JR東日本の企画きっぷ「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス(通称:キュンパス)」は、平日限定ですが1日1万円で乗り放題。しかも、新幹線まで乗車できる使い勝手のいいきっぷです。そこで今回は、青春18きっぷと比べてどのくらいお得なのか? また、利用時はどのような点に注意すればいいのかを解説しましょう。
そもそも「キュンパス」ってどんなきっぷなの?
JR東日本ではJR全線の普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」や、土日限定の東京観光にピッタリな「のんびりホリデーSuicaパス」といった、お得な企画きっぷをいろいろ販売しています。
つい最近、青春18きっぷのルールが大きく変更され、使いにくくなってしまったこともあり、今では「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス(以降:キュンパス)」にも注目が集まっています。
キュンパスは平日限定で乗り放題になるフリーきっぷ。しかも、新幹線が利用可能とあってなかなか使い勝手がいいんです。
キュンパスで利用可能なエリアは、JR東日本と指定の第三セクターとなっており、かなり広範囲。しかも、「1日間用」と「連続する2日間用」の2種類があり、1日間が1万円、連続する2日間で1万8,000円と格安です。
購入はJR東日本の「えきねっと」限定ですし、あくまでも早割パスなので、利用日の1カ月前から14日前までに購入する必要があります。また、利用期間は2025年2月13日~3月13日の土日祝日を除く平日限定となっていますのでご注意ください。
というわけで、このあとキュンパスのメリットについて詳しく解説していきましょう。
●JR東日本「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス」は→こちら
■「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス」
【有効期間】 購入時に指定された利用開始日から1日間または連続する2日間
【価格】[1日間用]大人1万円/[連続する2日間用]大人1万8000円
※いずれも小人価格の設定なし
【利用期間】 2025年2月13日~3月13日の平日
※土日祝は利用不可(2日間用は金~土曜、日~月曜の利用が不可)
【発売期間】 利用開始日の1カ月前から14日前まで
[1日間用]2025年1月13日~2月27日
[連続する2日間用]2025年1月13日~2月26日
【対象路線】JR東日本全線/青い森鉄道線/いわて銀河鉄道線/三陸鉄道線/北越急行線/えちごトキめき鉄道線(直江津~新井間)の新幹線や特急列車、普通・快速列車の普通車自由席およびBRT
【特急・新幹線】あらかじめ座席の指定を受ければ、1日間用は2回、2日間用は4回まで新幹線・特急列車などの普通車指定席に乗車可能
【1】新幹線を含めたJR東日本の全路線乗り放題!
キュンパスのメリットは、基本的に特急や新幹線に乗れない青春18きっぷと違い、新幹線を含めたJR東日本全線が乗り放題になること。
指定エリアであれば普通列車はもちろん、特急列車や新幹線の自由席なら何度でも乗り降り自由なんです!
しかも、キュンパスは1日間用なら2回、連続する2日間用は4回まで座席指定も可能。そのため、全席指定席しかない秋田新幹線や山形新幹線にも乗れてしまいます。
ほかにも、全席指定しかない特急あずさや特急ひたちにも乗車可能ですので、行き先の候補が増やせますね。
なお、座席指定の回数を超えた場合でも指定席料金だけを追加すれば、新幹線や各種特急に乗車することは可能となっています。
【2】1日1万円、2日で1万8,000円は破格の安さ!
キュンパスはとにかく価格が安いのが魅力! 1日間用なら1万円、連続する2日間用なら1万8,000円となっています。
たとえば、JR東京駅からJR新潟駅まで新幹線で行くと、片道で1万760円、往復で2万720円かかりますが(新幹線eチケット利用時)、キュンパスで日帰りすればほぼ半額で往復できるんですね。
連続する2日間用でも1万8,000円なので、往復で3万円以上するJR新青森駅などに1泊旅行で利用すれば、簡単に元が取れてしまいます。
もちろん、2日間用はあくまでも“連続した2日間”での利用が条件になるため、2泊以上の旅行では使えませんのでご注意ください。
【3】JR以外の第三セクター路線にも乗り放題!
実は、キュンパスではJR東日本以外の路線にも乗ることもできます。
たとえば「青い森鉄道線」「いわて銀河鉄道線」「三陸鉄道線」「北越急行線」「えちごトキめき鉄道線(直江津~新井間)」にも乗車可能なんですね。
とくに観光でおすすめなのが、“最長の三セク路線”と言われる「三陸鉄道線」。久慈から盛までを結ぶ163キロで太平洋の絶景が楽しめます。
また「青い森鉄道線」と「いわて銀河鉄道線」には温泉地が点在しており、温泉好きにはたまらない地域でもあります。
座敷わらしで有名な「金田一温泉」や、水族館や遊園地などもある一大観光地「浅虫温泉」などでゆっくりするのもアリでしょう。
【4】おトクな特典がたくさんある
キュンパスには、JR東日本が提携しているさまざまな企業からの特典があります。
これにはかなりの量があって、すべて活用すればJREポイントが数万ポイントももらえる場合もありますよ。
●JR東日本「旅せよ平日!JR東日本たびキュン?早割パス」(通称:キュンパス) 特典提供対象一覧は→こちら(PDF)
たとえば、JRE POINTにえきねっととJRE BANK口座を連携した状態でキュンパスを購入すると、抽選で1,000人にJRE POINTが3万ポイントもらえるキャンペーンがありますので、JRE BANKに口座を開設している人なら、この抽選に参加してみてみましょう。
●JRE POINT「キュンパス×JRE BANK30,000ポイントプレゼントキャンペーン」は→こちら
また、キュンパスを購入した人がJRE POINTに登録してあるSuica電子マネーで買い物をすると、期間中に利用した合計金額1,000円を1口として、JRE POINT1万円相当が当たるキャンペーンも開催されています。
●JRE POINT「「キュンパス」購入者限定 お買いものはSuicaで!JRE POINTプレゼントキャンペーン」は→こちら
さらに、ビューカードでキュンパスを購入した場合は、抽選で1,000人に5,000ポイントが当たるキャンペーンもあります。こちらは事前エントリーする必要もないので、ビューカードで購入するだけで参加できますよ。
●ビューカード「ビューカード会員限定「キュンパス」ご利用キャンペーン」は→こちら
ほかにもNewDays、NewDaysKIOSK各店舗でキャンペーンコードを入力すれば10%オフクーポンがもらえたり、東京駅のグランスタ東京やホテルで10%割引が適用されたりします。
キュンパスを購入して旅行計画を立てたら周辺に割引対象店舗がないか、しっかりチェックしておくといいでしょう。
青春18きっぷと比べてどっちがお得なの?
「青春18きっぷ」の料金は連続した3日間連続で1万円、5日間連続で1万2,050円。2025年春季の発売は2月14日~4月6日(3日間用は4月8日まで)となっており、使用期間は3月1日~4月10日で約1カ月間以上あります。
青春18きっぷはキュンパスと違い日本全国のJR路線に乗れますが、基本的に特急や新幹線には乗車できず、第三セクターの鉄道は利用できません(一部例外はあり)。
また、青春18きっぷはルールの大幅改定によって、連続した3日間か5日間でしか利用できなくなりました。昔のように日付を空けて利用したり、友だちと一緒に使うことができなくなってしまったのは大きなデメリットですよね。
とはいえ、キュンパスはあくまでもJR東日本エリアで平日限定という条件があり、そもそも日本全国のJR路線で使える青春18きっぷとは用途が違います。
それでも、JR東日本エリアに限って言えば、1日や2日の短期間で利用できるほか、特急や新幹線料金も含まれているキュンパスのほうが、お得で使いやすいのではないでしょうか。
■青春18きっぷの特徴
【メリット】
・休日も利用できる
・日本全国のJR路線、BRT等で利用可能
・期間が1カ月以上ある
【デメリット】
・基本的に特急や新幹線は利用できない(特急券が別途必要)
・基本的に第三セクターは乗れない(特例はあり)
・連続した3日間か5日間で利用する必要があり
■キュンパスの特徴
【メリット】
・特急や新幹線も乗り放題
・第三セクターも利用可能
・1日間から利用できる
・お得な割引サービスが多い
【デメリット】
・基本的にJR東日本エリアしか利用できない
・平日しか利用できない
・えきねっとでしか買えない
・期間は1カ月間
まとめ
いかがでしょうか? JR東日本の「旅せよ平日!JR東日本たびキュン早割パス」(キュンパス)は、平日限定とはいえ、かなりお得なきっぷであることがお分かりいただけたと思います。
キュンパスは、平日に休みを取りにくい会社員には条件が厳しいですし、基本的にJR東日本エリアでしか利用できませんが、それでも特急や新幹線、第三セクターの鉄道にも乗り放題でこの価格はかなり激安でしょう。
会社員の筆者もなかなかキュンパスを利用できないんですが、もし、平日に休めるならキュンパスをもっと利用していると思います。
※文中の価格はすべて税込みです。