転職が一般的になりつつある現代。短期間での転職が増加傾向にあるなか、働き手はどのように考えているのでしょうか。そこで今回は、「転職までに勤めるべき最低期間」に関する調査結果をご紹介します。

転職までに勤めるべき期間は 「何年でもいい」が最多に

オープンワーク株式会社では、働く男女約1,000人を対象に「転職までに勤めるべき最低期間」を調査。
まずはじめに「最低何年勤めてから転職するべきだと思いますか?」を質問すると、「何年でも良い」が26.1%で最多となり、次いで「2~3年未満」「3~4年未満」がそれぞれ約25%という結果でした。「3年は働いた方が良い」という声も多いなか、働く人の約4割が、3年未満の離職に否定的ではないことが明らかになりました。
また、最低限勤めるべき年数に「何年でも良い」と回答した人からは、「あまり拙速に退社を決めるのは逆にもったいないと思うが、どうしても身体や心がついていかない場合は、即日でも退社して良い」「ミスマッチが明らかな場合は、入社直後でも辞めた方がいい」といった声が寄せられました。

一方、「2~3年未満」「3~4年未満」と回答した人からは、「経験上会社の良いところと悪いところが見えてくるのは2~3年かかると思うから」「短期離職は経歴に傷がつきかねないため、2、3年はいた方が安心だと思う。面接で短期離職の理由を聞かれることもないだろうし」「転職活動を通して、勤務期間はかなり大事でした。3年未満だと中々納得のいく年収でオファーが出ず、4年ほど働いた結果、良い条件で転職できました。なので、最低3年は必要だと思います」との声が寄せられています。
一通りの業務サイクルを経験し、企業文化や職場の雰囲気と自分との相性を見極めるためにおおよそこの期間が必要だと考える人も多いようです。
50代以降は「最低でも5年以上は勤務すべき」と回答

次に、年代別の調査結果を見ると、20代・30代ではそれぞれ約2割が「1年未満」または「1~2年未満」が最低期間だと回答しました。一方、40代・50代では1割未満にとどまり、特に50代以降では、全世代で唯一、1割以上が「最低でも5年以上は勤務すべき」と回答しました。
世代間で意見が異なる背景として、40代以上が就職した時代は終身雇用の考え方が根強く、転職が一般的ではなかったことが背景にあると考えられます。また、50代は組織運営や人材採用に関わる管理職や面接官となることも多く、長期勤務を重視する傾向があるのかもしれません。
本調査から、「3年は働いた方が良い」という声もあるなかで、転職前に勤めるべき最低期間は「何年でもいい」と考える人も多いことが明らかに。勤続年数に対する価値観は年代によって異なりますが、スムーズな転職活動のためにも、退職のタイミングは自身でしっかり検討する必要があるでしょう。
出典:【オープンワーク株式会社】
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