携帯電話は生活に欠かせないインフラのひとつだが、昨今、大手キャリアによるプラン料金や事務手数料の値上げが相次いでいるようです。こうした動きがユーザーの満足度や契約継続意向にどのような影響を与えているのでしょうか?最新の調査から、その実態を見ていきましょう。

料金値上げが原因か?楽天モバイルが満足度1位に

IoTコンサルティングは、全国の大手キャリアユーザー527人を対象に、昨今のプラン料金や事務手数料の値上げが与える影響について調査を実施した。まず、現在利用している携帯会社を尋ねたところ、最も多かったのはドコモの272人で、次いでauが70人、楽天モバイルが69人、ソフトバンクが59人となりました。

利用中の携帯会社への不満点については「料金が高い」という回答が最多。その中には「自分に合ったプランはあるが料金が高い」という声も多く、サービス内容自体には満足しつつもコスト面に不満を抱えるユーザーが目立つ結果となりました。

一方で、各社の満足度を5段階で評価したところ、最も高かったのは「楽天モバイル」で平均4.2点を獲得。とりわけ「非常に満足」と答えた割合が35%と高く、不満層はわずか2%に留まる結果となりました。また、最も満足度が低かったのは「au」で2.9点。「やや不満」が37%と最も多く、全体的に低評価となった。auは2025年6月に新料金プラン「auバリューリンクプラン」を開始した一方で、8月には既存プランの値上げを実施しました。ソフトバンクも7月に事務手数料を含む各種手数料の値上げを発表したことが低評価の背景にありそうだ。一方で、唯一値上げをしていない楽天モバイルは、シンプルでわかりやすい料金体系や事務手数料無料といった安心感が支持を集め、評価を押し上げているようです。
7割以上が乗り換えを検討!選ばれるにはやはり楽天モバイルか

「料金が値上げされた場合、どのような行動を取りますか?」という質問では、「格安SIMの乗り換えを検討する(65%)」という回答が最多。さらに、大手キャリア間での乗り換えを含めると、7割以上のユーザーが他社への乗り換えを前向きに考えていることが明らかになりました。加えて「プラン変更を検討する」と回答した人も含めると、料金改定に対して何らかのアクションを起こす、あるいは起こそうと考えている人は8割を超えており、値上げが契約継続の意向に直結する重大な要因であることが浮き彫りになりました。

さらに「乗り換えるならどの携帯会社を検討しますか?」という問いでは、「楽天モバイル」が188人で最多となり、2位の「ahamo(34人)」「UQモバイル(34人)」や3位の「ワイモバイル(31人)」を大きく引き離す結果となりました。
楽天モバイルは満足度調査でもトップだったことに加え、料金の安さや事務手数料無料といったメリットが改めて評価されており、利用者にとって有力な選択肢として考えられていることがうかがえます。
スマホが生活の基盤である以上、ユーザーはより納得感のある料金体系を求めています。大手キャリア各社が値上げに踏み切るなかで、楽天モバイルのシンプルな料金体系がユーザーの支持を集めています。今後の市場動向に注目が集まるでしょう。
出典:【株式会社IoTコンサルティング】
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