スマホひとつで中古品などを売買できるフリマアプリは、その手軽さゆえに多くの人が利用している。一方で、精巧なブランドの模倣品が多く出回り、安心して買い物ができないと感じている人もいるようだ。そんな利用者の声を反映し、メルカリや楽天などの大手フリマ事業者は、専門の鑑定事業者に商品を調べさせるサービスをスタートさせた。
では、実際にどれくらいの人が利用しているのだろうか。「フリマアプリにおける鑑定ニーズ」を調査した、鑑定サービス「フェイクバスターズ」を運営するIVAのアンケート結果を見てみよう。
ブランド品購入者の約6割は鑑定サービスを利用

調査は2025年3月7日、20〜40代の男女Webアンケートを行い、300人から有効回答が得られた。そのうち200人に「フリマアプリでブランド品を売買する際に鑑定サービスを利用したことがあるか」と尋ねたところ、購入者の59.0%、販売者の54.0%が「利用したことがある」と回答した。

次に鑑定サービスの利用意向を尋ねたところ、購入者と販売者ともに約8割が利用意向を示した。この結果から、鑑定サービスはすでに多くの人が利用しており、需要も高いことが明らかになった。
では、鑑定サービスを利用することでどのようなメリットがあるのだろうか。
購入者と販売者双方にメリット “詐欺被害”や“すり替え詐欺”防止に効果あり

鑑定サービスの利用意向がある81人に「フリマアプリで購入時に鑑定サービスを利用したい理由」について尋ねたところ、「安心して購入するため」と回答した人が79.0%と最も多く、次いで「偽物による詐欺にあわないため」が70.4%となった。やはり出品者とのオンライン上のやり取りだけでは、安心して購入できないと感じている人が多いのだろう。

販売者にも鑑定サービスを利用したい理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「商品のすり替え詐欺を防ぐため」で71.6%、次いで「購入後のトラブルを防ぐため」が65.4%という結果となった。
すり替え詐欺は、購入者から「注文と違う」「偽物だ」と返品を求められ、自身が出品した物とは違う物が送り返されるという悪質な詐欺手法のひとつだ。このような詐欺を防ぐために、出品者はすり替え防止タグを利用したり、納品書のレシートを撮影したりと自衛するしか術がなかったが、鑑定サービスを利用すれば、これらの手間が省けるうえに信用度も高まる。
ちなみにメルカリでは、2024年3月4日から、有料オプションで鑑定を依頼できるサービス「あんしん鑑定」を始めた。手数料はかかるものの、AIとプロの鑑定士が二重でチェックしてくれる。基準を満たすと鑑定済みであることを示すバッジまたはシールが付与され、商品のすり替え詐欺も防げる仕組みだ。
まだ鑑定サービスを利用したことがない人は、安心して取引をするために、一度試してみてもいいかもしれない。
出典:【IVA株式会社】
※サムネイル画像は(Image:「メルカリ」公式サイトより引用)