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結局『iPhone Air』は買いか!? iPhone 16や13 Pro Maxなどと比較してみた

2025年9月19日に新型iPhone 17シリーズが発売されましたが、それと同時に新モデル「Air」が登場しています。その特徴は圧倒的に薄くて軽いことですが、SNSでは「レンズが出っ張りすぎ!」「カメラが貧弱」など、あまり良くない評判も目にします。そこで今回は、筆者が実際にAirを購入して、16や13 Pro Maxなどと比較してみて“Airは買いなのか?”を検証してみたいと思います。

結局『iPhone Air』は買いか!?  iPhone 16や13 Pro Maxなどと比較してみたの画像1
(筆者撮影)
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そもそも「Air」はどんな立ち位置のiPhoneなのか?

iPhoneには標準モデルや高性能なProモデルのほかに、いつも小型の「mini」や廉価版の「SE」「e」などが用意されてきました。

これらは、いずれも標準モデルより安いエントリーモデルや廉価版という位置付けで、カメラ性能は低くバッテリーの持ちも悪いうえに、機能もやや制限されていました。

しかし、今回登場した「Air」はスタイリッシュなデザインで超薄&超軽なのが特徴。価格も15万9,800円(256GBモデル)と決して安くはなく、画面サイズも6.5インチと大型です。

しかも、17 Proモデルでも採用されている高性能な「A19 Pro」チップを搭載。これは、14 Proより最大40%も高速だと言われています。

ちなみに、標準モデルの「17」は下位の「A19」チップを搭載しているので、スペックで見る限りAirは決してエントリーモデルや廉価版ではなく、デザインを優先した新たなジャンルのiPhoneと見るのが妥当でしょう。

■iPhone Airのスペック
【ディスプレイ】6.5インチ(OLED/2,736×1,260ピクセル/解像度460ppi)
【リフレッシュレート】最大120Hz(ProMotion)
【輝度】最大3,000ニト(最小1ニト)
【チップ】A19 Pro
【カメラ】48MP(アウト)/18MP(フロントカメラ)
【ストレージ】256GB/512GB/1TB
【サイズ】146.2×74.7×5.64mm
【重量】165g
【耐水・防塵】IP68
【通信】5G/Wi-Fi 7/Bluetooth 6/FeliCa(NFC)
【バッテリー】ビデオ再生最大27時間
【充電】USB-C(USB 2最大480Mbps)
【SIM】デュアルeSIM(SIMカードスロットなし)
【Apple Intelligence】〇
【カラー】スカイブルー/ライトゴールド/クラウドホワイト/スペースブラック
【価格】15万9,800円(256GB)/19万4,800円(512GB)/22万9,800円(1TB)

結局『iPhone Air』は買いか!?  iPhone 16や13 Pro Maxなどと比較してみたの画像1
Airでは「17 Pro」でも採用されている高性能なA19 Proチップが採用されており、決してエントリーモデルや廉価版ではないことが分かります(画像はApple公式サイトより引用)
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基本性能は非常に高いAirですがカメラはひとつしかありません。もちろん、48MPなので十分キレイな写真が撮れますが、ここがAirでは大きなマイナス点になるでしょう(画像はApple公式サイトより引用)

実際「iPhone Air」はどのくらい薄くて軽いのか?

まず、Airは超薄いのがウリなモデルなので、箱からしてかなり薄いのが特徴です。付属品がUSB-Cケーブルのみの16もかなり薄いのですが、それでもAirよりは少し厚く、イヤホンやACアダプタなども付属していた頃の6s Plusの箱はAirの2倍くらいあります。

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写真左が「Air」、真ん中が「16」、右は「6s Plus」の箱です。最近は付属品がUSB-Cケーブルのみなので、Airの箱は6s Plusの半分くらいしかありません(筆者撮影)
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Airを開封すると、箱のなかにはUSB-Cケーブルしか入っていません。同梱された紙には「物理的なSIMカードは必要ありません」と書かれていました(筆者撮影)

実際に、箱を開けてAirを手に取ってみると、確かにAirはもの凄く薄くて軽いのを感じます。とくに、普段は13 Pro Maxを使っている筆者からすると、その軽さにはかなりビックリさせられました。

実際、13 Pro Maxの厚さは7.65mmで重量は238gもありますが、Airは厚さ5.64mmで重量は165gしかありません。厚さはおおよそ2/3になり重さは73gも軽くなっているのです。

ちなみに、16eが167gでかなり軽いと思っていましたが、Airはそれよりもさらに2gも軽いんですよ。

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13 Pro Maxの実測値は238gでAirは166gでしたが、やはり13 Pro Maxはズッシリと重く、Airは相当軽く感じます(筆者撮影)
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写真左が13 Pro Max、右がAirになります。本体の厚さは2.01mm違いますので、手に持った感じではAirの薄さをかなり感じます。ただし、カメラバンプ(出っ張り)部分はどちらも同じくらいの幅があります(筆者撮影)

次に、iPhone 16と比較してみましょう。16の重量は170gでAirとは5gしか変わりませんので、そこまで重くないはずですが、やはりAirは本体が薄いこともあって、5g差以上にAirのほうが軽く感じました。

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こちらはAirと16の厚さ比較です。写真右の16は7.8mmですので、Airのほうが2.16mmも薄いのがよく分かります(筆者撮影)

また、歴代iPhoneのなかでは7.1mmとかなり薄めの6s Plusですが、それでも実際に手に持ってAirと比較すると、Airはかなり薄くて軽い感じがします。

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写真右の6s Plusは7.1mmでiPhoneのなかではかなり薄いのですが、それでもAirより1.46mm厚いため、手に持つとAirのほうが明らかに薄く感じます。もちろん、6s Plusのカメラは出っ張っていませんが……(筆者撮影)

なお、Airは薄すぎるのですぐに折れてしまうのではないかと懸念される人もいると思いますが、Airのフレームには高強度の“チタン”が使われているので、耐久性について過度に心配する必要はないでしょう。

iPhone Airの性能はどのくらいか?

Airには17 Proと同じチップの「A19 Pro」が採用されていますが、13 Pro Maxでは世代やクラスが違いすぎるため、一世代前の16と基本性能を比較してみましょう。

テストにはCPUやGPUを測定してくれるベンチマークアプリ「Geekbench 6」を使いました。まずはCPUのベンチマークですが、「Single-Core Score」は1つのCPUコアの処理性能、「Multi-Core Score」は全コアの総合性能を示します。

その結果、AirはSingle-Core Scoreが「3,787」でMulti-Core Scoreが「9,582」。一方、16はSingle-Core Scoreが「3,416」でMulti-Core Scoreが「8,622」でした。この結果から、やはりAirのほうが16より高性能であることが分かります。

次に、グラフィック描写を担うGPU性能をテストしてみます。その結果、Airは「38,086」なのに対し、16は「27,867」と大きな差が出ました。およそ1.35倍も高性能です。

GPUは動画やゲームの処理性能に大きく影響するため、映像やゲームを多く楽しむ人には、高性能チップを搭載するAirのほうがオススメです。

「Geekbench 6」によるCPU性能比較

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Airと16のCPU性能比較です。シングル、マルチともにAirのほうが数値が高く、基本性能が高いことが分かります

「Geekbench 6」によるGPU性能比較

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GPU性能に関してはAirのほうが16を大きく上回ることが確認できました。グラフィック処理能力が高いAirのほうがゲームや動画の表示が優れています(筆者撮影)

なお、iPhoneでよく動画やゲームを楽しむ人なら、ディスプレイのリフレッシュレートも気になるでしょう。

17シリーズやAirは最大120Hzの可変(ProMotion)に対応していますので、動きの速いシーンが滑らかになりますし、静止画の場合はリフレッシュレートを下げて省電力になりますので、バッテリーの持ちも良くなります。

16や16eは60Hzの固定ですので、ゲームによっては動きの速いシーンでカクつく場合もありますし、静止画も常に60Hzで表示するのでバッテリーの消費も速くなってしまうのです。

「iPhone Air」最大の弱点はやはりカメラか?

メインカメラの性能に関しては、Airが48MP(4,800万画素)の標準カメラだけなのに対し、16は48MPの標準のほかに12MPの超広角(マクロ)にも対応したデュアルカメラになっています。

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16や17は標準と超広角のデュアルカメラを搭載しますが、Airは標準だけのシングルカメラになります(筆者撮影)

17も16と同じデュアルカメラですが、こちらは超広角が48MPに対応しており、トリプルカメラを搭載する17 Pro/17 Pro Maxは望遠も48MP進化しました。

また、13 Pro Maxは広角・超広角・広角ともに12MPとなっていますので、スナップ写真を撮るだけであれば、48MPのAirのほうが高画質ということになります。

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17 Pro/17 Pro Maxは標準・超広角・望遠のトリプルカメラが特徴。しかも、すべてが48MPに対応していますので、やはり、写真をよく撮る人ならProモデルがオススメになります(Image:Erik Geiger GG / Shutterstock.com)

実際にAirと16のカメラを使って撮影してみたところ、Airでは0.5倍ズームがなく被写体にカメラを近づけてもマクロ撮影モードにはならず、ピントが合いませんでした。

また、カメラモードにもAirと16には違いがあり、Airには「空間」などがありません。

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Airのカメラを被写体に近づけてもマクロにならず、ピントが合いません。ズームも1倍と2倍しか表示されませんでした(左写真)。一方、16を被写体に近づけるとマクロになりピントが合います。ズームには0.5倍や花(マクロモード)が表示されています(右写真)
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Airのカメラモードには「ポートレート」や「パノラマ」がありますが、「空間」はありません(左写真)。しかし、16では「空間」も選択できました(右写真)

「iPhone Air」の注意点はほかにもある!

それ以外の注意点としては、AirのUSB-Cポートでは16eのように大画面テレビに接続しても、基本的に画像が表示されません。

試しにAmazonで売られているUSB-C→HDMI変換ケーブルで試してみましたが、やはり16は画面が表示されるのに、Airのほうは表示されませんでした。

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こちらは16ですが、USB-C→HDMI変換ケーブルなどを使えば、簡単に大画面テレビに画面を表示できますが、Airではこの機能が使えません(筆者撮影)

次に、Air本体のスピーカーはモノラル仕様になっていることにも注意が必要です。17などは本体の上下から音が出ますが、Airは上からしか音が出ません。

もちろん、Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンを使えばステレオで再生できますが、ゲームで遊んだり動画を再生すると本体はモノラルなのでしょぼい音になってしまうんです。

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17などは本体スピーカーがステレオですが、Airはモノラルなので、上からしか音が出ません。本体を横にしてプレイすると左側からしか音が出ず、臨場感がありません(筆者撮影)

また、Airはケース選びにも注意が必要です。カメラバンプの出っ張りを覆うタイプは、出っ張りがさらに強調されてしまい、少しみっともない姿になってしまうこともあるのです。Airのケースは慎重に選びましょう。

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何も考えずに安めのクリアケースを購入したところ、カメラバンプを覆う部分の厚みが強調されて、ちょっとカッコ悪い感じになってしまいました。トホホ……(筆者撮影)

最後に注意したいのは、Airは本体が薄くなったことでバッテリー容量が少なくなっていること。容量は非公式ながら17は3,692mAh(30時間)、17 Proは4,252mAh(33時間)、17 Pro Maxは5,088mAh(39時間)を搭載していますが、Airは3,149mAh(27時間)と、他モデルに比べてやや少なめです。

ちなみに、16は3,561mAh(22時間)、16eは4,005mAh(26時間)のバッテリー容量がありますので、バッテリーの持ちが気になる人にはあまりオススメできないでしょう。

※カッコ内はビデオ再生時間

結局「iPhone Air」は買いなのか?

いかがでしょうか? 何かと話題の「iPhone Air」ですが、チップは17 Proシリーズと同じ「A19 Pro」を搭載しているため、薄さや軽さからは考えられないほど高性能です。

ただし、薄さを優先したためにカメラはひとつしか搭載されておらず、バッテリー容量も少なくなっているのです。

また、17シリーズとAirの価格設定もかなり微妙。256GBモデルの場合で比較すると17が12万9,800円、Airが15万9,800円、17 Proは17万9,800円となっています。つまり、17より3万円高く17 Proより2万円安いんです。

価格を優先するなら3万円も安く買える17は十分魅力的ですし、カメラ性能などを優先するなら、あと2万円追加して17 Proにしたほうがいいようにも感じます。

それでも、やはりAirの薄さと軽さ、そしてデザインに魅力を感じる人であれば買いでしょう。

なお、Airのカメラバンプの出っ張りがどうしても気に入らないのであれば16eがオススメ。16eは6.1インチで167gと軽量。カメラは48MPのシングルで、ビデオ再生時間は最大26時間も持ちます。

もちろん、16eは「A18」チップなので基本性能はAirには及びませんし、リフレッシュレートも60Hz固定ですが、Apple Intelligenceには対応します。価格も9万9,800円(128GBモデル)とAirよりはずっとリーズナブルですよ。

※文中の価格はすべて税込みです。
※価格は2025年10月現在のものです。今後変更される可能性があります。

尾崎貴也

尾崎貴也

編集・ライター。ゲーム関連の雑誌・書籍編集を経て、スマホやオーディオなどの趣味系ジャンルが得意。最近ではVTuber関連の記事の執筆を中心に活動。YouTubeを毎日見て、新人VTuberをチェックするのが最近の趣味。

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