応援したい自治体に寄附をすると、地域の名産品など返礼が届くふるさと納税。寄附金控除が受けられる制度だが、寄附金控除を受けるための手続きを行っていない人が25%もいることが判明した。確かに確定申告を初めて経験すると難しいと感じるかもしれないけれど、今はワンストップ特例制度などもあり、簡単に手続きができる。なぜ寄附金控除を手続きをしない人がこれほど多いのか逆に不思議に感じるが、その理由を紹介しよう。
ふるさと納税を活用しつつも、寄附金控除の手続きは「やり方がわからない」「面倒」
ふるさとチョイスを運営する株式会社トラストバンクは、2025年1月29日～2月3日の期間、全国20歳以上の男女1,566名を対象に「ふるさと納税の確定申告に関する実態・意識調査」を実施した。
ふるさと納税の寄附金控除を受けるためには「ワンストップ特例制度」か「確定申告」での手続きが必要。このことを知っているかと尋ねると、全体の65.3％の人が「知っている」と回答。職業別にみると、公務員は92.0％が制度を「知っている」と回答した一方、自営業では「知らない」と回答した人が53.8％で、職業ごとで認知度に差がみられた。
では、「知っている」と答えた人は手続きを行っているのだろうか? 手続きが必要と知っている人に、「ふるさと納税をして寄附金控除を受けたことがあるか」を尋ねると25.2％の人が「受けたことがない」と回答。その理由は、「手続きの仕方を知らない」39.8％、「手続きが面倒だから」34.0％と続いた。
初めての手続き、約半数が「簡単」若年層ほど「難しかった」
過去に寄附金控除を受けるために行った手続き方法を尋ねると、「ワンストップ特例制度」が42.6％、「確定申告」が38.7％とほぼ同程度の割合に。年代別でみると、20～50代はワンストップ特例制度を活用する人の方が多いが、60代以上は70.0％と大半の人が確定申告で手続きをしていることが明らかとなった。
確定申告をする際の申告方法については、インターネット63.9％、税務署33.4％、郵送19.6％だった。
初めて手続きを行ったときの難易度を尋ねると、半数以上の52.4％の人は「簡単だった」と回答。年代別でみると、「難しかった」と答えた割合は20代で71.4％、30代で55.0％、40代で42.3％、50代で34.2％、60代以上で22.9％と、意外にも若年層ほど「難しかった」と感じる人が多いことが判明している。
今回の調査では、寄附金控除を受けるための仕組みの認知度がまだ十分でないことがわかった。一方で、初めての手続きを振り返って「簡単だった」と答える人が半数を超えており、やってみると意外と難しくないが、なんとなく難しそうと感じている人が多いことが想像できる。
ふるさと納税を行った人は今一度申告漏れがないかを確認し、期間内に確定申告ができるよう準備を進めることをお勧めする。
出典:【ふるさとチョイス】
※サムネイル画像（Image:Shutterstock.com）※画像は一部編集部で加工しています
