昨今、小売店や飲食店などでは、人件費の削減や買い物の効率化を目的とした「セルフレジ」の導入が世界中で続いている。店側も客側もメリットがあるのは分かるが、果たしてセルフレジの導入はすべての人に使いやすい仕組みになっているのだろうか。StoreProは今回、2歳以上の未就学児〜小学生の子どもを持つ親を対象に、「子連れセルフレジのリアルな困りごと」に関する調査を実施。子連れの親が抱く、セルフレジへのストレスや求めるものなどについて見ていこう。

子どもの「やりたい」に周りの視線を気にしてしまう?

今回の調査結果から、子どもと一緒に買い物するときにセルフレジを使う理由について回答を見てみると、「レジが混んでいるときに早く済ませたい」という声が58.5%で半数以上という結果に。また、「子どもがセルフレジをやりたがる」といった、効率化とは逆の“やりたがる”という声も32.2%と多かった。セルフレジに対して抱いている不満についても回答を見てみると、「バーコードの読み取りが上手くいかない」「子どもがいるとスムーズに使えない」「トラブル時に不安」といった声が多く、セルフレジの使いやすさは、利用者自身の操作スキルに左右されることが分かった。

子どもがセルフレジのレーンに行くと、「レジ操作をやりたがる」といった声は8割以上にも上る。もちろん、自分で会計する経験や達成感は子どもの成長やこれからのために重要な経験と言える。しかし、子どもがセルフレジを操作することに感じていることを尋ねたところ、「基本的に見守るが時間がかかるので大変」「周囲に迷惑がかからないか気になる」といった声も多く、実際に周りの反応や視線を気にしている人は6割弱に上るということが明らかになった。
子連れのセルフレジ利用で工夫していることとは?

子連れでセルフレジを利用する際、工夫していることについて回答を見てみると、「子どもに一部だけ操作させる」「時間に余裕のある時だけ利用」といった声がそれぞれ3割を超える結果となった。一部でも子どもに操作させてあげたいという気持ちや、余裕のあるタイミングで体験してほしいという親心が伝わる結果だ。

また、セルフレジにあったら嬉しい機能について尋ねたところ、「子連れ専用レーン」「子ども向けの簡易モード」「商品をまとめてスキャンできる機能」といった声が集まった。今後さらに増えることが予想されるセルフレジだからこそ、子連れ利用者の声を踏まえたレジ開発が今後求められるだろう。
出典:【StorePro】
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