スマートフォンをはじめ、外出先で使用するためノートパソコンやタブレット、モバイルバッテリーなどのデジタル端末を持ち歩いている人も多いだろう。そこで気をつけたいのが、発煙や焼損など。時には重大な事故につながりかねない。そのような事故を未然に防ぐポイントについて紹介する。
デジタル機器の事故を防ぐために!正しい取り扱い方法とは?

製品評価技術基盤機構「NITE(ナイト)」は、デジタル機器について事故を起こさないための正しい取扱方法について注意喚起した。デジタル機器には、USB(Universal Serial Bus)充電コネクターが備わっており、液体や異物が侵入すると発煙・焼損する恐れがあるそうだ。また、デジタル機器にはリチウムイオン電池が使用されており、各メーカーで衝撃評価を実施してはいるものの、想定以上の落下などによる強い衝撃が加わって電池に傷や変形が生じると、落下後に異常発熱する事故も確認されているという。
では、どんな点に気をつけたらよいか。まず1つは「充電コネクターに液体や異物を侵入させない」、2つめに「破損や変形した充電コネクターは使用しない」、3つめに「リチウムイオン電池内蔵製品は丁寧に扱う」ということだ。次に詳しく紹介しよう。
充電コネクターに異物や液体を入れないで!思わぬ発熱や発火の原因に

・充電コネクターに液体や異物を侵入させない
ノートパソコンやタブレットなどのデジタル機器や充電ケーブルのコネクター部に液体や金属片、細かいごみなどの異物が侵入した状態で充電すると、コネクター内部で異物に電流が流れてトラッキングやショートが発生して異常発熱し、発煙・焼損する恐れがある。日頃から異物が侵入しないよう気を配りたいが、もし侵入してしまったら直ちに使用を中止し、販売店やメーカーに相談するのがよい。
・破損や変形した充電コネクターは使用しない
子どもがいる家庭で注意したいのが、充電コネクター部に鉛筆やハサミ、ドライバー、コンパスなどの異物を入れるなどのいたずら。コネクター内部のピンが破損・変形して別のピンやシェルに接触し、ショートして異常発熱してしまうことがある。また、充電コネクターを斜めに抜き差しすると、コネクター自体が曲がってしまう。すると内部でショートし、異常発熱の原因になる。たとえ手で元通りに戻したとしても、内部は変形したままの状態になっていることもあるため、一度破損や変形した充電コネクターは使用しないほうがいいだろう。
・リチウムイオン電池内蔵製品は丁寧に扱う
ノートパソコンやタブレットは万が一に備えて専用のケースなどに入れて持ち歩くことがおすすめだ。落下によって強い衝撃が加わり電池に傷や変形が生じると、異常発熱することがある。もし落下後に異常発熱や発煙・膨張が見られたら、体や可燃物から遠ざけるといい。そして、直ちに使用を中止し、販売店やメーカーに相談することをおすすめする。
少しの油断が大事故につながる可能性があるため、自身はもちろん周囲にも注意を呼び掛けておくといいだろう。
出典:【製品評価技術基盤機構】
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