原材料や輸送コストの上昇、円安といった社会情勢の変化にともない、スマホやタブレットなどの価格高騰は顕著に表れている。トランプ政権時代の関税措置の影響も依然として懸念される今、日本と海外でスマホやタブレットの価格差はどの程度あるのだろうか。株式会社ICT総研は10月23日、「スマートフォン・タブレット端末価格の海外比較」の調査結果を発表。日本とG20構成国で価格の違いについて見ていこう。

日本のスマホは海外平均に比べて20%も安い!?

今回対象となった国は「G20構成国」で、日本以外に米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ共和国、トルコとなっている。調査結果からスマホの価格について見てみると、9月時点では「iPhone17」の価格が12万9,800円で、G20平均と比較して20.5%も安いことが分かった。「Pro Max」も約20%安く、iPhoneシリーズ全体として価格が抑えられている。Androidシリーズも同様で、「Galaxyシリーズ」はモデルによって11~19%ほど安く、「OPPO」や「Xiaomi」に関しても10~20%安いことが明らかになった。今回対象となったすべてのモデルがG20構成国と比べて安いことから、日本は社会情勢のダメージを受けつつも価格がある程度抑えられていたと言えるだろう。
タブレットは日本の方が高いモデルも?

タブレットの価格を比較したところ、iPadシリーズでは「iPad」が7万4,800円に対しG20平均は8万6,801円で、日本の方が13.8%安いことが判明。「iPad Pro」においても16万8,800円に対しG20平均は19万6,195円で、日本の方が14%安かった。一方、Androidシリーズについては「Galaxy Tab S10 Lite」が4万9,830円に対しG20平均は6万0824円で、18.1%安く、「Google Pixel Tablet」においても6万8,800円に対しG20平均は7万4,063円で7.1%安いことが分かった。一方、「OPPO Pad Neo」は4万4,800円で、G20平均(4万3,558円)より2.9%高いという結果に。日本の方が販売価格の高いモデルは他になかった。
今回の調査結果から、タブレットと比べてスマホの方が海外比較するとやや安い傾向にあることが明らかになった。今後の市場動向にも注目が集まりそうだ。
出典:【株式会社ICT総研】
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