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「もしもの時」に役立つ!防災士が教えるLINE活用テク8選

LINEは日常のコミュニケーションサービスというイメージが強いですが、地震などの災害時には防災ツールとして活用することが可能です。というのも、そもそもLINEは東日本大震災をきっかけに誕生した経緯があり、防災に役立つ機能が搭載されているからです。現役の防災士でもある筆者が、LINEを使った防災テクニックを8つご紹介します。

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(筆者撮影)
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LINEは東日本大震災をきっかけに誕生! 運営元も積極的に災害対策を推進

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、電話回線が利用できず、多くの人々が安否確認で苦労しました。LINEは、このときの教訓をもとに、ネットでつながりやすいコミュニケーションサービスとして誕生しました。その開発理念を反映し、LINEには緊急時に役立つ機能が豊富に搭載されているのです。

なお、LINE運営元のLINEヤフー株式会社では、行政機関と連携した災害支援機能を提供。また、全国の1,616自治体(2025年5月末時点)と災害協定を締結し、災害時に住民に正確な情報を伝えるためのサポートを行っています。

●LINEヤフー株式会社の「災害対策・復興支援」は→こちら

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LINEヤフー株式会社ではLINEやYahoo!防災速報などのサービスを駆使して、平時の備えはもちろん、災害発生時の支援、その後の復旧・復興支援までトータルで取り組んでいます(画像はLINEヤフー株式会社の公式サイトより引用)

【テクニック1】大規模災害の際は「LINE安否確認」で簡単に安否状況を共有

災害時にもっとも不安なのは、離れた場所にいる家族や友人などの安否です。「LINE安否確認」は、震度6以上などの大規模な災害が発生したときに自動的にメニューが表示され、自分の安否状況を友だちに知らせたり、友だちの安否状況を確認することができる機能。報告された安否状況は、友だちリストから一覧で確認できるしくみです。

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上の画面は、2024年1月の能登半島地震の際に実際に表示されたLINE安否確認のメニュー。自分の状況を報告する場合は、「安否を報告」をタップし、ステータスとメッセージを選択して「公開」をタップします(画面は地震当時に筆者が撮影)

【テクニック2】「Yahoo!防災速報」と連携して地域の防災速報を受け取る

LINEの運営元であるLINEヤフー株式会社では、防災アプリとして信頼の高い「Yahoo!防災速報」を提供しています。実はLINEの「スマート通知」公式アカウントを友だち追加すると、「Yahoo!防災速報」と連携し、現在地、および任意の地域を最大3つまで登録して防災速報を受信できます。

受け取れる速報の種類は、「避難情報」「地震情報」「津波予報」「気象警報」など9つの防災速報に対応。LINE上だけで機能しますので、「Yahoo!防災速報」アプリがスマホにインストールされていなくても利用できます。

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ホーム画面の検索欄からLINE公式アカウントの「スマート通知」を検索し、友だち追加します。その後、トークルームの最下部に表示されている「スマート通知設定」をタップします
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表示された設定画面の「防災速報」をタップし、「防災速報の通知を受け取る」「現在地連動」をオンにします。また、下にある「地域の設定」では最大3カ所まで任意の地域を登録できます。なお、受信する災害の種類についての設定も可能です
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現在地や登録地域で災害が起きると、このように通知が届きます。タップすると、Yahoo!天気・災害で詳細情報を確認できます(画面はLINE公式サイトから引用)

【テクニック3】大切な人たちとは緊急連絡用のグループを作る

家族など大切な人とは、事前に緊急連絡用のグループを作っておくと安心です。個別で連絡するよりも、情報を一元的に集約できるので効率的にやり取りができます。具体的な運用の方法なども事前に話し合っておくと、もしもの時にもスムーズに使えるでしょう。

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「友だち追加」の画面を開き、「グループを作成」をタップ。グループに入れる友だちを選択し、アイコン、グループ名を設定して「作成」をタップすればOKです
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緊急連絡用グループの例。家族みんなの安否情報や、現在地などが一元的にわかるので安心です。家族用、親しい友人用など、複数の緊急用グループを作っておくといいでしょう

【テクニック4】地域住民同士の情報交換にはオープンチャットを活用

災害時には、より地域に密着した情報を集めることも重要になります。そこで便利なのがオープンチャットです。友だち登録せずに匿名で参加できる公開チャットルームなので、普段顔を合わせたことがない住民同士でもプライバシーを確保しながらやり取りできます。

地域専用のオープンチャットを活用することで、より身近な災害情報や物資支援情報などを教え合うことができるのがメリットです。「困っているときはお互いさま」の精神で、地域コミュニティの貢献に役立ててください。

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自分が管理者となって新しいオープンチャットを開設するには、「LINEオープンチャット」の画面で「作成」をタップ。オープンチャット名や説明、カテゴリなどを設定して「次へ」をタップして作成を行います
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開設したオープンチャットへ招待するには、トークルームのメニューを開いて「招待」をタップ。リンクをネット上などにシェアしてもいいですが、災害時ならQRコードを印刷して地域の掲示板や避難所などに貼っておくという手もあります

【テクニック5】外出中の被災時に居場所を教えるなら「位置情報」が便利

地震などの場合、外出中に被災するケースも考えられます。家族や友人に現在地を知らせたい場合、お互いに知っている場所ならいいのですが、あまり詳しくない場所の場合は、説明に苦労するでしょう。そこで便利なのが、トークで利用できる位置情報の送信機能です。相手に現在地を地図で確認してもらえるので安心です。

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メッセージ入力欄の左にある「+」をタップし、「位置情報」をタップ。GPSが有効であれば地図画面の現在地にピンが立ちますので、そのまま「送信」をタップしましょう

【テクニック6】重要なメッセージは「アナウンス」で目立たせる

グループトークなどでは、複数人でメッセージをやり取りすることになるため、時間の経過とともにメッセージが埋もれてしまいます。安否や生活物資などに関わる重要なメッセージを常に見やすくしたいときは、「アナウンス」の機能を使いましょう。指定したメッセージが画面上部に固定されるため、画面をスクロールしても流れずに、常に視界に入るようになります。

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目立たせたいメッセージを長押しして、「アナウンス」をタップすると、トーク画面の最上部に常時固定されて表示されます

【テクニック7】必要な情報はノートにまとめて共有する

大人数のグループで、さまざまな情報や写真を効率的に共有したいときは、ノートを活用するのもオススメです。トークルームの画面右上にあるメニューボタンをタップし、「ノート」から作成や確認が行えます。

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ノートの作成や確認は、グループトークの右上のメニューアイコンをタップし、メニューから「ノート」をタップします
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新規作成する場合は、さらに右下の「+」→「投稿」の順にタップ。テキストに加え、画面下部のアイコンからは写真や位置情報の追加も可能ですので、さまざまな情報を効率的に共有できます。入力したら、「投稿」をタップ。トーク画面にノートが表示されます

【テクニック8】自治体の公式アカウントは必ず友だち登録する

近年は、LINE公式アカウントを開設する自治体が多くなっています。住民への公的手続きの案内などに活用される他、災害時の防災情報の配信にも利用される場合があります。2024年の能登半島地震でも、被害が大きかった輪島市などでは、避難所や物資支援などに関して、随時LINEで情報が配信されました。お住まいの自治体にLINE公式アカウントがある場合は、必ず友だち登録しておきましょう。

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自治体の公式サイトなどでLINE公式アカウントの有無を確認し、開設されている場合は友だち登録しましょう。例えば東京都の公式アカウントでは、「防災」タブを開くと災害情報や日々の備えなどについて確認できます
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2024年の能登半島地震の際に活用された輪島市のLINE公式アカウントの実際の画面。物資の配布や入浴支援、罹災証明書の手続き案内など、さまざまな情報が住民に伝えられました(画面は筆者撮影)

まとめ

今回はLINEを防災ツールとして活用するテクニックを8つ紹介しました。被害を最小限に抑えるためには、事前の備えが重要になります。いざというときに困らないよう、日頃から防災関連の機能を使いこなす練習をしておくといいでしょう。

LINEは緊急時の連絡手段としてはもちろん、「Yahoo!防災速報」と連携して地域の災害情報を受信できることも大きな強みです。また、2024年の能登半島地震では、自治体の公式アカウントが住民への情報配信に効果を発揮しました。

ふだんは何気なく使っているLINEですが、災害時には自分や大切な人の命を守るためのツールとして役立ちます。この機会に、防災について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

宮下由多加

宮下由多加

スマホ、パソコンなど、IT関連の雑誌やムックを中心に活動している編集・ライター。防災やマネー分野にも造詣が深く、防災士資格も保有。近年はITを活用した防災テクニックのアドバイスや支援活動も行う。著書に「スマホで防災 家族も自分も守る! スマホで始める最新防災マニュアル」(ジャムハウス)など。

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