通勤時間が長かったり、外出先でスマホを使っていたりすると、会社にいる時間にバッテリー切れしてしまうこともあるでしょう。手元にモバイルバッテリーがない場合、つい職場のコンセントで私用のスマホを充電したくなることもあるのではないでしょうか?
しかし、実は私用スマホの充電はマナー違反どころか、窃盗に該当する可能性さえあります。今回は私用スマホ充電が持つ「危険性」を解説します。

職場で私用のスマホを充電するのは「マナー違反」?

職場で私用のスマホを充電することは、一般的にはマナー違反とされることが多いです。職場は業務を行うための場所であって、私用のスマホを充電することは業務に直接関係しない行為とみなされる可能性があるためです。
また、「会社の電気を使用していること」そのものが問題視される場合もあります。
職場での無断の充電は「窃盗」に該当する可能性があります
法律上、会社の電源を無断で使用して私用スマホを充電する行為は「窃盗罪」に問われる可能性があります。

刑法第245条では、電気も「財物」とみなされており、他人の管理下にある電気を無断で使用すると、たとえ被害額がごく少額であっても窃盗罪が成立する可能性があります。実際、公共の場や店舗で無断でコンセントを使用し、窃盗罪で書類送検された事例も複数報告されています。

そのため、会社が明示的に許可している場合を除き、会社での私用スマホの無断充電は避けるべきでしょう。
オフィスへの私用端末の持ち込みそのものの是非
なお、会社がスマホ充電を許可していない場合、そもそもの就業規則で「私用端末の持ち込み自体が許可されているか」も確認すべきでしょう。特に、情報漏洩のリスクを重視する企業や、工場や金融機関など特定の業種では、私用スマホの持ち込み自体を制限または禁止していることもあります。
ウェブ系の企業のエンジニアなどでは「スマホが業務上必要であり、なおかつ会社側が貸与するスマホだけでは台数が足りないため、私用スマホの持ち込みがOK」といった理由から私用スマホの持ち込みが許可されている場合もあります。
つまり「他の社員がスマホを持ち込んでいるから」といって、自分も許可されているとは限りません。そのため、まずは自社の就業規則を確認するか、上司に確認することが大切です。
職場で私用のスマホを充電するのが容認されるケースの例
一方で、私用スマホの充電が容認されるケースも存在します。
たとえば、業務連絡や緊急時の連絡手段として私用スマホの利用が認められている場合。また、会社が就業規則で「指定された場所・時間での充電は可」と明記している場合や、明確なルールはないものの、充電が黙認されている場合です。
しかし、トラブルを避けるためにも、やはり大切なのは上司や会社の許可を取ること。また、充電が黙認されている場合でも、毎日長時間充電し続けていると問題になりかねません。あくまで常識の範囲内にとどめるのがいいでしょう。
※サムネイル画像は(Image:「photoAC」より引用)