iPhone/Androidスマホやキャッシュレス決済、SNS、アプリに関する情報サイト スマホライフPLUS
スマホライフPLUS > パソコン・ITニュース > インターネットの危険から守る!最強のセキュリティブラウザ3選
New

「最も安全なウェブブラウザ」はどれ? 詐欺広告やスパムに強いブラウザ3選

ネットを利用する上で、詐欺広告やスパム、個人情報の漏洩といったリスクは年々増加しています。こうした脅威から自分自身を守るためには、「どのウェブブラウザを使うか」という選択が非常に大切。

しかし、多くのブラウザが存在し、それぞれが安全性やプライバシー保護を謳っています。そのため、どのブラウザが最も安全なのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

「最も安全なウェブブラウザ」はどれ? 詐欺広告やスパムに強いブラウザ3選の画像1
(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています
この記事の画像(9枚)

本記事では、主要なウェブブラウザのセキュリティやプライバシー保護機能を比較し、詐欺広告やスパムからユーザーを守るおすすめのブラウザ3選を詳しくご紹介します。

【Chromeは本当に安全?】ブラウザの脆弱性に関する動向(※一例)

【Chromeは本当に安全?】ブラウザの脆弱性に関する動向(※一例)1
(画像は「photoAC」より引用)

ウェブブラウザはオンラインバンキング、ショッピング、情報収集、コミュニケーションなど、あらゆる活動の入り口であり、インターネットを利用する上で中心的な役割を担っています。しかし、その裏には常にオンライン上の脅威が存在します。

悪意のある広告(マルバタイジング)、スパムメール、フィッシング詐欺、マルウェア(ウイルス、ランサムウェア等)といった脅威は日々進化し、ユーザーの個人情報や金銭、デバイスの安全を脅かしています。

【Chromeは本当に安全?】ブラウザの脆弱性に関する動向(※一例)1
主要ブラウザの年間CVE報告数 (2022-2024年)。データソース: CVEDetails.com

では、「安全なブラウザ」を選ぶにはどうすればいいのでしょうか。ソフトウェアの脆弱性はセキュリティ上の大きなリスクです。共通脆弱性識別子CVE (Common Vulnerabilities and Exposures) のデータベースは、公表された脆弱性情報を集約しており、各ブラウザの脆弱性報告数を比較する一つの指標となります。

一般的に、市場シェアが高く、機能が豊富なブラウザ(特にChromiumベースのChromeやEdge)は、多くの研究者によって分析されるため、脆弱性の報告数も多くなる傾向にあります。そして後述しますが、主要ブラウザは「セキュリティや匿名性に特化したブラウザ」よりは脆弱性に若干の難がある場合もあります。

とはいえ報告数が多いことが必ずしも安全性が低いことを意味するわけではありません。重要なのは、発見された脆弱性に対してベンダーがいかに迅速かつ適切に対応(パッチ提供)しているかです。

第三者によるブラウザの脆弱性に関する評価の例

第三者によるブラウザの脆弱性に関する評価の例1
(画像は「PrivacyTests.org」より引用)

第三者による脆弱性評価も参考になるでしょう。たとえばPrivacyTests.orgは主要なデスクトップおよびモバイルブラウザのプライバシー保護機能について、非常に詳細かつ技術的なテストを実施し、その結果をサイト上で定期的に公開しています。

2025年初頭までのテスト結果では、Brave、Tor Browserなどが多くのテスト項目で優れた結果を示しています。Firefoxも強力な保護を提供しています。一方、Chrome、Edge、Safariは一部の高度なトラッキング技術に対して、これらの特化型ブラウザほど強力ではない結果が見られることがあります。

主要ブラウザのプライバシー保護やセキュリティについて

現在多くの人が利用しているGoogle ChromeとMozilla Firefoxの安全性について見ていきましょう。

Google Chrome

Google Chrome 1
(画像は「Google Chrome」公式サイトより引用)

Google Chromeは世界で最も広く利用されているウェブブラウザです。そしてプライバシー保護やセキュリティに関しては「利便性とセキュリティが一定程度両立しているものの、セキュリティ対策に極めて注力している他のブラウザに勝る性能があるとも言えない」といったところ。

とはいえ、シークレットモードやクッキー制御、サイト権限の細かな設定も可能で、設定次第ではある程度安全性を高く保てるので、プライバシーよりも利便性やセキュリティを重視するユーザーにおすすめです。

一方、Googleアカウントとの連携により多くのデータが収集される点については、プライバシーを重視するユーザーにとって懸念材料となっています。追跡を原則として防ぐシークレットモードは、閲覧履歴やCookieをローカルに保存しない機能ですが、オンラインでの追跡を完全に防ぐものではないという点に欠点があると言えるでしょう。

Mozilla Firefox

Mozilla Firefox1
(画像は「Firefox」公式サイトより引用)

主要ウェブブラウザの中でプライバシー保護やセキュリティを重視している人におすすめなのが、Mozilla Firefox。

「強化型トラッキング防止(ETP)」機能を標準で搭載し、ソーシャルトラッカー、クロスサイトトラッキングCookie、フィンガープリンター、クリプトマイナーなどをブロックしており、プライバシー保護を重視するユーザーから長年支持されています。

さらにFirefoxはサイト分離アーキテクチャやサンドボックス技術、フィッシング・マルウェア対策機能(Googleセーフブラウジングのリストを利用)を備えています。オープンソースであるため、コミュニティによるコードの検証が可能であり、セキュリティアップデートも頻繁に提供されています。

詐欺広告やスパムからユーザーを守るセキュリティ重視のブラウザ3選

特にセキュリティを重視する人におすすめのブラウザをご紹介します。

Tor Browser

Tor Browser1
(画像は「Tor Browser」公式サイトより引用)

Tor Browserは、匿名性と検閲回避を目的として開発されたブラウザで、Tor(The Onion Router)ネットワークを利用します。通信を複数のTorリレー(サーバー)を経由させることでIPアドレスを匿名化し、通信経路を追跡困難にします。通信は多層的に暗号化されます。スパムメール送信などの不正利用を防ぐため、デフォルトの出口ポリシーではSMTPポートなどがブロックされています(Tor Project サポート – 悪用に関する質問)。

現時点で利用可能なブラウザの中で最高レベルの匿名性を提供するブラウザの一つであることは、間違いないでしょう。デメリットとしては、通信速度が大幅に低下すること、一部のウェブサイトではTorからのアクセスをブロックしているため利用できない場合があること、設定がやや複雑であることなどが挙げられます。

Brave

Brave1
(画像は「Brave」公式サイトより引用)

Braveは、プライバシー保護と高速なブラウジングを前面に打ち出した比較的新しいブラウザです。「プライバシー・バイ・デフォルト」の思想に基づき、ユーザーが何もしなくても高いレベルの保護が提供されることを目指しています。

たとえばBraveでは、「Brave Shields」という強力な保護機能を標準で搭載しています。これにより、広告、トラッカー、サードパーティCookie、フィンガープリンティング(ブラウザの指紋採取)などをデフォルトでブロック。また、HTTPS Everywhere機能を内蔵し、可能な限り暗号化された接続が可能です。デスクトップ版では、Torネットワークを利用したプライベートウィンドウも提供しています。

DuckDuckGo

DuckDuckGo1
(画像は「DuckDuckGo」公式サイトより引用)

DuckDuckGoは、プライバシーを重視する検索エンジン「DuckDuckGo」を開発する企業が提供するモバイル中心のブラウザです。

デフォルトでDuckDuckGo検索エンジンを使用し、ユーザーの検索履歴や個人情報を収集しません。トラッカーネットワークをブロックし、可能な限り暗号化された接続(HTTPS)を強制します。デメリットとしては、ブラウザとしての機能は他の主要ブラウザに比べて限定的であること、デスクトップ版はまだ開発途上(ベータ版)であることが挙げられます。

とはいえ「検索履歴や個人情報の収集が一切行われない」上に「デフォルトの検索エンジンがDuckDuckGo」であることは一定の魅力があり、今後、BraveやTorと並んでプライバシー重視の新たなブラウザとして徐々に台頭しそうな存在です。

結局、最も安全なウェブブラウザはどれ?

結論から述べると、プライバシーを重視した場合、おすすめなのはBrave。利便性とセキュリティを両立させたい場合はMozilla Firefoxがおすすめです。

プライバシーを最優先する場合、極めて高度な匿名性が必要な場合

プライバシーを最優先の場合、Braveが最も適した選択肢として考えられるでしょう。デフォルトで強力な広告・トラッカー・フィンガープリントブロック機能 (Brave Shields) を搭載。HTTPS Everywhere機能、Torウィンドウオプション(デスクトップ版)など、高度なプライバシー保護機能を標準で搭載しています。

その上でさらに高度な匿名性を求める場合は、Tor Browserの利用も検討の余地があります。

利便性とセキュリティを両立させたい場合

利便性も一定程度重視する場合は、Mozilla Firefoxが適するでしょう。デフォルトのプライバシー保護機能が優れており、かつChromeと同等の拡張機能エコシステムを持つ。オープンソースで透明性が高いブラウザです。オープンソースである上に拡張機能のエコシステムが充実しているため、カスタマイズ性も十分です。

※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

スマホライフPLUS編集部

スマホライフPLUS編集部

スマホライフPLUSは、スマホやデジタルサービスを活用するための情報を提供するITメディアです。
iPhone・Androidの便利な使い方、SNSの活用術、キャッシュレス決済、ネット銀行、金融アプリなど、日常生活に役立つテクニックやお得な情報を紹介・レビューしています。スマホが欠かせない時代に、より賢く活用するためのヒントを独自の視点から発信しています。

「最も安全なウェブブラウザ」はどれ? 詐欺広告やスパムに強いブラウザ3選のページです。スマホライフPLUSは、【パソコン・IT詐欺セキュリティブラウザTor BrowserDuckDuckGoBrave】の最新ニュースをいち早くお届けします。