2024年の国内携帯電話端末の出荷台数は3年ぶりに増加し、9割以上がスマホの出荷であることが明らかになった。株式会社MM総研が公開した「2024年国内携帯電話端末の出荷台数調査」の結果を見てみよう。
機種変更施策やAI機能により需要が喚起か
![24年の携帯電話出荷台数が3年ぶりに増加! 機種変更施策とAI機能が後押し【MM総研調べ】の画像1](/wp-content/uploads/2025/02/pho001-40.jpg)
2024年の国内携帯電話端末の出荷台数は前年度から2.7%増の2887台となり、3年ぶりの増加であった。その理由に既存顧客の流入防止を狙った機種変更施策やAI機能の訴求による需要喚起が考えられる。
また、出荷台数の内訳を見ると、1番多かったのはスマートフォンで2789.2万台、従来型携帯電話であるフィーチャーフォンは97.8万台と、その比率は96.6%だった。5Gのスマートフォン出荷台数は2776.1万台。つまり99.5%が5Gスマートフォンということになる。一方、フィーチャーフォンは減少を続けており、MM総研による暦年出荷統計として初めて100万台を下回った。今後も、大手キャリアの3Gサービス終了の影響によりフィーチャーフォンの出荷台数の減少は続き、スマートフォンは増加が続いていくだろう。
アップルが13年連続トップシェア
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「2024年のメーカー別総出荷台数シェア」の結果、1位はアップルであった。次いで2位がシャープ、3位がグーグル、4位はサムスン電子、5位はシャオミ、6位は京セラであった。1位のアップルは2012年から13年連続1位であり、シェア率は50%以上と揺るぎない人気がわかる。また、スマートフォンに限定した出荷台数シェアは1位から5位までがメーカー別総出荷台数シェアと同様の結果となり、6位はFCNTであった。FCNTは2023年に民事再生法の手続き後、レノボの出資を受け2024年にはスマートフォンの出荷台数シェアにランクインするまでに回復した。また2024年はAndroidメーカーの台数増加がみられ、今後もAndroidのシェア率の増加が見込まれる。
一方、AI機能を搭載したAIスマホの出荷台数比率は31.4%と、まだまだ買い替えは進んでいない様子。2025年にはアップルのAIプラットフォームであるApple Intelligenceの日本語対応がスタートし、iPhoneSEの最新モデルの登場も予想されることから、iPhoneのAIスマホへの買い替えが進むかもしれない。
今後もAIスマホや折りたたみスマホといった新たなテクノロジーを搭載した端末の登場に目が離せない。
出典:【株式会社MM総研】
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