外出時に災害が発生した際、どのツールで情報を収集するのがよいのだろうか。ネットやSNSでは不正確な情報やデマが出回り、信頼性に欠けてしまう。民間企業や自治体が提供する防災系アプリもあるが、どれくらいの人が利用しているのだろうか。また、災害時に利用しているのだろうか。今回は、防災系アプリの利用状況に関する調査結果を紹介しよう。
防災系アプリ、Yahoo!防災速報が1番人気
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モバイル社会研究所は、2024年11月に15歳~79歳の男女10355人を対象にインターネット調査を行った。スマホを所有している人を対象に「防災系アプリ」のインストール状況を聞くと、全体で45.2%がインストールしていることが分かった。最も多かったのは「高年65-79」が55.0%で、次いで「中年45-64」が46.4%、「青年15-24」が42.3%だった。
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サービス別防災系アプリのインストール状況について尋ねると、最もインストール率が高かったのは、「Yahoo!防災速報」で22.0%。「高年65-79」を除き、すべての年代でトップに選ばれていた。防災情報のプッシュ通知だけでなく、ユーザー同士で災害情報を共有できる「災害マップ」、避難場所リストやハザードマップを取り入れた「防災手帳」などのサービスが充実しており、多くの世代から選ばれているようだ。次いで「ウェザーニュース」が19.6%、「NHKニュース・防災」が16.3%だった。「高年65-79」で最もインストール率が高かったのは、「NHKニュース・防災」で27.7%という結果に。同時提供されるニュース動画やライブカメラを視聴できるため、テレビが近くにない状況でも確認できる点が災害時の安心材料となり、選ばれているのだろう。
防災系アプリは年代が上がるにつれ、利用頻度が増加
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防災系アプリのインストール状況について見てきたが、災害発生時や発生する可能性がある時に実際に利用しているのだろうか。「防災系アプリの災害時の利用」について尋ねると、どのサービスにおいても利用率は約7割に達していた。特に「NHKニュース・防災」や「自治体が作成しているアプリ」については、年代が上がるにつれて災害時の利用率が上昇していることが分かった。「高年65-79」については、災害時に「NHKニュース・防災」「自治体が作成しているアプリ」を86%と高い割合で利用していた。
減災のためには、迅速に正確な情報を入手することが重要だ。災害時に必要とする情報をすぐに入手できるように、事前にアプリをダウンロードして、搭載されている機能を比べてみてもいいだろう。
出典:【モバイル社会研究所】