Windows 10やWindows 11にデフォルトで付属する『OneDrive』にストレスを感じている方は多いのではないでしょうか?
たとえば、Excelファイルの保存先を『OneDrive』に指定してしまうと、以降の保存先も自動的に『OneDrive』になってしまいます。
さらに、『OneDrive』には「ドキュメント」「ピクチャ」などのフォルダーがあり、これらはWindowsの標準フォルダーと同じ名称です。そのため、ローカルに保存したかったファイルを誤ってクラウドに同期し、意図せず『OneDrive』を利用してしまうケースが発生しやすくなっています。
そこで今回は、改めてWindowsの『OneDrive』は本当に必要なのかを解説します。結論から言えば、Googleドライブなど他のクラウドサービスを利用している方にとっては不要な場合が多いでしょう。後半では、『OneDrive』の同期を解除する方法についても詳しく紹介します。
OneDriveの基本機能と利用メリット

Microsoftが提供するクラウドストレージサービス「OneDrive」はWindows 10/11にプリインストールされ、OSとの深い連携が特徴です。
主要機能及び利用メリットとしては
・5GBの無料ストレージ(Microsoftアカウント作成時)
・ファイルの自動バックアップ(デスクトップ/ドキュメント/ピクチャフォルダー)
・複数端末間での同期機能
・Office 365連携(Word/Excel/PPTのリアルタイム共同編集)
・バージョン履歴管理(過去30日間の変更履歴保持)
が挙げられます。
これらの機能はMicrosoft 365サブスクリプション(有料)と組み合わせると、1TBの大容量ストレージが利用可能になります。(※Microsoft 365 Personalの場合)総じてMicrosoft 365を利用しているなどマイクロソフト製品の利用機会が多い方であれば、サブスクリプションを通じてOneDriveを使うことで個人利用はもちろん、業務用途での活用幅も広がります。
Windowsに付属する『OneDrive』は不要?
WindowsにプリインストールされているOneDriveは、クラウドストレージサービスとして便利ですが、不要な場合には削除しても問題ありません。特に、GoogleドライブやDropboxなどをメインで利用している場合、OneDriveへの乗り換えは決して必須ではありません。
ただし、OneDriveを安易にアンインストールしてしまうと、思わぬデータ消失につながる可能性があります。なぜなら、知らないうちにファイルが同期されていた場合、アンインストールによってOneDrive上のファイルだけでなく、PC内のファイルも削除されてしまうことがあるためです。アンインストールを実行する前に、バックアップ機能を停止、同期の解除を行い、必要なファイルがOneDrive内に保存されている場合には、PC内の別の場所や外付けストレージにバックアップしてからアンインストールを実行しましょう。
とはいえ先にも述べた通り、Windowsユーザーでマイクロソフト製品の利用機会が多い人の中には、OneDriveの利用に「適しているユーザー」も中にはいるはずです。そこで今回はOneDriveの必要性を判断する3つのポイントをご紹介します。

【1】Officeアプリの使用状況
OneDriveを利用する中でもっとも同期する機会が多いのは、Officeアプリでしょう。無料版のOneDriveは大容量ファイルの同期には容量が小さいためです。
たとえばWord/Excelを頻繁に使用しており、複数人での共同編集が必要な場合は、OneDriveがそのワークフローの要となり得ます。
一方でWord/Excelの利用があくまで個人的なものならば、OneDriveを使うからこその柔軟な同期や共同編集の恩恵が小さく、あまり意味を感じられないでしょう。
【2】5GB(無料版)の容量で十分か
無料版5GBでは4K動画やRAW画像の保存には不足しますが、テキストファイルや標準解像度写真の保存には十分です。
一方で有料版はコストパフォーマンスの面でDropbox/Google Driveと比較検討が必要です。たとえば1TBの大容量ストレージが利用可能な、Microsoft 365 Personalは月額2,130円です。
【3】マルチデバイス環境の利用頻度
スマートフォン・タブレット・PCを3台以上使い分けるユーザーには、自動同期機能が作業効率を向上させます。特にデスクトップパソコン(Windows)とSurfaceシリーズを併用するなど、Windows環境の端末を複数台使用している場合、OneDriveの同期機能は真価を発揮することがあり、前向きな利用の検討も価値があります。逆に単一デバイスのみ使用する場合、必要性は低下します。
代替手段との比較

OneDriveの無料版で使えるストレージは5GBのため、主に無料版の容量を重視する場合は、GoogleドライブやiCloudで十分だと言えるでしょう。
OneDriveの同期解除をするには?
同期を解除する手順は以下の通り。




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