Yahoo!オークションを利用していると、「1円スタート」で出品されている商品を目にすることがあります。一見すると非常にお得に見えますが、「そのまま落札されてしまったら損なのになぜ1円で出品するのだろう」と出品者の思惑を疑問に思ったことはありませんか？
今回はYahoo!オークションで「1円」で出品されている商品の狙いを解説します。結論から言えば、ストアのプロモーション目的で出品されている場合と「送料で稼ぐ狙いで出品している場合」の2通りがあります。
後者の思惑の出品を落札してしまうとトラブルに巻き込まれる場合もあります。
Yahoo!オークションで「1円スタート」で出品されている商品の主な狙い
「1円スタート」の出品は「値段で買うかどうか迷っている層」と「安ければ入札する層」の興味を引く出品価格になっています。この層はYahoo!オークションユーザーの中でも多いため、当たれば値段のつり上げを狙うことが可能。
つまり、基本的にはユーザーの注目を引くための「1円出品」だといえます。ただし送料で稼ごうとしている層も出品者の中には紛れ込んでいるため注意が必要です。一つひとつ見ていきましょう。
Yahoo!オークション上の検索で上位表示されやすい
Yahoo!オークションでは、検索結果の上位に表示されるほど商品が見つかりやすくなります。1円スタートの商品は、商品を「安い順」に並べたときに必ず上位に来るため、購入希望者の目を引くでしょう。そのため、入札機会も増えます。
加えて出品者がYahoo!オークションストアを運営している場合、1円スタートの商品を出品することで自身のストアへの集客を行うことができます。1円という低価格に惹かれたユーザーが、出品者のストアにアクセスし、他の商品の購入にも繋がる可能性があります。
「即決価格」より高騰する場合も
先述した通り、Yahoo!オークションで一番多いのは、「安いから入札する」層。
1円スタートの商品はその安さゆえ、多くのユーザーの注目を集めやすいといえます。そのため、即決価格を定めた商品よりも価格が高騰することもありえます。
送料を「落札者負担」にしたうえで実際の送料との差額で利益を得る
送料を落札者負担にし、落札後に送料を決定。たとえば「400円」としたうえで、実際にはもっと安い定形外郵便などで発送することで、落札者負担の送料と実際にかかった送料の差額で利益を得ることができます。
1円出品に入札する際は「送料」に注意
先述した通り、出品者は送料の差額で利益を得ようとしている可能性があります。極端なケースでは、たとえば商品は「1円」ながら送料は極めて高額という場合があります。
そのため、1円スタートの商品に入札する際は、必ず「送料」を確認するのがおすすめ。「重量やサイズにより個別配送になる可能性がある」という場合、あとから高額の送料が請求されてしまうことがあります。
なおこうした悪質な手口を用いる出品者は、しばしば「無在庫販売」を行っているケースもあります。無在庫販売とは「商品が売れた後、発送までの日時に余裕を持たせ、その間に販売価格より安く商品を仕入れて発送する」もの。よくあるケースは商品をフリマアプリやオークションで販売した後、同じ商品を中国から輸入するパターンです。
この場合、落札から発送までが7日を超える場合がありますが、7日を超えての発送はYahoo!オークションの規約違反です。こうした悪質な対応を受けた場合は即時に通報することをおすすめします。
出品者から過剰な送料を請求された場合の対処法
落札後、出品者から明らかに過剰な送料を請求された場合は、まずは出品者に対して適切な送料への変更を求めましょう。さらに出品者に対して「発送元」を尋ねるのも有効です。「海外からの発送のため、落札から到着には2週間程度かかる」といった返答があった場合、Yahoo!オークションの規約違反に該当するため、Yahoo!オークションの運営に即時に申告を行いましょう。加えて「送料の設定が悪質である」点についても、Yahoo!オークションの運営に相談を行いましょう。
それでも問題が解決しない場合は、弁護士に相談することをおすすめします。極めて高額な送料の請求が「欺罔（ぎもう）」と呼ばれる、相手をだます意思を持ったものだと認定された場合には詐欺罪が成立する可能性があるためです。
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