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ウーバーイーツの注文が届かない? 配達遅延が頻発するのは「見えない配達員不足」?

家から出たくないとき、料理をしたくないときに食べ物を配達してくれる便利なウーバーイーツですが、最近になり「注文したのに届かなかった」「配達がかなり遅れて料理が冷めていた」といったトラブルを耳にすることも少なくありません。

ウーバーイーツの注文が届かない?配達遅延が頻発するのは「見えない配達員不足」?1
(画像はスマホライフPLUS編集部で作成)
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実はこの背景にあるのは、配達員不足などの問題です。

この記事では、ウーバーイーツが直面している課題と、その解決策の可能性について詳しく解説します。

ウーバーイーツの「見えない配達員不足」

ウーバーイーツの「見えない配達員不足」?1
(画像は「ウーバーイーツ」公式サイトより引用)

ウーバーイーツの配達遅延問題を理解する上でまず見過ごせないポイントが、配達距離の長期化による「見えない配達員不足」です。

たとえばコロナ禍においては、都心部の短距離配達で一般的に1時間に4件程度の配達が可能でした。一方で2025年現在では、フードデリバリーの需要減退に加えて配達可能エリアが拡大したことで、1件あたりの配達距離が伸び、結果として1時間に処理できる件数が2件程度に半減しているケースが少なくありません。

この変化を「ウーバーイーツ側」の目線で捉えると、従来と同じ量の注文を処理するには、単純計算で配達員を2倍に増やす必要があることを意味します。配達員1名が従来の半分しか配達しないならば、人員を倍にする必要があるためです。

しかし実際には配達員数が急増しているわけではなく、これが「見えない配達員不足」として現れています。

配達の効率性の低下

ウーバーイーツは配達エリアの拡大などを背景に、配達効率を上げるため、2件同時配達(ダブル配達)や3件同時配達(トリプル配達)を積極的に導入しています。しかし、このシステムには根本的な課題があります。

配達の効率性の低下?1
(画像はスマホライフPLUS編集部で作成)

典型的なダブル配達の流れは以下の通りです:

1.1件目の店でAさんの料理を受け取る
2.2件目の店でBさんの料理を受け取る
3.Aさんに料理を届ける
4.Bさんに料理を届ける

この場合、Aさんから見れば自分の料理が届く前に「関係のない店」に寄るため、どうしても配達時間が長くなります。同様にBさんも、自分の料理が最初に受け取られた後、別の場所に寄られることになります。この「寄り道」システムが、顧客満足度の低下と配達時間の延長を同時に引き起こしているのです。

さらに言えば配達員からすると仮にダブル配達やトリプル配達を行ったとしても、1件当たりの報酬が大きいとは限りません。また配達件数が増えるほど、「配達先と連絡が取れない」などのトラブルが増える場合もあるでしょう。

一方的なキャンセル発生も

一方的なキャンセル発生も1
(画像はスマホライフPLUS編集部で作成)

近年特に問題となっているのが、注文の一方的なキャンセルです。実際に筆者が遭遇したのは、配達員からほぼ一方的に注文をキャンセルされて、料金だけを請求されそうになったトラブルです。

筆者の場合、到着時に配達員からかかってきた2コールほどで着信が切れた電話に出られなかった直後にキャンセルされてしまったというものでした。同様のトラブル報告を行うSNSアカウントなども決して少なくはありません。

ほかにも、注文後に長時間待たされた挙句にキャンセルされるケースや、配達員側の都合により注文を取り消されるというケースもあります。

ウーバーイーツの業務の複雑化や「3PR」について

配達員にとっては「ダブル配達」「トリプル配達」など配達そのものの複雑性が増していることに加え、「フードデリバリー」に限らない配達業務の増加も業務の工数を押し上げています。

たとえばフードデリバリーに限らない配達の例には以下が挙げられます。

・買い物代行サービス(ピック・パック・ペイ)
・他社デリバリーの代行(3PR)

つまりウーバーイーツの配達員は「ある店では食事を受け取り、配達をする」「ある店では他社デリバリーを名乗って配達を代行する」など、従来より複雑な業務を担当しています。その一例をいくつかご紹介します。

ONIGO(※イトーヨーカドーと協業)

ONIGO(※イトーヨーカドーと協業)1
(画像は「ONIGO」公式サイトより引用)

ウーバーイーツはイトーヨーカドーと協業し、「ONIGO」というサービスを展開しています。これは、スーパーマーケットの商品を配達するサービスで、食料品から日用品まで幅広い商品を取り扱っています。

ONIGO(※イトーヨーカドーと協業)2
(画像は「ウーバーイーツ」公式サイトより引用)

商品の種類も多く、鮮度管理が必要な生鮮食品もあるため、配達パートナーには従来以上の注意と時間が求められます。また、重量のある食品や日用品を運ぶために従来の自転車での配達が難しくなっており、配達パートナーの確保をさらに難しくしています。

7NOW(セブン-イレブン)

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(画像は「7NOW」公式サイトより引用)

セブン-イレブンとの連携によるサービス「7NOW」はセブン-イレブンの商品をウーバーイーツのネットワークで最短20分以内に届けるサービスです。

7NOW(セブンイレブン)1
(画像は「セブン-イレブン」公式サイトより引用)

食料品だけではなく、セブン-イレブンで売っている日用品も対象となるサービスですが、業務内容が多様化することで「配達員になれば気軽に稼げる」というイメージが薄れつつあると言えるでしょう。

報酬の魅力低下:スキマバイトに流れる配達員も増加中?

業務内容の複雑さを考えると、ウーバーイーツよりも気軽に働けるスキマバイトを選ぶ人が増えているのも事実です。1時間あたりに可能な配達の件数が従来より減る中で、配達エリアが拡大し、業務も複雑化しているため「より単純な仕事を選ぶ」人が増えていると言えるでしょう。

報酬の魅力低下:スキマバイトに流れる配達員も増加?1
(画像は「タイミー」公式サイトより引用)

スキマバイトの代表的なサービス「タイミー」では面接や履歴書が不要で、アプリで簡単に応募できる上、最短1時間から働けるため、空いた時間を有効活用できます。

自由度が高い副業としてコロナの時期に人気を博したウーバーイーツは、「配達員の増加に打ち止め感がある」「サービスを拡大するほど配達員にとっては配達エリアが広がり、業務の複雑性も増す」といったジレンマに今まさに直面していると言えるでしょう。

そして業務が複雑かつ単価が下がるほど、配達員はスキマバイトに流れやすくなっているとも言えるでしょう。

ロボットによる宅配は「配達員不足解消」を実現する?

ウーバーイーツは配達員不足の解消を目指し、自律走行型デリバリーロボットを導入しました。このロボットはAI技術を活用し、歩道を安全に走行しながら料理を運ぶ仕組みです。

実際、東京都内では2024年3月から日本橋エリアで運用が始まっており、料理の温度を保ちながら最大20kgまでの荷物を運搬可能。現在は限定的な運用ですが、少子高齢化や労働力不足への対策として期待されています。効率的なサービス提供と環境負荷軽減にも貢献する取り組みと言えるでしょう。

※サムネイル画像(Image:robbin lee / Shutterstock.com)

スマホライフPLUS編集部

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