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USBメモリ、紛失による情報漏えいリスクがあっても手放せない便利な理由とは?

USBメモリは、その手軽さと携帯性から、長年にわたってデータの保存や移動に活用されてきました。しかし、近年ではクラウドストレージの普及により、USBメモリの存在感は薄れつつあります。

一方、USBメモリには、クラウドストレージにはない独自の利点があります。この記事では、情報漏えいのリスクがあるにもかかわらず、USBメモリが今なお便利であり続ける理由を探っていきます。

USBメモリ、紛失による情報漏えいリスクがあっても手放せない便利な理由とは?
(画像はスマホライフPLUS編集部撮影)
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紛失による情報漏えいが問題視される「USBメモリ」

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(画像はスマホライフPLUS編集部撮影)

2024年3月15日、NEXCO西日本は個人情報が保存されていた可能性のあるUSBメモリを紛失したと発表しました。USBメモリは暗号化していたものの、驚くことに、USBメモリ本体にパスワードを貼り付けていたことでSNS上で話題となりました。保存されていた可能性のある個人情報は、事故を起こした当事者に対して修復に生じた工事費用を請求する「原因者負担金」に関連する氏名、住所、法人名など191人分にも上ります。

USBメモリを紛失し大きな問題となった事案はこれだけではありません。たとえば、2024年8月27日長野県教育委員会の発表によると、県立高校にて校長を務める男性が生徒の個人情報を私物のUSBメモリに保存し無断で校外に持ち出した上、紛失したとして戒告処分となりました。USBメモリには、生徒365人分の氏名や住所、さらに別の生徒130人分の英語のテスト結果が保存されており、USBメモリを拾った人からの匿名の封書が届いたことで事態が発覚しました。

USBメモリは「時代遅れ」?

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(画像はスマホライフPLUS編集部で作成)

紛失リスクがある点や自宅のPCがウイルス感染している場合、感染したPCで使ったUSBメモリを他のPCで使用すると、感染が拡大する可能性があります。つまり紛失やデータ漏洩のリスクが多い機器であると言えるでしょう。

加えて物理的な記録媒体が必要な場合、マイクロSDカードの大容量化も進んでおり「あえてUSBメモリを利用するメリット」は相対的に小さくなっています。

USBメモリが「それでも便利な理由」は何?

このように危険性のあるUSBメモリですが、一方で便利な理由も確かに存在します。

クラウドストレージを利用していない個人・企業とのデータのやり取り

GoogleドライブやDropboxに代表されるクラウドストレージサービスを社内の規定で利用していない企業や、「馴染みがない」「利用機会がない」といった理由で使用していない個人の方も中にはいます。そうした個人・企業に対し、メールに添付できないほど大きいファイルを渡したい場合、USBメモリにファイルを移して手渡ししたり、郵送するのは一つの手です。

対面でのデータのやり取り

対面で他の人とPCを使った作業をしているときや会議のときなど、ちょっとしたデータをやり取りするには「ファイルを一回クラウドストレージにアップしてから共有する」よりはUSBメモリにファイルをコピーして手渡す方が早い場合があります。

「大容量外部ストレージ」としての利用

USBメモリは近年は2TBなど大容量モデルのものが登場しており、なおかつ小型化も進んでいます。そのためUSBメモリをPCに差し込んだままにしておき、簡易的な外部記録媒体としてUSBメモリを使い続けるのも便利です。

スタンドアロンのパソコンにデータを移す際の一時的な記録媒体になる

業務利用されるPCの中にはネットワークに接続することなく、スタンドアロンで利用されるものもあります。この場合、スタンドアロンのパソコンからクラウドストレージにアクセスすることは難しいです。他のパソコンからスタンドアロンのパソコンにデータを移す必要が生じた際の一時的な記録媒体としてUSBメモリは便利です。

パスワードロック機能や高度な暗号化を備えたUSBメモリも存在する

USBメモリにはパスワードロック機能や高度な暗号化を備えた製品も存在します。高度なパスワードロックや暗号化を常日頃から意識した上で、USBメモリを使えば、万が一紛失したとしても「即時に情報が漏洩する」危険性は減らすことが可能。

しかしクラウドストレージを介したデータのやり取りや同時編集などが定着している2025年現在、仮に高度な暗号化をしていても「なぜ物理的な紛失リスクがある機器を使い、デジタルデータを扱う必要があるのか」という点には批判的な見方は根強いと言えます。

やはり重要なデジタルデータを扱う場面では、よほどの必然性がない場合は「USBメモリ」の利用は控えるのが基本的には無難でしょう。

スマホライフPLUS編集部

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