iPhoneやAndroidでは新モデルが出るたびに注目を集める一方、端末価格の高騰や革新的なアップデートの減少により、近年は新モデルへの関心が薄れつつある。そこで最近注目を集めているのが中古スマホだ。ICT市場調査コンサルティングのMM総研は、2024年1月以降にスマートフォンを購入した15~69歳の男女1,089人を対象にアンケート調査を実施。中古スマホの購入意向や、買い替え後の旧端末の再利用・処分方法について調べた。調査結果から、中古スマホに対する意識や購入の決め手を見ていこう。

バッテリーの状態が決め手!中古スマホの購入意向は18.3%

中古スマホの購入意向に関する調査結果を見てみると、全体の18.3%が購入意向ありと明らかになった。近年は新モデルの革新的なアップデートが少ないことから、型落ちモデルであればスペックを下げずに安く購入できる中古スマホがおトクと言えるのかもしれない。しかし、購入意向がないという回答は81.7%にものぼるため、まだまだ新品を購入したい人が多いことが分かる。

中古スマホの購入意向がないと回答した人に、「中古スマホを購入してもいいと考える条件」についても尋ねたところ、4割の人が「バッテリーの状態が良いこと」と回答。4位には「故障やバッテリーの不具合などの際に保証がある」がランクインしており、中古スマホを検討する際、バッテリー関連が条件になるようだ。確かにバッテリー残量が少ないと、スマホを利用できる時間が少ないため、最大の懸念点であると言える。また、「新品と比較して納得の価格になっていた場合」や「整備され状態がいい場合」といった回答が集まった。
スマホ買い替え時に旧端末を売却・下取する人は30.7%

スマホを買い替えた際に、それまで使用していた端末の再利用・処分方法などの意向に関する調査結果を見てみると、「下取・売却」が30.7%で一番多いことが分かった。中古スマホ販売店での買取強化や、キャリアの販売店での下取サービス強化など、今マーケット全体が中古スマホの利用に乗り出していることが起因し、下取や売却の割合が高くなっていると考えられる。次いで「自身で再利用」や「再利用せず自宅に保管」がランクイン。何かあったときの予備としての保管や、常用スマホと併用して動画視聴や音楽鑑賞などに利用されているのかもしれない。
これからスマホの端末価格がさらに高騰していくことが予測されるなか、中古スマホの市場はどんな盛り上がりを見せていくのだろうか。今後の市場の動きに注目したいところだ。
出典:【MM総研】
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