テレワークやハイブリッド勤務が定着し、オフィスでの「何気ない会話」が減ったと感じる人も多いのではないだろうか。プラス株式会社ファニチャーカンパニーが実施した「オフィスでの雑談に関する調査」では、雑談が組織の雰囲気や働く意欲を左右する重要な要素になっていることが明らかになった。今回はその実態について詳しく見ていこう。

雑談が多い人ほど、職場にポジティブな感情を持つ

プラス株式会社ファニチャーカンパニーは従業員数100名以上の職場で働くオフィス勤務の会社員500名を対象に「オフィスでの雑談」についてのWEB調査を実施した。まず、「1日にオフィスで雑談をしている時間」について尋ねたところ、最も多かったのは「5〜15分程度」(32.2%)、次いで「15〜30分程度」(21.8%)、「ほとんどしない」(22.2%)という結果だった。全体の約8割が1日30分以内と回答しており、オフィスでの雑談時間は決して長くないことがわかる。

しかし、雑談時間の長さによって職場への満足度に大きな差が見られた。1日30分以上雑談をしている層では、「今の職場に満足している」と答えた人が71.4%にのぼった。一方で、ほとんど雑談をしない層では満足度が3割を下回る結果にとどまった。雑談が多い人ほど職場への愛着やモチベーションが高く、心理的な安心感を感じやすい傾向があることが示された。雑談は単なるおしゃべりではなく、職場の人間関係を保ち、安心して働ける雰囲気をつくるうえで欠かせない存在と言える。
雑談が生むのは「気分転換」だけではない?

では、なぜ雑談が職場満足度を高めるのだろうか。調査で「雑談によって役立ったこと」を尋ねたところ、最も多かったのは「気分転換になった」(52.2%)。次いで「情報共有や認識合わせができた」(42.0%)、「チームの雰囲気がよくなった」(32.0%)、「アイデアや気づきが生まれた」(31.4%)、「ミス・トラブル防止につながった」(13.2%)と続いた。雑談は単にリフレッシュの時間にとどまらず、仕事の質やチーム運営にも良い影響を与えていることが分かる。何気ない会話の中で新たな発想が生まれたり、互いの考えを知ることで誤解や行き違いを防げたりと、雑談は働きやすさを支える仕組みの一部になっているようだ。
働き方が変化し、一人で仕事を進める時間が増える今だからこそ、ちょっとした雑談の大切さが見直されてきている。仕事の合間の何気ない会話が、チームの雰囲気を良くし、仕事を円滑に進める力を持っているのかもしれない。
出典:【プラス株式会社ファニチャーカンパニー】
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