セルフレジが普及してきたと感じる昨今、利用するシーンが増え、慣れないレジ操作に戸惑ったことがある人もいるのではないでしょうか。今回は、セルフレジにまつわる調査結果が届いているので見ていきましょう。
男性よりも女性の方がレジで「待てる」時間が長い
日常的にレジまたはセルフレジを利用する中で、時間帯や店舗、地域、業界によっては並んで待つこともあります。また、店舗によってセルフレジの操作性にも違いがあり、戸惑ったことがある人もいるでしょう。そんな状況を受けて、マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークは、1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)の20歳~69歳の男女750人を対象に、2024年5月31日から6月2日までの期間、「セルフレジのお困りごとに関するアンケート調査」を実施しています。
まずは、待ち時間のイライラについて、「あなたは、どのくらいレジで待たされるとイライラしますか」と質問しています。男女別に見てみると、男性で最も多かったのは「1分~2分未満」の19.8%、女性で最も多かったのは「3分~5分未満」の25.8%で、女性の方が男性よりも長い時間待てることがわかりました。
さらに、「30秒未満」を待てない人、「30秒~3分未満」を少し待てる人、「3分~10分以上」を待てる人として分類し、「イライラしない人」と合わせて割合を見てみると、「イライラしない人」と「待てる人」の合計が男性は50.3%、女性は66.1%という結果でした。どちらを見ても、全体的に女性の方が「待てる」傾向にあることがわかります。
この結果を、年代別で見てみると、「待てる人」が最も多かったのは60代で55.0%、最も少なかったのは20代で35.0%でした。一方で、20代は「イライラしない人」の割合が最も高く18.1%という結果に。60代は8.1%という結果でした。
また、「待てる人」「イライラしない人」を合わせた割合に絞って見ていくと、年代が上がるほど「待てる」割合が高くなっていることがわかります。「イライラしない人」が最も多かった20代は、全体的に見ると「待てる」人の割合が全年代で一番低く、「待てない人」の割合が1番高いこともわかります。この結果から、「待てる」と「イライラしない」は決して比例するわけではないようです。
セルフレジを利用したことがある業界No.1は「スーパーマーケット」
次に、「セルフレジを利用したことがある業界」を尋ねると、1位は「スーパーマーケット」で89.5%、2位が「100円ショップ」で57.9%、3位が「コンビニエンスストア」で57.5%でした。続く4位の「薬局・ドラッグストア」は15.0%で上位3つから大きく差が開いています。セルフレジの普及率は、TOP3の業界とそれ以外で大きな差があるようです。
この結果を年代別に見てみると、コンビニエンスストアでは年代でバラつきが見られました。最も利用率が高い20代と、最も低い60代では38.8ポイントの差が開き、年代が上がるにつれて利用率が下がっていることがわかります。
約65%がセルフレジで「困ったことがない」と回答
続いて、「あなたがセルフレジで困ったことがある業界をお知らせください」と質問したところ、1位が「スーパーマーケット」で25.1%、2位が「コンビニエンスストア」で11.1%、3位が「100円ショップ」で5.5%でした。一方で、64.6%が「困ったことがない」と回答しており、思った以上にスムーズに使いこなしている人が多いようです。
また、性年代別に分析すると、「スーパーマーケット」や「コンビニエンスストア」では性年代ごとの極端なバラつきは見られませんでした。しかし、「100円ショップ」では全体の平均が約6%なのに対し、60代女性は16.3%と高い割合を示す結果となりました。
100円ショップのレジは他と比較して、やや操作がわかりにくいのでしょうか。オトナライフではダイソーのセルフレジの扱い方について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
スーパーマーケットにおけるセルフレジの困りごとで最も多いのは「操作方法」
さらに同調査では、「困ったことがある業界」No.1だったスーパーマーケットにおいて、その困りごとの具体的な内容についてもリサーチしています。それによると、最も多かった困りごとは「操作方法がわからなかった」の50.2%、2位は「バーコードが読み取りづらかった」の47.3%、3位は「値引き商品はセルフレジで対応することができなかった」の27.4%でした。
操作方法に関しては、先ほどの100円ショップ同様に、業界や店舗によって操作性が異なることで慣れない人は戸惑ってしまうことが多いようです。オトナライフでは「ユニクロ」と「無印良品」についてもセルフレジの操作方法を紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
この結果を性年代別に見てみると、1位の「操作方法がわからなかった」は最も割合が高い50代が68.9%、最も低い20代が41.0%と、年代によってかなりバラつきが見られました。2位の「バーコードが読み取りづらかった」も同様に、最も割合が高かった50代が55.6%、最も低かった60代が39.5%と年代によるバラつきが見られ、3位の「値引き商品はセルフレジで対応することができなかった」では、男性が24.0%であったのに対し、女性は34.0%と、性別によっても差が見られる結果となりました。
全体の72%がセルフレジに有益性を感じている
最後に、セルフレジの有益性(役に立っているか)について調査しています。「あなたはセルフレジの有益性について、ポジティブ・ネガティブ、どちらの印象をもっていますか」という質問に対し、「ポジティブな印象」「ややポジティブな印象」を合わせて「ポジティブ」と回答した割合は72%と高いことがわかりました。
性年代別に見ると、「ポジティブ」の割合が最も高かったのは20代男性の92.6%、次いで20代女性の81.3%と、20代はどちらとも年代別で最多の割合を占めました。一方、最も低かったのは50代女性の58.8%で、「ポジティブな印象」も18.8%で最も低くなっています。とはいえ、最も低い50代女性も「ポジティブ」の割合は半数を超えており、全体的に多くの人がセルフレジに有益性を感じていることがわかりました。
混雑の緩和にも繋がり、袋詰めしながらレジを通せば買い物カゴから詰め直す手間も省ける“セルフレジ”。一度慣れてしまえば、そこまで難しいものでもないため、苦手意識がある人は、これからますます普及していくのであろうセルフレジの使い方をマスターしてみてはいかがでしょうか。
出典元:【株式会社アスマーク】