新型やくもに実際に乗ってみた感じは?
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新型やくもに乗って最初に感じるのは匂いです。381系は約40年も前の車両だったので、古い列車特有の匂いがしましたが、さすがに新型やくもは新車の香りが漂っていました。
次に、座席に着くと381系より座り心地がかなりよくなっているのを感じます。最初はちょっと固めな感じもしましたが、腰を下ろすと人間工学に基づいて設計された椅子のように、しっくりと馴染むのです。
また、ヘッドレストは上下するので、首回りの座りもなかなかいい感じです。もちろん、肘掛には全席コンセントが用意されているのでスマホの充電も困りません。
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ほかにも、新型やくもには外国人客向けにフリーWi-Fiも完備されています。中国山地走行中はキャリアによって電波が届かないこともあるので助かりますね。
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ほかにも列車が動き出すとき、381系ではガクンガクンしたものですが、新型やくもはスーッと動き出して実に滑らかです。それだけでも「新型はやっぱり足回りがいいな〜」と感じました。
出雲市を出発すると、すぐに進行方向左側に宍道湖が見え、米子を過ぎて伯備線に入ると今度は伯耆富士とも呼ばれる大山(だいせん)が見えてきます。
そして、いよいよ中国山地のカーブ地域を通過しますが、新型振り子装置は非常に優秀で、381系のように急にグイッとカーブすることはありません。
もちろん、振り子なので傾くことは傾くんですが、とてもスムーズなので、もう「ぐったりはくも」などと呼ばれることはないでしょう。
ちなみに、今回は最前列の席を利用したのですが、壁に固定されたテーブルがあって、ゆったり食事をすることができました。
また、座席上の棚は以前より相当広くなっていて、大型のスーツケースも楽に置けます。データで確認したわけではありませんが、おそらく新幹線などと同等の荷物が置けるのではないでしょうか。
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まとめ
いかがでしょうか? 今回は2024年4月以降に導入された特急「やくも」について詳しく解説しました。
筆者は過去に何度も381系に乗っていますが、さすがに新型やくもの273系は、車内の装備、座席、揺れ具合など、すべての面においてかなりよくなっているのを実感することができました。
もし、山陰方面を訪れる機会があるなら、ぜひ特急やくもに乗って、スムーズな新型振り子装置を体感してみてはいかがでしょうか。