YouTubeの再生回数について、「短時間に連続して再生するとまとめて1回でカウントされるのか、それとも1再生ずつカウントされるのかな?」と気になったことはありませんか?
動画配信者の方はもちろん、「推しの配信者の動画の再生回数を伸ばしたい!」というファンの方にとっても気になるのが「再生回数」ですよね。
そこで今回はYouTubeの再生回数のカウントの仕組みから、そもそも1再生いくらなのか。また再生回数を伸ばすコツまで解説します。
【目次】
1.YouTubeの再生回数は「1IPにつき1日1回」 | 動画公開後、数時間は不安定
2.YouTubeの再生回数は「1再生いくら」?
3.そもそもYouTube動画は「どんな導線で再生されている」?
4.再生回数が多いYouTube動画の特徴って何?
5.【配信者向け】YouTube動画の再生回数を増やすノウハウの例
6.まとめ
YouTubeの再生回数は「1IPにつき1日1回」 | 動画公開後、数時間は不安定
YouTubeの再生回数のカウント方法の詳細は、正式には公開されていません。
もっとも、再生回数(視聴回数)は、高評価や低評価、チャンネル登録者数に並ぶYouTubeの主要エンゲージメントを担っており、注目度の高い数字でもあります。YouTubeは「指標の精度を高く保つため、コンピュータ プログラムではなく実際に人間が行った操作が反映されるように」アルゴリズムによる確認を行っていることを公表しています。
指標の精度を保つアルゴリズムの調整が入るため、動画公開後の数時間は再生回数の表示が不安定になります。より正確な再生回数を知りたい場合は、公開後1日程度の時間を置いてからチェックしましょう。
詳細はYouTubeヘルプの「エンゲージメント指標のカウント方法」をご覧ください。
YouTubeは「ビューは通貨」と発言 | ミスリードや「数秒見て去る」動きには厳しい対応
2012年と少し前のインタビューになりますが、YouTubeの分析部門の担当者は、再生回数のカウントについて以下のように発言しています。
「我々は『動画再生回数は通貨』と捉え、ビューの不正操作は可能な限り排除する努力をしています。・・・300のラインを越えたら、それが偽金じゃないかきちんと調べる必要がある。・・・たとえば内容とかけ離れた釣りタイトルでミスリードする動画。数秒見て去る人ばかりだと、それは正当なものではないから、ビュー数としてカウントしません。」
(参照:GIZMOOD「グーグルに聞いてみた! YouTubeの再生回数が301回で止まる理由(動画)」より抜粋)
再生回数の正当性を確認するため、2015年以前のYouTubeでは再生回数が300回を越えると、いったん再生回数のカウントがストップする現象が広く見られました。いわゆる「301回で停止問題」は2015年8月に解消されたと、YouTubeが公式に発表しています。
「301回で停止問題」の解消後は、適正と思われる再生回数を反映しつつ、疑わしい再生はリアルタイムで検証する形にアップデートが行われました。「内容とかけ離れた釣りタイトルでミスリード」や「数秒見て去る人」のカウントを無効にするといった処理は、2024年現在でも行われている可能性が高いと考えられます。
YouTubeの再生回数がカウントされないケース
先述した通り、YouTubeは同じIPアドレスからの再生は「1日1再生まで」とカウントしていると思われます。つまり同じネット回線を使い、家族が同じ日に別のタイミングでそれぞれ同じ動画を視聴しても、それは「1再生」とカウントされる可能性が高いです。
また、再生回数の水増しのために「F5連打する」という行為をする人もいますが、これはまったくの無意味です。
YouTubeの再生回数は「購入」できるの?
YouTubeの再生回数やチャンネル登録者数を「販売」すると謳うサービスは、存在します。ただしYouTubeの再生回数をお金で買うことは規約違反。急激に再生回数が増えた動画のトラフィックソースはYouTube側も注目する項目の1つです。
つまり「再生回数を増やす事業者」が「機械的に、規則性無くあらゆる動画をロボット的に視聴し続けている」としたら、そのアカウントは利用停止処分になる可能性が高く、同様にその事業者から再生回数を買うチャンネルもBANの対象になるリスクがあります。
YouTubeの再生回数は「1再生いくら」?
YouTubeの再生回数は「1再生あたり約0.05円~0.7円」と言われています。かなり1再生当たりの広告収益に差がありますが、これは動画のジャンルや長さによって収益性の差が極めて大きいためです。動画が長い方が、単価は高いです。
なお一定の長さがある動画であれば、1再生当たりの単価は0.3円~が目安になります。
そもそもYouTube動画は「どんな導線で再生されている」?
好きなYouTuberを見つけたとき、その動画を「検索」ではなく「おすすめ動画」で見つけた経験がある方も多いのでは?
YouTubeについて考えるとき、意外と気にしないものの重要なのが「その1再生はどの導線で生まれたか」です。YouTube動画は「どんな導線で再生されているのか」も見ていきましょう。
YouTube内のおすすめ動画/関連動画
YouTubeには自動的におすすめ動画や関連動画を表示する仕組みがあり、動画が発見され再生されるための重要な導線になっています。
ちなみに筆者は実際にYouTubeチャンネルを運営した経験がありますが、7割~8割程度のアクセスは「おすすめ動画/関連動画」から生まれ、検索経由でのアクセスは意外と少ない傾向がありました。もしもこの記事を読んでいるあなたがYouTuberならば、再生回数を伸ばす近道は「伸びている他チャンネルの1本の動画を徹底的にベンチマークし、その動画の関連動画やおすすめ欄に出るようなより充実した動画を出す」ことかもしれません。
YouTube内の検索
YouTubeには、YouTube内にある検索欄にキーワードを入力して、動画を検索する仕組みがあります。検索結果として、入力したキーワードと関連性が高い動画や、ユーザーデータから関心がありそうだと判断された動画が優先的に表示され、視聴される導線のひとつとなっています。
YouTube動画が埋め込まれた他サイト経由
GoogleやBingなど、検索エンジンを使って検索し、表示された結果から動画にアクセスする導線もあります。
検索ワードによっては、動画の方がWebサイトより上位にくる場合も多数あり、動画が再生される重要な導線のひとつとなっています。
再生回数が多いYouTube動画の特徴って何?
YouTubeの再生回数を増やすためには、YouTubeのアルゴリズムに沿った動画作成や設定が必要です。具体的には、以下のようなノウハウがあります。
視聴維持率が高い
「視聴者維持率」とは、ユーザーが動画をどのくらい継続して見たのかを示す指標です。YouTube動画の再生回数が増えたとしても、10分の長さの動画に対して平均1分しか視聴されていなかったら、良いコンテンツとは言えません。
視聴されやすい時間に投稿されている | 19時~24時台など
テレビでもゴールデンタイムと呼ばれる19~22時、就寝前の22~24時にかけてが、YouTubeの視聴者が最も多い時間帯だと言われています。
この時間帯に多くの視聴者の目に触れ、視聴維持率が良く、高評価であれば、YouTubeのアルゴリズムが良い動画と判断するので、関連動画やおすすめに表示されやすくなります。
サムネイルが目を引く
再生回数が多いチャンネルは、動画をつい見たくなるようなインパクトあるサムネイルが並んでいます。YouTubeのサムネイルとは、動画の一覧などに表示されるクリック可能な小さな画像のことで、ユーザーが動画を再生するかどうかを判断するときに重要な要素となっています。
サムネイルは動画を投稿するときに自動作成もできますが、再生回数が多い動画やチャンネルは、視認性が高く、動画の内容が一見して分かりやすいサムネイルを自作しているケースが多いです。
【配信者向け】YouTube動画の再生回数を増やすノウハウの例
最後に、参考までにYouTube動画の再生回数を増やすノウハウの例もご紹介します。
キーワード選定のコツ
動画を見つけてもらうには、動画のキーワードが重要になります。
動画には、タイトル、説明文、タグの3つにキーワードを埋め込むことができ、動画の内容とマッチしている必要があります。
YouTubeアナリティクスの活用
YouTubeアナリティクスとは、自分のYouTubeチャンネルの情報をチェックすることのできる機能。投稿した動画のアクセス解析などを無料で行うことが可能。
たとえば、自分のチャンネル登録者数の推移を確認する方法は以下の通り。
YouTubeのアカウントにログインした状態で、YouTube Studioを開きます。
まとめ
YouTubeの再生回数は「1 IPにつき1日1回」で、おおむね1再生当たりの単価は「長い動画である」前提で0.3円~。ちなみに再生回数を増やそうと、1日に何度も視聴したり、端末を変えて視聴したり、リロードする等の行為は無意味です。
より多くの人に動画を見てもらうためには、動画が視聴される導線や見られやすい時間帯、目を引くサムネイルの特徴などを理解しておくことが重要です。
また意外と意識しないかもしれませんが、その動画が「どの導線で見られているか」も重要です。たとえばYouTube SEOを攻略するのか、「あなたへのおすすめ」を攻略するのかといった点も考えてみてくださいね。
※サムネイル画像(Image:PixieMe / Shutterstock.com)