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デジタルオーディオプレーヤー(DAP)はもう不要? ドングルDACのススメ

かつてiPodに代表される『DAP(Digital Audio Player)』を持ち歩いて、音楽を聴いていた方は少なくないでしょう。従来、DAPは音楽再生に特化した専用デバイスとして、音楽好きの支持を集めてきました。

しかし、近年は「デジタルオーディオプレーヤー(DAP)不要論」が高まりつつあるのも事実。そもそも『iPod』のような音楽再生に特化したデバイスの入手性が悪化していることもその要因でしょう。iPodは2022年に全シリーズの販売を終了しています。

デジタルオーディオプレーヤー(DAP)の現状1
(画像は「Apple」公式サイトより引用)
この記事の画像(3枚)

そこで注目されているのが、スマートフォンに接続するだけで高音質化を実現できる「ドングルDAC」です。小型で持ち運びやすく手軽に音質を向上させられるドングルDACは、スマホをDAPの代替として使う際のデバイスとして存在感を増しつつあります。

今回は「ドングルDAC」とは何かご紹介します。

ドングルDACの台頭

冒頭でもご紹介した通り、デジタルオーディオプレーヤーは従来よりも市場での存在感が薄れているのは間違いありません。スマホ一台でストリーミングサービスを楽しむのが音楽の一般的な楽しみ方として定着しつつあるためです。

もっとも「スマホ」は必ずしも音楽を楽しむデバイスとして優れているとは限りません。デジタルオーディオプレーヤーの方が高音質に再生できるケースが多いです。そこで「高音質」に機能や設計を振り切るような形で、高負荷のヘッドホンを十分に鳴らすための強力なアンプ部や、緻密な演算で原音再生を図る高品質なDACを搭載しているデジタルオーディオプレーヤーも存在しているのも事実です。しかしそれらの端末は、スマホとは別に購入するには非常に高価なのが現実となっています。

そこで注目されているのが、スマートフォンと有線イヤホンの間に接続するだけで手軽に音質を向上できるドングルDACです。人気の理由はコンパクトで持ち運びやすく、スマートフォンの音質を大幅に改善できるため。比較的安価(※1万円前後から高性能なものが手に入る)のも要因で、デジタルオーディオプレーヤーを別に持ち運ぶのではなく、音楽再生時にいつものスマホにドングルDACを接続すれば十分という方が増えつつあります。

ドングルDACの音質向上技術の仕組みとは?

先ほど、スマホは必ずしも音楽再生向けのデバイスとして優れているとは言えないという趣旨のことを述べました。その理由はスマートフォンで音楽を再生する場合、その内蔵DACがハードウェアとして優れているとは限らないためです。カメラ性能やチップ性能の向上を優先し、内蔵DACそのものは廉価なものを採用しているかもしれません。

つまりドングルDACは、内蔵DACよりも優れたハードウェアを使用することで音質向上を実現するデバイスです。

ドングルDACの音質向上技術の仕組みとは?1
(画像はスマホライフPLUS編集部で作成)

ドングルDACの音質向上技術の核心は、デジタル信号を高精度なアナログ音声へ変換するプロセスにあります。この技術はスマートフォンだけでなく、PCオーディオ環境でも広く普及しており、特にUSBケーブル経由で接続される「USB DAC」として標準的に利用されています。

従来のPC内蔵DACが抱えるノイズ問題を解決するため、USB DACは遮断設計や専用電源を採用。デジタル信号のクリーンな変換を実現しています。

総じてドングルDACをスマホに接続することで、楽曲再生時の音のディテール、臨場感、楽器の分離感が向上します。

またスマートフォンの内蔵ヘッドホンジャックは電気ノイズや干渉を受けやすいですが、ドングルDACはデバイスの内部オーディオ回路をバイパスすることで、ノイズを低減し、よりクリーンなオーディオ出力を実現します。

おすすめのドングルDAC(例)

では具体的にどのようなドングルDACを購入し、スマホに接続すれば良いのでしょうか?

まず、ドングルDACは各社から多数発売されています。そのうえで初めて購入する場合、1万円程度の安価なものを入手することをおすすめします。1万円を大きく上回るDACを購入する場合、廉価なデジタルオーディオプレーヤーとの価格差が小さく、わざわざドングルDACを利用するメリットが感じられない場合も少なくないでしょう。

1万円以下で入手可能なドングルDACのおすすめ製品には、一例として水月雨(MOON DROP)の『破暁 – DAWN PRO』が挙げられます。

おすすめのドングルDAC(例)1
(画像は「Amazon」より引用)

『破暁 – DAWN PRO』は高性能DACチップ「CS43131」をデュアル搭載し、左右チャンネルを独立処理することで、原音に忠実な再生を実現しています。3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスダブル出力を兼備し、4Vrmsの高出力で多様なヘッドホンやイヤホンを駆動できる点が特徴的です。

また、100段階の物理ボリュームコントロールで、スマートフォンの画面を操作せずに直感的な音量調整が可能。音楽ゲームや映画鑑賞からハイレゾ音源の再生まで、多様なシーンで真価を発揮するバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。

ドングルDACがあれば「デジタルオーディオプレーヤー」はもう不要?

従来はPCオーディオの世界で親しまれていた「DAC」が小型化し、スマホと接続して楽しむことができるようになったのは「スマホでの音楽の楽しみ方」を大きく広げるものです。

「スマホにドングルDACを繋げて音楽を聴いている」という使い方が一般的になりつつあり、スマホとオーディオプレーヤーを別々に持ち歩くメリットは小さくなっているでしょう。

とはいえDAPとドングルDACはどちらが優れているというわけではなく、使用環境や目的によって選択すべきでしょう。

・DAPを選ぶべき人: 音楽に没頭したい、スマートフォンとは別に専用機を持ちたい、バッテリー持ちを重視する、最高音質にこだわる方
・ドングルDACを選ぶべき人: 持ち運びの手軽さを重視する、コストパフォーマンスを重視する、既存のスマートフォンで高音質を楽しみたい方

そのうえでストリーミングサービスを愛用しているなど「スマホで音楽を楽しむことを重視しているにもかかわらず」「スマホで聴く楽曲の音質に、いまひとつ納得がいかない」という方はぜひドングルDACを試してみてください。音楽の楽しみが広がります。

※サムネイル画像は(Image:​「Amazon」より引用)

スマホライフPLUS編集部

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