家計の管理方法に「お小遣い制」を取り入れている家庭もあるだろう。「お小遣い制」というと“自由がきかない”といった印象もあるが、平均額はいくらくらいなのか、そこに不満はないのかなどが気になるところだ。株式会社Clamppyでは、婚姻済の全国の男女に「お小遣い制に関する意識調査」を実施。実際のお小遣い額や満足度などリアルな声とともに見てみよう。
1~2万円がボリュームゾーン。2万円を下回ると不満が出やすい傾向に

離婚問題の情報提供メディア「ツナグ離婚弁護士」を運営している株式会社Clamppyでは、2025年2月17日~3月3日、婚姻済の男女1236人に、WEBアンケートで「お小遣い制に関する意識調査」を実施。
調査結果によると、実際にもらっているお小遣い額は、男性は1万5000円~2万円、女性は1~2万円が最も多い結果となった。この金額は多いのか少ないのか、世帯年収や家族構成、計画性によっても異なってくるだろう。では、そのお小遣い額に対して満足度はどうだろうか。

現在のお小遣い額に対する満足度を尋ねると、比較的どの金額でも満足度が高いことがうかがえる。「自分自身に物欲があまりなく、お小遣いをもらっても使い切れていないことが多いので、現在のお小遣いで満足している」(40代・男性)、「家庭や子どものために使うことが多く、自分のものを使っている時間がない」(20代・女性)といった声が挙がった。
一方、2万円未満になると不満の割合が増えてくる傾向に。4~5万円でも不満の割合が30%を超えてくる結果となった。
お小遣い制で不満を感じたことは「ない」が85%!不満を感じる理由は「不公正さ」が最多

お小遣い制が原因で配偶者に不満を感じたことがあるかを尋ねると、「ない」と答えた人が85%に及び、意外にもお小遣い制には納得しているようだ。お小遣い制と聞くと、自由に好きなものを買ったり食べたりすることが難しくなるというイメージはないだろうか。もっと不満に感じる人は多い印象もあったが、調査では不満に感じる人は15%ほどだったことが分かった。では、15%の人が感じている不満の理由とは何か。

お小遣い制が原因で配偶者に不満を感じる理由として、最も多いのが「相手が好きなようにお金を使っているのが不公平だから」(32%)だった。続いて「少ない金額でやりくりしているのに、お金の使い方に口を出されたから」(21%)が2位に。
「自分の給料は少ないのに小遣い以外は家計に回され、さらにその中から妻が自由に使っている。妻の給料は全額妻の口座に貯金され、自分は使うことができない」(40代男性)、「私は専業主婦で、自分の収入がないうえ、自由に使えるお小遣いも与えられていない。夫は一生懸命働いてくれているのだから、付き合いや多少お金を使うのはいいが、やはりうらやましくなる」(30代女性)など、自分は管理されているのに、相手は自由に使えるという不公平さが不満につながっているようだ。
また、「お小遣いに関して自分なりに計画を立てて好きなものに使っているのに、それについて小言を言われたときはちょっと不快感が募った」(40代男性)といった声も。
少ない金額でやりくりをしている中で、使い方まで管理されることに不満を覚える人は多いよう。
お小遣い制を円満に運用するためには、2万円を下回らない金額設定を検討することや、不公正さをなくすために話し合いが不可欠だ。また、急な出費への柔軟な対応や、自由裁量を持たせることも大切なのかもしれない。夫婦間で認識のズレがあると不満につながる原因になるため、価値観の共有も満足度を高める要素の一つになるだろう。
出典:【ツナグ離婚弁護士】
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