米大統領に就任したドナルド・トランプ氏がモチーフとなり、発行されたミームコイン「$TRUMP」。発表直後に急騰し、時価総額は一時約150億ドル（約2兆3400億円）となるなど、大きな話題を集めました。
トランプ大統領をモチーフとするミームコインが注目を集める中、即座にトランプ夫人もミームコイン「$MELANIA」をローンチ。米大統領と夫人の過去にないこの動きに大きな注目が集まっています。
ではトランプ夫人のミームコイン「$MELANIA」は日本から購入しても問題ない暗号資産なのでしょうか？具体的に見ていきましょう。
トランプ氏ミームコイン「$TRUMP」は本物？
トランプ大統領が発行したミームコイン「$TRUMP」は、2025年1月17日に発表され、ソラナブロックチェーン上で展開されています。
そして続くメラニア・トランプ夫人のミームコイン「$MELANIA」は1月20日に発表されました。
Truth Socialにてトランプ大統領が「$MELANIA」に関するポストをシェアしていることから、トランプ大統領自身のコインと同様、実質的に大統領公認のミームコインと考えていいでしょう。
冒頭でもご紹介した通り、「$TRUMP」は発行直後から価格が急騰、大きな注目を集めました。そしてメラニア夫人のコイン「$MELANIA」は「$TRUMP」ほどの急騰は見られないものの、ミームコインとしてのインパクトは大きく、間違いなく注目度が高いコインです。
国内でも1月20日、金融事業などを手掛けるGFAグループの子会社であるGFA Capitalが「$TRUMP」を購入したことを発表。また、「$MELANIA」への投資も開始したことを明らかにしています。
ミームコインの発行目的は？
まず「$TRUMP」の発行目的は基本的に「大統領選勝利と就任を祝うもの」です。そして「$MELANIA」も同様と考えられます。加えて、夫人の関連団体の資金調達という目的もあると推察されます。
$MELANIA公式サイトで公開されているトークンのディストリビューションによると、35％は夫人のチームへのベスティングに割り当てられています。
ベスティングとは権利の割り当てを意味し、株における「ストックオプション」に近いものです。そして権利が確定完了するのは13カ月目。つまり2025年1月の発行から13カ月以上が経ったあと、メラニア夫人の関連団体が資金調達のために市場放出するという可能性は十分考えられます。
つまり債権や金、大手企業の株式など積立投資に適する中長期的な投資対象として、「$TRUMP」「$MELANIA」を考えることには一定の危険性があります。
トランプ夫人の「$MELANIA」は日本から購入しても安全？
本稿でも触れた通り、国内でもトランプ大統領及び夫人のコインを上場企業が購入する例が出ています。
では、日本の一個人が国内から安全に「$MELANIA」を購入することはできるのでしょうか？
まず「$MELANIA」は2025年1月現在、国内の暗号資産取引所では扱われていません。そのため、海外取引所を利用する必要がありますが、セキュリティリスク、取引所の信頼性、資金の保管方法など、様々な観点から注意が必要です。
加えて海外の取引所は、日本の法に基づく取引所としての許認可を得ているとは限りません。つまりトラブルが起きた際に、日本の法に基づく補償が受けられるとも限りません。
価格のボラティリティにも注意
ミームコインの特徴として、極めて高いボラティリティ（価格変動性）が挙げられます。「$MELANIA」や「$TRUMP」などのミームコインは、ソーシャルメディアでの話題性や投機的な取引により、短期間で数倍から数十倍の値動きを示すことがあります。このような激しい価格変動は、大きな利益機会となる一方で、投資額が短時間で大きく目減りするリスクも伴います。
投資を検討する際には、自己責任原則のもと、リスクを十分に理解した上で判断することが重要です。
※サムネイル画像（Image:Shutterstock.com）※画像は一部編集部で加工しています
