生活に不可欠なスマホだが、本体価格の高騰の影響もあり、スマホ周りの支出は年々高くなっている印象を持っている人は少なくないだろう。スマホ関連支出を抑えるために、格安SIMへの乗り換えを検討するユーザーも多いだろうが、果たしてキャリアと格安SIMの間ではどれくらいの支出差があるのだろうか。
端末代にかける費用、キャリアユーザーは高級志向だが、格安SIMは価格重視

電子機器のリファービッシュ品(整備済製品)を取り扱うBack Market Japanが、キャリアユーザーと格安SIMユーザーの購買動向を調査した。すると、両者の間には、通信費用だけではなく、スマホの端末代にも大きな違いが見られたという。
調査は2025年2月、20~70代の大手キャリアユーザーと格安SIMユーザーの男女各500人を対象に実施された。スマホの端末代について尋ねたところ、キャリアユーザーで最も多かった回答は「10万円以上」(29%)で、高額なスマホを購入する人が多い傾向にあった。
一方、格安SIMユーザーは「2万円以上から4万円未満」の端末を購入する人が全体の約3割を占め、価格を抑える人が多かった。昨今のスマホ端末価格が上昇していることを踏まえると、「2万円以上から4万円未満」の購入者は、中古品を選んでいる人が多いのかもしれない。
平均価格としては、キャリアユーザーが71,120円、格安SIMユーザーが50,600円と、その差額は20,520円だった。やはりキャリアユーザーの方が、端末代にもお金をかける傾向にあるようだ。
2年間スマホ支払額、キャリアと格安SIMユーザーの差は約10万円

続いて、キャリアユーザーと格安SIMユーザーに2年間の合計支払額(通信費、端末の月割費、オプション利用費など)を尋ねたところ、キャリアユーザーは「10万円以上20万未満」が26%、「20万円以上」が22%と回答し、2年間で10万円以上払っている人が半数近くいることが明らかになった。一方で、格安SIMユーザーは半数以上が「3万円未満」に抑えており、トータルで見ると、両者の間にかなりの差があることは明らかだ。
全体の平均額として、キャリアユーザーは約15万円、格安SIMユーザーは約5万円となり、格安SIMユーザーはキャリアユーザーに比べて、月額費用を約4,000円、2年間で約10万円節約していることが判明した。これほどの価格差があれば、格安SIMに乗り換える人が続出しそうだが、キャリアユーザーが乗り換えないのはなぜだろうか。

格安SIMに「興味はあるが乗り換えを考えていない」または「興味がなく乗り換えを考えていない」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「長年契約しており、変更の手続きが面倒に感じる」(31%)、「長年契約しており、変更する理由が特に見当たらない」(30%)となり、全体の60%が「長年契約していることで、変更する手間を感じる」ことを理由に、乗り換えを避けていることが明らかになった。
確かに乗り換えの際の手続きなどを考えると二の足を踏んでしまいがちだが、チリも積もれば山となる。年間のコストを考えると、格安SIMを選んでもよいのかもしれない。
出典:【Back Market Japan】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)