
「次のプレステ、いつ出るの?」その答えが遠ざかっています
PlayStation 5が発売されたのは2020年11月のこと。ソニーの据え置きハードはおおむね6〜7年周期で世代交代してきた歴史があるため、多くのゲームファンが「次は2027年頃だろう」と予測していました。筆者自身、PS5 Proを”つなぎ”と割り切って購入した一人です。
ところが今、その見通しに大きな暗雲が立ち込めています。米Bloomberg が報じたところによると、ソニーはPlayStation 6の発売時期を2028年、場合によっては2029年まで後ろ倒しすることを検討しているとのこと。原因は、私たちの生活にも急速に浸透しつつある「AI」にあります。
AIブームが奪う、ゲーム機のための半導体
そもそも何が起きているのか?
2023年以降、ChatGPTをはじめとする生成AIの爆発的な普及により、AIの学習・推論に使われるGPUや高帯域メモリ(HBM)の需要が天井知らずに膨らんでいます。これらの半導体を製造できる工場のキャパシティは有限です。特に最先端チップを量産できるのは、世界でも台湾TSMCやサムスンなどごく一握り。
ここで問題になるのが「製造ラインの奪い合い」です。NVIDIA、Apple、AMD、Qualcommといった巨大企業がこぞって最先端プロセス(3nmや次世代の2nm)の生産枠を確保しようとしています。AI向けチップは1個あたりの単価が非常に高く、ファウンドリ(受託製造企業)にとっては”上客”。結果として、ゲーム機のカスタムAPUのように「大量に安く作りたい」チップの優先順位が相対的に下がってしまうのです。
値上がりしているのはチップだけじゃない
影響はCPU/GPUだけにとどまりません。元記事でも触れられている通り、RAMやSSDといったストレージ・メモリ部品の価格もここ数カ月で急騰しています。AIデータセンターが大量のDRAMとNANDフラッシュを買い占めているためで、PC自作ユーザーの間でも「DDR5メモリがまた値上がりした」という悲鳴が上がっている状況です。
ゲーム機は「性能の割に安い」ことが最大の武器。部品コストの上昇は、そのビジネスモデルの根幹を揺るがします。
Switch 2も値上げ? 次世代Xboxも暗雲——業界全体が巻き込まれている

Nintendo Switch 2:発売はできたが、油断できない
2025年6月に無事発売されたNintendo Switch 2ですが、こちらも安泰ではありません。Bloombergの報道によると、任天堂は2026年中のSwitch 2値上げを検討しているとされています。
任天堂の古川俊太郎社長は2024年11月の時点で、「関税の前提条件の変化など外部要因に大きな変動がなければ価格は維持する」と述べていました。裏を返せば、大きな変動があれば値上げもあり得るというメッセージだったわけです。そして今、まさにその「大きな変動」が現実になっています。
次世代Xbox:最も厳しい立場か
Microsoftの次世代Xboxについても状況は楽観できません。搭載予定とされる「Magnus APU」は、PS6向けチップよりもさらにコストが高いと報じられています。仮に2027年に発売できたとしても、本体価格が大幅に上昇すれば、「手頃な価格で高性能ゲームが遊べる」というコンソールの存在意義そのものが問われることになります。
今、ゲーマーがとるべき選択肢は?
PS5 / PS5 Proは「買い」の判断でOK
PS6が2028〜2029年まで出ないとなれば、PS5の現役寿命は従来の想定より1〜2年延びる計算です。今からPS5やPS5 Proを購入しても、十分に元は取れるでしょう。ソニーもPS5向けの大型タイトルをまだ複数控えているはずで、ソフト面でのサポートも当面は心配いりません。
Switch 2は「早めの購入」が吉かもしれない
値上げが2026年中に実施される可能性がある以上、購入を検討しているなら現行価格のうちに手に入れておくのが合理的な判断です。ゲーム機は型番が変わらない限り中身はほぼ同じ。「待てば安くなる」というスマートフォン的なセオリーは、今回に限っては通用しないかもしれません。
長期的には「ゲーム機の価格帯」が変わる覚悟を
PS3の発売時、上位モデルは約6万円で「高すぎる」と大きな批判を浴びました。しかし現在、PS5 Proは約12万円。次世代機がさらに上がる可能性は十分にあります。半導体コストの上昇はAIブームが続く限り構造的な問題であり、一時的なものではないという認識が必要です。
まずは「自分のゲームライフ」を棚卸ししてみよう
新型ハードの発売延期は残念なニュースですが、見方を変えれば、今あるハードでじっくり遊ぶ時間が増えたとも言えます。積みゲーを崩す絶好の機会かもしれません。
一方で、PCゲーミングへのシフトを検討するのも一つの手です。パーツ単位で柔軟にアップグレードできるPCは、半導体価格の変動に対してコンソールより柔軟に対応できます。ただし、PC向けパーツも同様に値上がり傾向にある点は注意が必要です。
今後もソニー・任天堂・Microsoftの公式発表を注視しつつ、スマホライフPLUSでは最新情報が入り次第、続報をお届けします。焦って判断する必要はありません。まずは今の手持ちのハードで、目の前の一本を楽しむこと——それが、この半導体危機の時代における最強の”攻略法”です。
出典:【Wcftech】
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