偽メールやSMSから偽サイトに誘導し、IDやパスワードなどの情報を盗むフィッシングサイトなど、インターネット詐欺はその手口が日々進化している。最近はどんなフィッシングサイトが増加しているのだろうか。
BBSSによる「2024年12月度のインターネット詐欺レポート」の結果を見て、注意・警戒を怠らないようにしたい。
Amazonは1.5倍、三井住友カードは4倍以上の増加
レポートは2024年12月10日、11日、17日に、公的機関などから提供された詐欺サイトURL計274件を分析したもの。その内容を見ると、Amazonと三井住友カードのフィッシングサイトが急増していることがわかった。前月の11月と比べ、Amazonは1.5倍、三井住友カードは4倍以上に増加している。どれもメールなどでサイトのURLがバラまかれ、ログイン情報を入力させ情報を詐取する手口となっている。
また、JR東日本のチケット予約などができる「えきねっと」や、ETC利用照会サービスといった交通系のフィッシングサイトも増加している。中でもETC利用照会サービスは5倍以上の増加がみられ、「年末年始の移動需要」を狙っている可能性があるという。他にも、イオンカードが新たにランクインしているなどさまざまなフィッシングサイトが増加しており、ユーザーのさらなる注意が必要と言える。
クレジットカード、Webサービスのフィッシングサイトが増加
フィッシングサイトのカテゴリ別構成比を見てみると、1位はクレジットカード(38.78%)、次いでECサイト(21.60%)、Webサービス(21.10%)という結果だった。12月度から増加したクレジットカードのフィッシングサイトだが、1月に入ってJCB、UC Card、TS CUBIC CARDといったクレジットカードのフィッシングサイト報告数も増加しているという。UC Cardは前月比で70倍、TS CUBIC CARDも前月比4倍で、すべてログイン情報を搾取する手口だ。
増加するフィッシングサイトや詐欺に対し、どのように気をつければよいのだろうか。まずはメールやSMSで案内されたURLが正規のURLかどうかを確認することが大切だ。メッセージ内のURLはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検査で正規サイトへアクセスするのが良いだろう。
また、個人情報やクレジットカードの番号の入力を促すメールやSMSにも注意したい。クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報についてメールなどでの問い合わせは行っていない。そのため、情報入力させるサイトへ誘導するメールには、細心の注意が必要だ。他にもログインIDやパスワードの使いまわしを控える、セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトの導入も効果的だ。何より「自分は大丈夫」という慢心こそが、ネット詐欺に引っ掛かる要因になり得るため、注意したいものだ。
出典元:【詐欺ウォール】
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