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スマホ料金高騰の対策として「家族全体での契約見直し」は本当に有効?デメリットはないのか

スマホ料金をめぐる環境が、2025年に入り大きく変化しています。大手キャリアからは実質的な値上げとも受け取れる新プランが次々と発表され、高機能化を背景に端末価格そのものも高騰。の負担は増すばかりでしょう。

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(Image:Shutterstock.com)
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こうしたスマホ料金高騰への対策として、改めて注目されているのが「家族全体での契約見直し」です。家族が別々のキャリアを利用している場合、契約を一本化することで料金を節約できる仕組みです。ただし、キャリアを統一することは、家族それぞれの自由なキャリア選択を制限してしまう側面もあります。

では、本当に「家族全体での契約見直し」は価値があると言えるのでしょうか?

スマホ料金と端末価格、ダブルでのしかかる負担

スマホ料金と端末価格、ダブルでのしかかる負担1
(画像は「Apple」公式サイトより引用)

かつてはハイエンドモデルでも9万円前後が一つの目安でしたが、近年は10万円の大台を突破し、現在では15万円に迫る、あるいは超える機種も珍しくありません。たとえば2025年9月に発売されたiPhone 17の価格は256GBモデルで12万9,800円からです。

高価格化の背景には、5G対応や高性能カメラ、最新CPUの搭載に加え、円安や世界的な物価高があります。

また、先述した通り、楽天モバイル以外の大手キャリアでは、携帯料金プランの実質的な値上げが発表されています。

スマホ料金と端末価格、ダブルでのしかかる負担2
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

ドコモは2025年6月、主力料金プランの基本料金を値上げしました。たとえばデータ無制限プランでは、「eximo」(月額最大7,315円)を廃止し、月額8,448円の「ドコモMAX」を導入したことで、1,000円以上の値上げとなっています。

KDDIも2025年8月に料金プランを改定。最も差額が大きかった『使い放題MAX+5G/4G』は7,458円から7,788円となり、330円の値上げとなりました。

さらにY!mobileは25年9月に新料金プラン「シンプル3」(最安月額3,058円)の提供を開始。これに伴い、既存プラン「シンプル2」(最安月額2,150円)の新規受付が終了しました。

これらの改定は、サービス内容の向上を謳いつつも、実質的には多くのユーザーにとって値上げとなる側面を持っています。電気代や人件費などのコスト増が主な背景とされていますが、結果として、寡占化が進む市場において各社が横並びで値上げに踏み切った印象を受けます。

「家族での乗り換え」は有効な対策か?メリットとデメリットを整理

このような状況下で、通信費を節約するための有効な手段として「家族単位でのキャリア乗り換え」や「契約キャリアの統一」が注目されています。

キャリアにもよりますが、家族での乗り換えには主に以下のようなメリットがあります。

「家族での乗り換え」は有効な対策か?メリットとデメリットを整理1
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

もっとも家族全員で乗り換えるとなると、全員分のMNP(携帯電話番号ポータビリティ)手続きや新規契約手続きが必要になり、相当な手間がかかるのも事実です。

家族全員が同じキャリアに縛られるため、個人が自由にキャリアを選べなくなります。「もっと安いプランに乗り換えたい」「特定のキャリアの電波が自宅で入りにくい」といった個別の事情に対応しづらくなる可能性があります。

主要3社の主な家族割について

ご紹介してきた通り、ドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアを家族全員で使うと、「割引」という大きなメリットがあります。

たとえば4人家族で、全員がデータ量を30GB以上使いたいという場合、月額料金は以下のようになります。

「主要3社の主な家族割について1
(画像はスマホライフPLUS編集部作成)

このように主要三社の家族割を見てみると、各社とも、月額料金の割引と家族間通話無料を柱としつつ、自宅のインターネット回線とのセット契約などでさらなる割引を提供するという共通の構造を持っています。

つまり「家族割」は有効な節約手段ではあるものの、その効果を最大限に得るにはドコモ経済圏、PayPay経済圏など「経済圏」を意識せざるを得ないのです。実際、大手キャリアはその「経済圏」の中に、ポイントや還元、割引というメリットを与えることでユーザーを囲い込む戦略を強化しています。

たとえば「au経済圏」は、いま伸びている経済圏のひとつ。

「au経済圏」はKDDIが提供するauのサービス群を中心に、共通ポイントである「Pontaポイント」を軸に形成される経済圏のこと。auを使ってスマホ料金のほか、銀行や証券、保険、固定費などをKDDIが提供するサービスでまとめた上で、Ponta加盟店を積極的に利用することで効率よくPontaポイントを貯めることが可能。Pontaポイントの加盟店が多いからこそ、注目されている経済圏です。

一方で、家族全体で同じ経済圏を活用しない場合は、各自が自由にキャリアを選び、好きなタイミングで格安SIMへ乗り換える方が柔軟で現実的です。

スマホ料金の高騰は、もはや他人事ではありません。しかし、ただ値上げを受け入れるのではなく、自分の、そして家族のライフスタイルを見つめ直すことで、最適な対策を見つけることは可能です。「家族割」を検討する際は、目先の割引額だけでなく、利用中のサービス連携、つまり“経済圏”の視点を持つことが、より賢い選択につながります。逆に言えば経済圏を意識しないならば、家族割の恩恵は確かにありますが、家族全員でキャリアを統一するほどの価値があるかどうかは微妙なところです。当たり前ではありますが、各々が好きな格安SIMを使う自由なども尊重すべきであり、そちらを優先するのも手です。

※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)

スマホライフPLUS編集部

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