24年12月12日に「iOS 18.2」がリリースされたばかりですが、25年1月28日には早くも「iOS 18.3」が登場しています。今回のアップデートでは計算機の機能復活やSiri、Apple Musicの不具合が修正されているほか、30項目以上の重大なバグ修正が含まれていますので、その内容を詳しく解説していきましょう。
25年1月28日リリースのiOS 18.3は何がどう変わった?
24年9月17日にリリースされた「iOS 18」ですが、25年1月28日には早くも「iOS 18.3」が登場しました。
今回のアップデートでは、計算機の「=」による繰返し計算機能が復活したり、タイプ入力でSiriを使用するとキーボードが表示されない問題、Apple Musicを終了しても音楽が再生され続ける問題などが修正されていますので、以下で具合的な内容をご確認ください。
なお、今回のアップデートではAppleのAI機能「Apple Intelligence」の機能変更や新機能追加も含まれていますが、英語版のみの対応で日本語には非対応です。
【iOS 18.3の主な機能改善箇所】
■計算機の「=」による繰返し計算機能が復活
以前は、計算機アプリで「=」を繰り返し押すと、最後の計算を繰り返す機能がありましたが、実はiOS 18でこの機能が削除されていました。
しかし、今回のiOS 18.3では「=」による繰り返し計算機能が復活しています。意外と便利な機能なのでこれはうれしいですよね。
■タイプ入力でSiriのキーボードが表示されない問題を解決
一部の機種では、タイプ入力でSiriを利用しようしてもキーボードが表示されない問題が発生していましたが、iOS18.3ではこの問題が解決されています。
■Apple Musicを終了しても音楽が再生され続ける問題を修正
iOS 18では、Apple Musicを終了してもそのまま音楽が再生され続ける問題が発生していましたが、iOS 18.3ではこの問題が修正されています。
■黒人の歴史と文化をたたえる壁紙を追加
iOS 18.3では黒人の歴史や文化をたたえるために、黒人クリエイティブチームがデザインした新しい壁紙が追加されています。
設定の「壁紙」で「+新しい壁紙を追加」をタップすると、「ユニティ」で新しい壁紙が確認できますよ。
iOS 18.3のセキュリティアップデートをチェック!
今回のiOS 18.3ではセキュリティアップデートも行われており、30項目以上のバグが修正されています。
たとえば、CoreMediaでは悪意のあるアプリケーションが権限を昇格できる、LaunchServicesではアプリがユーザーの指紋を採取できる、あるいは、Safariでは悪意のあるウェブサイトにアクセスするとユーザーインターフェースのなりすましが行われるといった、かなり怖い不具合も解決されているようなので、早めにアップデートしたほうがいいでしょう。
【セキュリティアップデートの一部抜粋】
■AirPlay
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】ローカルネットワーク上の攻撃者が予期しないシステム終了やプロセスメモリの破損を引き起こす可能性があります
【説明】入力検証の問題が解決されました
■CoreMedia
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】悪意のあるアプリケーションが権限を昇格できる可能性があります。Apple は、この問題がiOS 17.2より前のバージョンのiOSに対して積極的に悪用された可能性があるという報告を認識しています
【説明】メモリ管理を改善し、解放後使用の問題を解決しました
■Kernel
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】悪意のあるアプリがルート権限を取得する可能性がある
【説明】追加の制限により、権限の問題が解決されました
■LaunchServices
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】アプリがユーザーの指紋を採取できる可能性がある
【説明】機密情報の編集を改善することで、この問題に対処しました
■Passkeys
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】アプリがBluetoothに不正アクセスする可能性がある
【説明】これはオープンソースコードの脆弱性であり、Apple Softwareも影響を受けるプロジェクトの1つです。CVE-IDはサードパーティによって割り当てられました。この問題とCVE-IDの詳細については、cve.orgを参照してください
■Safari
【対象機種】iPhone XS以降
【影響】悪意のあるウェブサイトにアクセスすると、ユーザーインターフェースのなりすましが行われる可能性がある
【説明】この問題はUIの改善によって解決されました
●Apple「About the security content of iOS 18.3 and iPadOS 18.3」は→こちら(英語)
まとめ
いかがでしょうか? 今回の「iOS 18.3」は計算機の機能復活やSiri、Apple Musicの不具合が改善されたほか、多数の機能改善が実施されています。
また、30項目のセキュリティアップデートも含まれていますので、まだ、iOS 18にアップデートしていない人は、早めにアップデートしておいたほうが安全でしょう。