通勤・通学で列車を利用していると、何らかのトラブルで遅延したり運休になった場合、ほかの輸送手段に変更する“振替輸送”になることがあります。でも、実はこの振替輸送は基本的に紙のきっぷが対象で、Suicaなどの交通系ICカードは対象外なのをご存じでしょうか?

なぜSuicaは振替輸送の対象外なの?
列車が遅延したり運休になったときの「振替輸送」の対象になるのは、紙のきっぷや回数券(おトクなきっぷ含む)、定期券区間(Suica定期券含む)だけで、Suicaのチャージ残高で乗車していた場合は対象になりません。

そもそも“振替輸送”とは、トラブルによって遅延したり運行不能になった場合、持っている乗車券の乗車区間を別の“指定された輸送機関”を追加運賃なしで利用できる制度です。
あくまでも、目的地に行けなくなったときの臨時的な措置なので、振替輸送を利用するには“あらかじめ行き先が確定していること”が必要です。
しかし、Suicaで乗車した場合は降りる駅が確定していないため、振替輸送の対象外になってしまうんですね。
もちろん、「Suica定期券」の場合は定期券区間があらかじめ確定しているので対象となりますが、それでも定期券区間以外で乗車している場合は対象外となるため注意が必要です。
これは、Suicaの交通系ICカードでも同じで振替輸送は対象外になります。ちなみに、JR西日本の「ICOCA」は2019年3月15日までチャージ残高での乗車でも振替輸送の対象になっていましたが、現在は対象外となっていますよ。
●JR東日本「Suicaのチャージ分での利用では振替乗車の対象にならない理由はなんですか」は→こちら

新幹線のチケットレスはどうなるの?
現在、新幹線ではSuicaなどの交通系ICカードを紐づけたチケットレスサービス「スマートEX」や「新幹線eチケット」が利用できます。この場合も乗車区間は確定していますが、新幹線には振替輸送の制度が設けられていないため、運休時は原則として払い戻し対応となります。
また、乗車中の新幹線が2時間以上遅れたり、途中で運休した場合には特急料金が払い戻されます。その際は、みどりの窓口で手続きを行う必要があります。
●えきねっと「列車の運休・システムトラブル時のお取扱い」は→こちら
●スマートEX「列車の遅れや運休に伴い、旅行を中止する場合は自分で払戻をするようにとのことだが、どうすればいいですか?」は→こちら

まとめ
いかがでしょうか? Suicaのチャージ残高で乗車している場合は振替輸送の対象外となるため、旅行や長距離移動の際には紙のきっぷを利用しておく方が安心です。
首都圏では、列車のトラブルによる遅延は日常茶飯事なので、このようなルールがあることは覚えておきましょう。
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