令和の現代は、サブスクが全盛期だ。スマホとインターネット環境さえあれば、気軽に音楽や映像を楽しむことができる一方で、好きなアーティストや推しのCDは、手元にモノとして保管しておきたくなるのが、人間の真理である。
特に大切なCDや貴重なCDは厳重に保管しておきたいと考える人も多いだろうが、そんな人にはぜひ、今回ご紹介するXの話題のポストを注意してチェックしてもらいたい。
手元にCDがある人はもちろんのこと、昭和後期から平成にかけてCDを手にしたことのある人は、必見である。
そもそも「CD」とは
CDは、「コンパクトディスク」の略称であり、レコードに代わる音楽記録用媒体として、1982年10月1日に商用音楽ソフトとしての販売がスタートした。

この時に、CD化タイトルに選ばれた作品は、ビリー・ジョエルによるアルバム「ニューヨーク52番街」や、大滝詠一のアルバム「A LONG VACATION」などである。
CDプレーヤーの普及とともに、レコードよりも軽くて小さく、扱いやすいCDは急速に市民権を得て、1986年頃にはレコードの年間販売枚数を追い抜き、現在でも商用音楽のリリース媒体として、一般に流通している存在だ。
CDトレイの謎なスポンジ。あなたは見覚えがある?
サブスクは、手軽に幅広いジャンルの音楽をいつでもどこでも聞くことができるというメリットがある一方で、盤を再生することで得られる心の栄養があるという点は、CDの良さそのものである。
今回ご紹介するXのポストを投稿したDigニキ@bookoffcddigさんも、サブスク時代の波に乗ろうとレコードやCDを多数手放したものの、結局後悔の念からCDを買い集める日々を送っている一人だ。
そんなDigニキ@bookoffcddigさんが、「中古で購入したCDが大切にされていた」と感動したアイテムが添えられたXのポストが今話題を呼んでいるのだが、皆様はこの写真に見覚えがあるだろうか。

見慣れたCDケースだが、CDを収納する部分の素材が、プラスチックではなさそうだ。
この写真を一目見ただけで「フォロワ外から失礼しますがウチにもあります」、「懐かしすぎます」というリプライと同じ感想を抱く方は、1980年代~90年代初期にかけて、CDをたくさん買っていた方であろうと推測する。
「CD愛」が身を亡ぼす!?愛情表現はほどほどに
実はCD形に切り取られたスポンジのようなマットは、「CD保護マット」、「スポンジクッション」、「ディスクガード」などと呼ばれ、CD面を保護する目的で、トレイの下に敷かれていたマットである。
Digニキ@bookoffcddigさんのリプライ欄でも、「昔、近所にあったショップで買うと店名入りのマット、アルバム枚数分だけつけてくれたっけな」との声が寄せられているように、CDの発売初期から90年代の初めにかけて、CDを保護する目的で配布され、使われていたアイテムなのだ。
なるほど、Digニキ@bookoffcddigさんのように中古で買ったCDにこの保護マットが入っていたら、「大切にされてきたんだな」と感じてしまう逸品である。
だがしかし、CDの発売開始から40年以上が経過した今では、当時よりも科学技術が発達し、いろいろなことが分かってきている。
Digニキ@bookoffcddigさんへのリプライ欄でも「このスポンジって長期的に見ると実はCDにはよろしくないって話を何かで見たことがあったような、、、」、「このスポンジをつけたまま保管すると、CDのアルミが腐食して聴けなくなりました。」というコメントが寄せられている通り、スポンジは加水分解が始まると、CDのレーザー記録面に影響を及ぼしてしまうのだ。
CDを愛するがあまりに敷いた保護マットがCDを腐らせてしまうことになるなんて……。
いやはや、愛も適度に伝えるに越したことはなさそうだ。
念のため、手元に大切なCDがある方は、保護マットの有無と状態を確認しておいたほうが安心かもしれない。
中古CD買ってこれに出くわすと、
— Digニキ (@bookoffcddig) February 9, 2025
大切にされていたんだなと、
幸せな気持ちになる。
ま、売られてしまっているんだけど…😭 pic.twitter.com/ohCw5e6nX5
※サムネイル画像(Image:David Hughes / Shutterstock.com)