SIMではeSIMに非対応の場合もありますし、SIMカードからeSIMへの変更に手数料がかかる場合もありますので、事前によく調べておいたほうがいいでしょう。
※文中の価格はすべて税込みです。
※記事の情報は2025年9月13日時点のものです。今後、内容が変更される可能性があります。
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