iPhone 17やAirが物理SIMを排して「eSIM」のみの対応となったのは、皆さんご存じでしょう。もちろん、大手キャリアもeSIMには対応していますが、できれば料金の安い格安SIMにしたいところ。そこで今回は、iPhone 17やAirでも利用できるeSIM対応の格安SIMを5つ紹介します。

そもそも「eSIM」って何? 物理SIMカードと何が違うの?
そもそもスマートフォンは、契約情報を記録した物理的な「SIMカード」をセットすることで、電話やネットへの接続が可能になります。
しかし、物理SIMカードの契約情報は書き換え不可なので、キャリアを変更するときはSIMカードを交換する必要がありました。
これに対し“eSIM”は、スマホ本体に搭載された書き換え可能なチップのことで、ネットで契約情報を入手すれば、簡単にキャリアを乗り換えることができるんですね。

もちろん、大手キャリアはすべてeSIMに対応していますが、料金を抑えたいなら格安SIMも有力な選択肢です。
一部非対応の場合もありますが、現在では多くの格安SIMがeSIMにも対応していますので、今回はiPhone 17やAirにおすすめなeSIM対応の格安SIMを紹介しましょう。
なお、ahamoやpovo、LINEMOなどは大手キャリアのネット専用プランですし、楽天モバイルは本来は大手キャリアですが、格安SIM並みに安いため今回は格安SIMの一例として紹介します。
【1】基本料0円で使える「povo2.0」
iPhoneで使える「eSIM」の最有力候補は、KDDI(au回線)のネット専用プラン「povo2.0(ポヴォ)」です。何しろ、povo2.0は月額基本料が0円なのに電話番号が付与され、au回線がそのまま利用できるのがポイント。
高速ネット回線を利用するにはトッピングを購入する必要がありますが、トッピング未購入でもネットには128Kbpsの低速で接続されているので、メール程度ならやり取り可能です。
●【公式】povo2.0は→こちら

トッピングの種類は期間限定も含めると非常に豊富。ベーシックプランとしては3GB/30日間で990円、30GB/30日間で2,780円、300GB/90日間で9,834円(30日当たり100GBで3,278円)となっていますが、期間限定トッピングでは、1TB/365日で3万8,160円(1カ月当たり85GBで3,180円)といったお得なプランも用意されています。
これ以外にもデータ量が不足したときには1GB/7日間390円や1時間使い放題110円などを追加でき、自分に合ったスタイルで柔軟に運用できます。
ただし、povo2.0は180日間一度も電話やSMSを利用しなかったりトッピングを購入しないと利用停止されます。もちろん、ある日突然契約解除されるわけではなく、事前に通知がありますので、その点はご心配なく。

【2】高速5G回線使い放題でも安い「楽天モバイル」
楽天モバイルは大手キャリアですが、他社とはまったく異なる料金体系になっています。料金プランは3段階従量制の「Rakuten最強プラン」のワンプランのみ。
月3GBまでなら月額1,078円、月20GBまでなら月額2,178円、月20GBを超えると月額3,278円で使い放題となります。しかも、Rakuten Linkアプリでの国内通話が無料で利用できるのも見逃せませんね。
今では、家族と一緒に使うと「最強家族プログラム」で毎月110円引きになることもあり、急激に加入者を増やしているのです。
●【公式】楽天モバイルは→こちら
実際、高速5G回線がこの値段で使い放題になるプランは格安SIMを含めてもほかにはなく、たとえば「ドコモMAX」は5G回線の無制限の場合で月額8,448円。各種割引をフル適用しても月額5,148円までしか下がりません。

また、楽天モバイル加入者は楽天市場でのポイントが加算されたり、格安SIMと違って最新型iPhoneをお得に購入できるのも大きな魅力となっています。
一方で、最後発ということもありネット回線に不安を抱く人もいますが、au回線とのローミングで人口カバー率はすでに99.9%。
最近、地方都市では楽天モバイルのほうが他キャリアより速いと評判になるほどですが、やはり山間部では電波が弱い場合がありますので、その点は注意してください。
【3】格安SIM最大手「IIJmio」は回線も高品質で最安値圏!
初めての格安SIMでおすすめしたいのが、業界最大手の「IIJmio」。格安SIMのなかではネット回線の品質が高く料金も最安値圏です。
料金プランは月2GBで月額850円、月5GBで月額950円、月25GBで月額2,000円、月55GBでも月額3,900円となっており、いずれも大手キャリアよりも安くなっています(楽天モバイルの無制限以外)。
また、2回線以上の利用で家族割りが適用されて毎月100円引きになるほか、IIJmioひかりセットで月660円も割引されますので、条件が合えばさらにお得に利用できます。
●【公式】IIJmioは→こちら


IIJmioではドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)が選択可能で、どちらもeSIMに対応しています。ただし、データ専用eSIMはドコモ回線のみですのでご注意ください。
なお、格安SIMではスマホの取り扱いがない場合も多いのですが、IIJmioでは程度のよい中古や型落ちの未使用iPhoneなども格安に購入できるのが大きな魅力となっています。
【4】格安SIMの老舗「日本通信」なら月1GBで月額290円と破格!
格安SIMは“格安”なのが当たり前ですが、老舗の日本通信「合理的プラン」シリーズはそれを実感させる激安ぶり。
まず、「合理的シンプル290プラン」は月1GBで月額290円です。データ量は1GBあたり220円で追加できますので、たとえば月3GBでも月額730円で利用可能。
しかも、自分で毎月の上限を設定しておけるので、たとえば月3GBに設定すれば、1GBを超えた時点で1GBずつ自動追加されます。月3GBを超えると低速になりますが、その場合は自分でデータ量を追加すればOKです。
合理的シンプル290プランでは最大100GBまで追加できますが、たとえば月5GBでは基本料290円(1GB)+追加データ量(4GB)880円=合計1,170円となるため、IIJmioより割高になります。ご注意ください。
●【公式】日本通信は→こちら

次に、「合理的みんなのプラン」は月20GBに1回5分かけ放題(月70分かけ放題に変更可)が付いて月額1,390円となっています。
たとえば、IIJmioの月15GBは月額1,800円で5分かけ放題が月額500円のオプションなので合計では2,300円になりますが、合理的みんなのプランなら月5GBもデータ量が多くて月910円も安く済みますね。
さらに、「合理的50GBプラン」は月50GBで1回5分かけ放題(月70分かけ放題に変更可)が付いて月額2,178円と激安!
たとえば、ドコモのネット専用プラン「ahamo」は月30GBに1回5分かけ放題付で月額2,970円ですので、日本通信なら月20GBもデータ量が多く月792円も安く済みます。
もちろん、ahamoなら「いつでもカエドキプログラム」でiPhone 17を購入できますし、dカード特典(月5GB増量)もありますが、ここまで安いならそれも帳消しにできるかもしれません。
なお、日本通信ではeSIMに対する解説や、変更と再発行手続き、利用までの流れなどを詳しく解説していますので、事前にチェックしてみるといいでしょう。
●日本通信「らくらく設定ガイド」は→こちら

【5】SNSがカウントフリーになる「NUROモバイル」
ソニーグループの格安SIM「NUROモバイル」は、月3GB~15GBの「バリュープラス」と、月35GBの「NEOプラン」と月55GBの「NEOプランW」といった複数のプランが用意されています。
NUROモバイルではドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアに対応しますが、eSIMはドコモ回線のみとなりますので注意してください。
●【公式】NUROモバイルは→こちら

まず、「バリュープラス」は月3GBの「VSプラン」が月額792円、月5GBの「VMプラン」が月額990円、月10GBの「VLプラン」が月額1,485円、月15GBの「VLLプラン」が月額1,790円となっており、IIJmioと同水準の安さです。
しかも、VSプラン以外はLINEがカウントフリーになる「バリューデータフリー」が適用されるほか、データ量が3カ月に1回(年4回)プレゼントされる「Gigaプラス」もあります。
これによってVMプランで3GB、VLプランで6GB、VLLプランで9GBが3カ月ごとにもらえるので、これを加味すると年間で使えるデータ通信量はIIJmioよりお得になります。

次に、大容量プランは月35GBの「NEOプラン」が月額2,699円、月55GBの「NEOプランW」は月額3,980円で利用できます。
ただし、こちらはLINE/X/Instagram/TikTokといったSNSがカウントフリーになりますし、Gigaプラスでは3カ月ごとに15GB(年間60GB)がプレゼントされます。
さらにアップロードはカウントされない「あげ放題」も適用されますので、SNSによく写真や動画を投稿する人なら、かなりデータ量をセーブできるでしょう。
しかも、NEOプランは高速データ通信量を使い切っても1Mbpsで接続できますので、速度制限後でもWebサイトなどは普通に閲覧できます。

まとめ
いかがでしょうか? 今回はeSIMしか使えないiPhone 17やAirで利用したいお得な格安SIMを5つ紹介しました。
基本料0円のpovoはデュアルSIMでのサブ回線用というイメージもありますが、メイン回線としてもかなりリーズナブル。毎月使うデータ量にムラがある人におすすめ。
楽天モバイルはとにかく高速5Gの使い放題を安く使いたい人向け。外出先でも動画を見たい、あるいは自宅にWi-Fiがない人に向いています。
IIJmioは料金も最安値圏ですしネット回線の品質、サービスには定評があるので格安SIM初心者におすすめ。一方、日本通信はとにかく価格勝負。月3GB以下なら、他社と比べても圧倒的に安く利用できます。
NUROモバイルはSNSのカウントフリーやアップロードが無料なので、SNSで投稿する人にはピッタリですね。
いずれもeSIM対応でコストパフォーマンスに優れているため、自分のスタイルに合ったものを選んでください。もし、気に入らない点があった場合でも、eSIMなら自宅に居ながら簡単に乗り換えることができます。
※サムネイル画像(Image:Wongsakorn 2468 / Shutterstock.com)