小中学生のスマホ所有率は年々上昇傾向にある。GIGAスクール構想の進展により、学校でのインターネット利用も広がっている。こうした背景を踏まえ、モバイル社会研究所は小中学生の1日のスマホ利用時間を調査した。

1日のスマホ利用時間、小学生高学年は1時間超、中学生は2時間超

モバイル社会研究所は2024年11月、全国の小学生・中学生とその保護者1,300人を対象に、1日のスマホ利用時間を調査した。
学年別に勉強目的と勉強以外で見ていくと、小学生低学年は1日平均38分、小学生高学年では平均78分、中学生になると平均145分と、2時間を超える結果となった。

次に比較可能な関東地域の小中学生を対象に、2022年〜2024年にかけて、関東地域の小中学生のスマホ利用時間(勉強目的・勉強以外を含む)を比較したところ、全学年で2024年の平均利用時間は前年を上回る結果となった。特に小学生高学年では前年より26分増加しており、伸び率が顕著だった。この増加傾向は、スマホの所有率の上昇と関連している可能性が高く、特に小学生高学年の所有率が最も大きく伸びていることが背景にあるとみられる。
スマホを所有する小学生低学年は、1日の利用時間90分を超える

スマホを子どもに持たせているかどうかによって、1日の利用時間にどのような差が見られるかを分析した。小学生低学年でスマホを所有している場合、1日あたり平均99分と1時間半を超えることが分かった。続いて小学生高学年でスマホ所有している場合は平均123分、中学生でスマホを所有している場合は平均161分と、スマホを持っていない児童・生徒に比べ、どの年代でも大きく上回る結果となった。
また、勉強での利用時間は短く、多くが動画視聴やゲームなどの娯楽目的で使っていることがうかがえる。
スマホの利用時間が長くなると、視力の低下や外遊びの減少による体力低下、さらには成績への影響も指摘されている。デジタル機器による影響を踏まえ、各家庭で使用時間や利用場所のルールを話し合い、賢くスマホと付き合うことが望ましいだろう。
出典:【モバイル社会研究所】
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