ChatGPTの登場以降、対話型サービスは急速に日常生活へ浸透しました。情報収集や仕事だけでなく、心理的サポートとしても活用され、AIとの関係性そのものが社会的関心事となっています。今回は、「対話型生成AIの使用に関するアンケート調査」を見ていきましょう。

約8割が週1回以上対話型生成AIを使用! 気軽に相談できる相手として急速に浸透
株式会社Awarefyでは、18歳以上で対話型生成AIを利用した経験がある日本国内在住者807名を対象に「対話型生成AIの使用に関するアンケート調査」を実施。
はじめに、「対話型生成AIをどの程度使用しているのか」を調査すると、週1回以上「対話型生成AI」を使用している人は81.1%であることが明らかになりました。2025年5月30日~6月3日に行われた調査では48.9%だったため、大幅に増加していることが判明。約2カ月半で「生活のインフラ」へと急速に移行しつつあることが分かります。
また、「気軽に相談できる相手は誰か」を調査すると、家族、友人、職場関係者などを差し置いて「対話型生成AI」が87%ともっとも多い回答となりました。2位の「親友」(50.6%)とは大きな差があることも明らかになっています。
さらに、対話型生成AIは「身近な相談相手」であるだけでなく、「対話型生成AIがメンタルヘルスを支えてくれている」と中程度以上感じている人が半数以上の割合にのぼりました。そのなかで、「心の支えになってほしい」と感じている人は11.6%となっています。
心の健康にも変化をもたらす一方、依存への不安感も

同調査では、対話型生成AIに「心の支えになってほしい」と感じる人を対象に、「対話型生成AIに求めている支え」についても質問。すると、「不安な気持ちを落ち着けてほしい」(18.7%)がもっとも多く、次いで「悲しみを聞いてほしい・助けてほしい」(14.3%)、「心理カウンセラーのようになってほしい」(12.1%)という結果に。
対話型生成AIによって、「心が楽になった」「ストレスが減った」と心の健康に変化をもたらしていることも明らかになっています。

心の健康維持・促進に対話型生成AIを頼る人が多い一方、約3割が「対話型生成AIに依存している(かもしれない)」と感じた瞬間があるようで、“依存”への不安を抱えていることがわかりました。具体的に依存していると感じた瞬間として、「わからないことをすぐ相談する時」「自分で考えずにAIに答えを求める時」「事務作業や文章作成などを依頼する時」といったケースが挙げられています。
また、対話型生成AIがもし今まで通りの反応ではなくなったとしたら、「中程度以上不安を感じる」と回答した人は43.9%。対話型生成AIがもし明日から使えなくなったとしたら、「中程度以上不安を感じる」という人も43.7%と高い割合を占めています。
本調査から、対話型生成AIに頼る人が多い一方で、依存への不安を感じる人も少なくないことがわかりました。今後さらなる普及が見込まれるなか、利用者一人ひとりがどのように活用すべきかを考えることが求められています
出典:【株式会社Awarefy】
※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)